「幸三郎の世界」ページに戻る


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.155] 盃・・・考 価格  各3,000円 '16. 6. 1 up

       ( cm x H cm )


年を取ってくるとお酒があまり呑めなくなってきます。それはお酒が嫌いになったの・・?って聞かれたら「いや!、むしろ昔より大好きになった・・」

新沼謙治は「・・・嫁に来ないか からだひとつで・・」と歌っていますが、私の今の心境ではお酒はからだひとつで・・と少し感じが違う気がするのです。

暖簾をくぐった小料理屋さんでたまに子籠にぐい呑が各種入っていて「今日はどの器になさいますか・・」なんて尋ねられると嬉しくなります。


さように、お酒を呑みには来ましたけれどマサカ紙コップで呑め!なんて言われた日には外に飛び出したくなってしまいます。

かの魯山人の言う言葉にも「食器は料理の着物だよ・・」なんて申していたと人ずてに聞いています。経済的理由からそうは言ってもままならない我が家です。

せめてお酒を呑む器くらいは各種取り揃えておきたいものです。料理に合わせて、良い仲間といい話題で、そしてその日の気分や季節の移ろいをお酒とともに楽しみたい。

飲めるお酒の量の減少に反比例してたくさんの酒器に囲まれてなお、今日もろくろに向かうと「つぎはどんな盃で酒を呑もうか・・」



次回の更新は 7月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.154] 片口鍋 価格  5,000円 '16. 5. 1 up

       ( 18.0 cm x H 8.5 cm )


前回、片口が出たところつながりでもう一つ片口のご紹介をしておきます。

寸法を比較してみるとおわかりでしょうが前回のものは約一合強、つまり徳利の一合相当の容量があり用途はお酒のお酌用が目的でした。

今回のものは4合強の容量があり昔はお酒や醤油そして油など4合枡で測りとったものを一旦この片口に受けて4合瓶や貧乏徳利に移し替えるのに使用していたサイズになります。


ついでと言ってはなんですが、容器の重さについて述べておきましょう。写真のバックに写っている貧乏徳利はちょうど一升入りますがその容器の重さは1600〜1700gあります。

そして時代は変わり一升瓶が出回りましたがそれでも容器の重さは1000g弱もあるのです。現代では紙パックやペットボトルなどが出回って流通の負荷はかなり軽減されました。

しかしそうは言ってもガラス瓶の容器は密封性や品質の保持力などの利点がゆえいまだに高級志向の高いお酒やワインには使われ続けていることも事実です。

しかし量り売りなどで活躍したこのサイズの片口鍋の出番はすっかり影を潜んでしまいました。重さは約900g、肉じゃがでも盛り付けましょうか・・。



次回の更新は 6月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.153] 黒づくり片口 価格  各5,000円 '16. 4. 1 up

       ( 12.0 cm x H 5.5 cm )


今月ご紹介する食器は片口です。

幾度となくこの手のものが登場しますが中々奥の広い器だと感じながらの作陶です。

ご存知のようにもうその役目は遠に無くなっているのですけれど未だに時折見かけることもあれば呑み屋さんなんかでは堂々と登場したりなんかして感激することがあるのです。

恐らく郷愁・・という感じではなくその単純な形態からくる安心感とあいまった美しさが好まれているのではないでしょうか。

世の中便利になってくるともうすでに使われなくなってはいるけれど前記のような人間の感性の中で欲する形状とか機能などがあるんではないでしょうか。

「お爺さんの古時計」的な癒し系の食器って、探さずとも幾らでも残っているような気がします。

春爛漫のこの季節、こんな器に菜の花のおひたし・・なんか載せていただくのもいいんじゃないでしょうか。

おまけに、もう一つに純米吟醸のお酒でも注いで本来の機能を堪能してみましょうか。



次回の更新は 5月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.152] 織部風緑釉抹茶茶碗 価格  各5,000円 '16. 3. 1 up

       ( 12.5 cm x H 8.0 cm )


ちょうどこのお茶碗をご紹介しようと撮影する日の朝、庭は真っ白な化粧をして待っていました。

昨日まで比較的暖かだった日が続いたのに今日は真冬並みの寒さが戻ってきてしまいました。ふっと「三寒四温・・」という言葉が頭の隅をよぎります。

勤めていた頃、よくお得意様に手紙を書くことがあって挨拶の前の時候の季語で使おうと思ったらとんでもない時期のことだったことを思い出しました。

余談でした。少し春めいてきた感じの頃のお茶碗は少し軽めですっきりした感じが好まれるでしょうか。

寒い時期はとかく手に包み込むと暖かさが体全体で感じられるような厚くてむっくりしたお茶碗が好まれるのですが春めいてくると少し開放感が欲しくなります。

幾度も失敗し狙った緑色の呈色を諦めかけたとき時たまこうして片目をつむれば少しは織部風な緑色が出たかな・・という時があります。

もう立春はとおに過ぎましたが体感的にはまだまだ三寒四温のこの季節春を待ちながらの一服、いかがでしょう。

そういえば、お得意様への手紙はお詫びの手紙が実に多かったな〜。変なことを思い出しちゃった・・余談でした。



次回の更新は 4月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.151] 深皿 価格  各2,000円 '16. 2. 1 up

       ( 16 cm x H 6.0 cm 、 16 cm x H 6.0 cm )


鉢ほど深くはなくお皿よりは少し深めの器です。

和食はどちらかというと西洋料理に比べて使う器のサイズは小さめのようです。

そうは言っても限度というものがありそうです。

西洋料理に見られるように大きなお皿にちょこんと料理を載せ余分なスペースにソースで絵を描くような盛りつけをする。

それは使うスプーンやフォークの道具の違いかもしれません。

和食はあくまでも箸をつかってそして汁物は器に口を近づけて吸い込む・・食の文化の違いにもよるものが大きいと考えられます。

空間のある盛りつけはやはりどこかよそゆきの感じがします。でも少し憧れもあるのです。

もうすっかり日本的料理になったロールキャベツなど、箸で食べて、汁は器を手に持って吸いましょう。



次回の更新は 3月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
「青春切符」ページにジャンプ 「画家への道」ページにジャンプ 「みち草」ページにジャンプ
「陶芸の作品以外の事のページへ

「幸三郎の世界」ページに戻る