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花器「藍式部」

[No.110] 花器「藍式部」   価格   5、000円(箱なし送料別) '12. 9. 1 up

       (  27 x 12  cm )


この花器は以前にも御紹介した作品、No.100および、No.103の兄弟とも言うべきでしょうか。私の場合この作品の為に少しずつ形を変えて理想的なかたちに成るよう少しずつ型紙を 修整してきて今回の作品に至りました。

大変勉強になったことは、はり合わせて作った作品の彩色は轆轤を回して作ったものへの彩色と心構えが全然違うと言うことでした。ですからNo.100 では浜田庄司巨匠の作品を参考に しその心を探って見ました。

轆轤を回して成形したものへの図柄は境目がありませんから言って見れば連続絵巻・・・の感覚で筆を運ぶことができます。

しかし、面がしっかりと区切られる作品の場合その折れ目は次の場面・・・、難しく考えると”起承転結・・”的な要素も含まれるかとも思われます。多面体の彩色処理で濱田氏は独自の 起承転結作品を生み出していますが多くの作家は反復、つまりどの面にも同じ図柄というものが主流のようです。

わたしは No.100 を作ることにより、No.103 と、今回では全くその多面性を無視して自由な発想で彩色する気持ちができてきた感じがするのです。良い、悪い・・・という問題ではなく 多面性のある形態に対してこだわりのない感覚を持てることでこのシリーズに対する意欲も増してきたと言えるようです。

まだ暫くはこのシリーズも轆轤の合間の息抜きに挑戦して行く覚悟をおぼえました。

次回の更新は 10月1日です


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銘々皿(2)

[No.109] 銘々皿(2)   価格   5枚組 3、000円(箱なし送料別) '12. 8. 1 up

       (  それぞれ 10 x 2.5  cm )


暑中ならびに残暑お見舞い申し上げます。


以前にこれと似た銘々皿(No.106) を載せましたがまあその姉妹編とでも言いましょうか。


作り方は全く同じですが今回は夏向けに涼しげなデザインにしました。

この所の猛暑で窯に火を入れる気力もありません、早く涼しくなって創作意欲が湧いてきましたら迫力ある作品にも挑んで見ようと思います。

どちらさまも、今しばらくのご辛抱そしてお体大切にお過ごしください。

次回の更新は 9月1日です


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御茶漬け丼

[No.108] 御茶漬け丼   価格   各々1、500円(箱なし送料別) '12. 7. 1 up

       (  14~15 x 7.0  cm )


最近驚いたこと・・・「冷やし茶漬け・・」、そもそも茶漬けは古ご飯にお新香を乗せ贅沢なものは焼鮭の欠片を乗せアッツイ茶湯を掛けて食べるもの、私のようなやもめ暮らしの人間の手っ取り早く 手間のかからない食べ物でした。


陶芸と言うのは結構長い作業工程があって、土練りから乾燥、素焼を経て本焼きに至るまで私の場合下手をすると半年もかかってしまいます。

ですからまだ早春の寒い日に夏に使う食器を想像しながらその形を思い浮かべて作る・・・、ある程度気の遠くなるような執念が必要かと思いました。

先月と同様の抹茶茶碗「夏空」とおなじ窯の焼成になるものです。


そうこうしながら春が過ぎ初夏を迎える頃に突然テレビ・コマーシャルに”永○園”の「冷やし茶漬けのもと」なんてものが登場しすっかりオヤジやもめの食事にスポットライトが当てられてしまいました。

チョット、チョット待ってくれよ!。俺はそんなネーミングは付けられなかったけれどこの茶漬け丼を作ろうと思ったのはまさしく古飯に冷や水をぶっかけて食べる「極楽茶漬け」だったのだ。

そんなこんなでモヤモヤしていると今度は6月26日、デ○ーズから「五島列島産天然真鯵の冷やし茶漬け」なるものが発売されたと言う。「あ”〜!、俺の秘かな贅沢にそんな眩しい光なんか 当てるなよ・・」折角のおいしい、冷やし茶漬けもなんとなくヌルクなりそ〜だぜ

次回の更新は 8月1日です


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抹茶茶碗「夏空」

[No.107] 抹茶茶碗「夏空」   価格   5、000円(箱なし送料込み) '12. 6. 1 up

       (  13 x 8.0  cm )


今年の梅雨入り時期は平年並みでしょうか、たしか昨年はもう5月の最終週には梅雨入りしたような記憶があります。

梅雨入りしたからと言って毎日シトシトと雨が降り続くわけでもありません。特に今年のように大陸からの寒気を伴った高気圧が5月終わり頃まで日本列島に時々降りてくるような気圧配置では 寒冷前線もじっくりと腰を据えて・・・とはいきかねます。

ゲリラ的降雨もあったり突風や時には雹が降ったりと今まで経験もしたことのない激しい梅雨入りが予想されます。

こんな梅雨の状態を「男性的な・・・」などと表現して見たりしますがまさしくスッコーンと晴れ渡った青空が時々現れる日があります。

お茶碗の銘は「夏空」・・・そんな気持ちを表現してみました。

本格的な厳しい夏にはまだまだ紆余曲折を経なくてはなりません、そして昨夏同然に省エネの厳しい暑さを乗り越える覚悟も必要です。「心頭を滅却すれば火もまた涼し・・」それほど過激で なくとも心に泰然として構えるくらいの気概が欲しいものです。

お茶でも一服どうでしょう。

次回の更新は 7月1日です


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手捻り銘々皿

[No.106] 手捻り銘々皿   価格  5枚組 3、000円(箱なし送料別) '12. 5. 1 up

       ( それぞれ 10 x 2.5  cm )


気温が15度くらいになって来ると冬の感覚に慣れていた身体は暖かさとして感じるようになります。

そんな気持ちで粘土に触るとあまりの冷たさにびっくりしてしまいます。まだあと幾週間もしないと粘土の芯まで暖かさが伝わってきません。

しかし本来粘土と言うのは冷たい時の方が粘りも強く成形に適しているのです。同じ水分率の粘土では手の温かみが伝わった土は折り曲げるとひびが入ったり折れてしますが冷たい状態ですと 極端な折り曲げにも耐えてくれます。

要は粘土成形のコツは手のぬくもりを土に伝わらないうちにすばやく・・・と言うのが原則なのです。それゆえ陶芸家の皆さんは寒い冬でも堪えて冷たい水を使っての作業にいそしむのです。

今回の手捻り・・・、そう言った素早くといった原則を守ろうとすると器の薄い割には手間暇を必要としその結果ちぎれたりしてなかなか難しい作業です。

適度なボール状の型を決めてガーゼを掛けて土をかぶせると比較的短時間にお皿が出来あがります。

個々にはすこしずつ形の違いがむしろ面白さを演出してくれますので無機的な揃いものとは違った趣になります。冷たい作業による荒れ症の手も守ってくれます。

次回の更新は 6月1日です


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スープ・カップ

[No.105] スープ・カップ   価格 それぞれ 円(箱なし送料込み) '12. 4. 1 up

       ( 6 x 10.5  7 x 10.0 cm )


私はどちらかと言うと朝食はしっかり食べる方です。若い人の中には朝は食欲が無くて食べる気がしない・・・などと言って抜く方もいらっしゃるようです。

私のように”しっかり派”にとっては想像もつかないことです。

考えてみれば私だって、のべつ幕なしに食べているわけではありません。昼食はボチボチ・・、夕食はお酒を飲む時などは特に夕食は食べません。

お腹が空いた状態で就寝するとよく眠れます。ですから夜遅い食事はしないようにしています、従って朝起きた時には・・と言うより「腹が減って目が覚めた」と言う感覚なので朝食は目いっぱい 食べることになるようです。

スポーツなどをしていて補助健康食品(食事だけでは補いきれないサプリメントなど)を摂取する時は体が要求しているときに取り込むことによって筋力や骨を更に強めることができます。

就寝などエネルギーの要らない時に摂取したものはすべて脂肪となって蓄えられてしまうと言われます。それがメタボになる大きな要因と聞きます。



まずは生活習慣を改善し、繊維質の多い野菜スープなどを積極的に摂取できる環境を整えたいものです。

回りくどい言い方でしたがそんな時の為にこんなスープ・カップをお勧めしたいと思って・・・。楽に200ccも入ります、今日も元気にお励みください。

次回の更新は 5月1日です


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飾り片口

[No.104] 飾り片口   価格 それぞれ 3、000円(箱なし送料込み) '12. 3. 1 up

       ( 15 x 6 cm )


お勝手仕事に今ではすっかり姿を見る事は無くなってしまった器の一つにこの”片口”と言うものがあります。若い人の中には既にその存在すら形跡をとどめない・・と言う人も多くなりました。 

そもそも現在のようにプラスティック製品が氾濫する以前、酒、醤油、油など容量の大きな器の収容品を小分けする時には必需品と言っていいほどに重宝されたものでした。

されどもう既に忘却の彼方に押しやられて陽の目を見る事は無いのか・・・と思いきやドッコイ、まだ生き続けているのです。それは以前のように酒屋さんの店頭で華々しく主役を演じる事は ありませんが好事家にとっては大変な人気があるのです。

わたしは若い頃には腕の筋肉も隆々としていて一升瓶の首根っこを握ってビクともせず、ぐい呑み茶碗に見事な継ぎ手を披露できたものでした。しかし今やしわくれた皮下に走る筋の本数を 数える事は出来ても持ちこたえるエネルギーの持続貯蔵庫としての役目を果たさなくなりました。

そんな時この片口ほど便利で親しみのある容器はプラスティック製品のお呼びでないことは明白です。今や陶器か漆器かで悩むことはありますがいずれも「とんまで愛くるしい形」の魅力は 捨てがたい日常品であります。

あばたもえくぼって、本当に失礼な表現ですが自分で作ったからではありませんが本当に「あばたもえくぼ」なのです。

そんな魅力をあなたにもお分けしてあげたいと思うのです。

次回の更新は 4月1日です


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張り付け花瓶「昇龍」

[No.103] 張り付け花瓶「昇龍」   価格 10、000円(箱なし送料込み) '12. 2. 1 up

       ( 27 x 12 cm )


No.100 でご紹介した面取り花器との姉妹編といったところです。

2012年度の初窯火入れによる作品です。 

毎年この時期はスキーの大会で塞がっているはずでしたが今年はこの大会へのエントリーを外しました。仲間が頑張っているのに私がのほほんと時を過ごす事は出来ません。

しかし、昨日は降雪、そして今日は火を入れた時刻を見計らうようにして冷たい雨が降り始めました。陶芸窯の小屋は雨露がしのげる最小必要限度の大きさなので・・・ってそれは窯にとっての 話しであって少しでも雨が吹き込むとたちまち傍らに立ちつくす私は雨の中になってしまうのです。

そして今回は窯の中の間取りというべき基本になる棚の改造をしました。これは炎の通り道が以前のデータと異なって新しい境地を切り開くことになるのです。この事は大きな賭けです、 失敗しようが新しい境地の作品が生まれようが私にとって失うものがないと言うことは非常に気楽に出来るのです。

窯出しの日と言うのは幾度経験してもドキドキするものです。今まで得る事の出来なかった炭酸銅での渋い発色が先ず目に飛び込みました、ふ〜む、こんな味わいを見せてくれるんだ・・ そしてそれを張り付け花瓶「昇龍」と命名しました。

辰年の初窯にして新しい境地を授かった気持ちでいっぱいです。この新しい色調をもう少し掘り進めて見たい・・・そんな新年の作品でした。

次回の更新は 3月1日です


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片口

[No.102] 食器・雑器「片口」   価格  3、000円(箱なし送料込み) '12. 1. 1 up

       ( 20 x 6.5 cm )




 新年明けましておめでとうございます

今回はお勝手道具の中でも古くから使われていた”片口”を作って見ました。

昔は醤油、酒、油など甕から柄杓でこの片口に液体を入れて手前の口から一滴もこぼさずに醤油さしや徳利に移送する道具として使われてきました。

さすがに近年その用は無くなりましたが、姿形から料理屋さんとかその道の好き者たちの間ではお皿の代わりに使われたりして煮物や漬物を盛って楽しんでいるようです。

大概陶芸市場には若手作家のこの手の作品が会場の隅に並べられているのをよく目にします。しかしそのほとんどは形式を模索しただけで片口としての機能はほとんどありません。

それは”一滴もこぼさずに・・”という肝心かなめの所が抑えられていないからです。急須や土瓶の類にしてもこのような視点に立って造られるのは余程の名工でない限り口元はビニルの 輪切りを挿してハイ、おしまい・・となってしまいます。

美しい食器や器と言うのは用を足した仕事も実に美しくさりげないことが望まれます。



次回の更新は 2月1日です


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抹茶茶わん「初冠雪」

[No.101] 抹茶茶わん「初冠雪」   価格  5、000円(箱なし送料込み) '11. 11. 1 up

       ( 7 x 12 cm )


今回は抹茶茶わんに挑戦です「初冠雪」暖かな抹茶をご堪能下さい。

遠くからの”初冠雪”の知らせも11月に入るとぐっと身近な山の名前が報道されるようになる、そしてその冷気が里に下りてくるのももはや時間の問題です。

しばらく咽喉をうるおすお茶も冷たいものではどうか・・?と感じるようになってきます。普段私たちはすっかり自動販売機に慣れ切ってしまってガチャン!!、ゴロゴロ!とずい分荒っぽい作法の お茶しか飲んでいないようです。

そして女性などのたしなみと言うかかしこまって習得しようとする茶道によるお茶会などお茶のたしなみ方が両極端に寄ってしまい過ぎた感じがします。

少し似ていますが日本にはお酒を温めて飲む日本酒の文化があります。呑み屋さんといえば美味しいお酒をお客さんに提供するいわばプロなはずです。いきなり注文したお酒に「ひやですか?、 熱燗ですか・・?」と聞かれて戸惑うことが多いのです。

私としては「お客様、今日のような小春日和には”ひと肌”で参りましょうか・・・?」と言うくらいの気遣いがあれば二級酒であっても特級酒に劣らない味わいってものがあるでしょうに。まあ ギャルみたいな接待係には無理か・・。

寺の小僧をしていた石田三成はそこに立ち寄った馬上の秀吉から「茶を所望する・・」と聞き一杯目は一気に飲み干せるほどのぬるい茶を、二杯目には味わえるほどほどの熱い茶を提供した という。秀吉はその心遣いに至って感心し生涯そばに仕えるよう召し抱えたといいます。

お茶も、お酒も日本の伝統の中には相手に気遣うことで添えられる美味しさの原点があるのです。あ″〜・・!、BGMギャンギャン鳴らすようなお店じゃ無理だ〜

次回の更新は 12月1日です


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