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[No.100] 面取り花器 価格 2、000円(箱なし送料込み) '11. 10. 1 up
( 27 x 12 cm )
浜田庄司 翁に近づきたく面取り花器を習作してみました。
近代のよき時代には美術館で著名な作家の絵をいわゆる”模写”することによってその技量を少しでも吸収しようと言う風潮はありました。しかし現代ではその行為
すらも否定され、ましてや器物損壊の矢面にも立たされ挙句の果てには写真撮影までもが否定される次節です。
どうしてこんな事になってしまったんでしょう、人気のある作品はどんどん写真を取って皆に知ってもらって偽物もどんどん造られたらいいじゃないですか。人気のある
証拠なんですし、崇高なものはそういったしがらみのゴチャゴチャしたがれきの上に燦然と輝くものなのです。
そうか・・、贋作と言う言葉がありました。これは正しくニセ物を作ると言う意味でしょう。憧れで作っているうちは可愛いものですがそれを真似てあたかも本物として
金儲けを企む輩にはお灸をすえるべきです。
そんな意味で今回の作品は”模写”。かの人間国宝であらせられました浜田庄司さんの作品にどれだけ・・・とんでもない考えですがその神髄を知るべくして挑んで
みました。
硬いことは言わないでください、オリジナルな作品ではありません。でも陶芸の世界には”伝承”とか”継承”と言う言葉で言い表される技の次世代への引き継ぎと言うことが
あるのです・・・・あるのだと思います。
そして大切なのはそこが出発点なのです。浜田庄司さんを良く学びその技量や想いを知った上で更にそれを越えるような新しい境地を開く事・・、それを大先輩も
望んでやまない所でしょう。
今回の作品にも価格が表示されています、まあ”奨学資金”と言ったところで御賛同いただければ幸いです。
次回の更新は 11月1日です
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[No.99] 湯呑み 価格 5個組 10000円(箱なし送料込み) '11. 9. 1 up
容量 ( 120 〜 150 cc )
今回も5個組の作品として湯呑みを作って見ました。
たまに良くありますが3〜4人友人と連れ立って呑み屋さんに行った折出されたぐい呑みが皆それぞれ違う事があります。まあ人数分ですからそれぞれの個性で
「じゃ、おれはコレで・・」と選ぶ訳ですが、手洗いからもどってきて残されたものしかない時には不公平さを感じてしまいます。
その点、おそろいの器しか無いとなればそれは安心感であってたとえ貧弱な器だとしてもまあひがみっこなしと言うところでしょう。
我が家に遊びに来ていただく友人には勝手に食器棚からご自分の気に入った器を出してもらって使っていただくから問題はありません。
しかし、多少かしこまった会議の席・・のもてなしなんて私の場合ほとんど考えられませんがやはり人数分の揃いを出したいこともあります。つまり器が勝手にシャシャリ出て
しまってはいけません、そこはあくまでも控えに徹する意味でも無表情を装わせる必要があります。
たまにはそんなものも造って見たい、作れるかしら・・・?。
無表情の揃いものであるならば紙コップでもよさそうなものですがそこは人間と言う高度な生き物の文化と言うものの奥深さと言わざるを得ません。
没個性・・、でありながら超個性的という相反した揃いものを作る楽しみの一端に触れる機会が得られたことはこれからの作陶に幅を与えてくれると思います。
次回の更新は 10月1日です
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[No.98] コーヒーカップ 価格 5個組 10000円(箱なし送料込み) '11. 8. 1 up
容量 ( 170 〜 190 cc )
何年振りかでコーヒーカップを作って見ました。
花瓶や壺などで時々模様や装飾として付けることはあっても食器として取っ手を付けるものは圧倒的にヨーロッパの食器に多くみられます。
和食器には取っ手を付ける文化は急須などに見られるだけでほとんど見ることはできません。
わたくし事ですが昨年から粘土・・つまり土を変えて挑戦していることはすでにお知らせしました。
その土(信楽土から志野土に)は粘りも弱くそして薄い作品には適さない土ですがわたしは本来の食器としての土の持つ温かみなどを
取り入れて行く上でどうしても越えなければならない試練でした。
そしてなお且つその土にあった釉薬を探すことも重要な案件でした。志野の土には昔から長石を主体とした発泡による光の散乱効果で白く見せる技法は広く知れ
渡っています。
しかしその肌は所詮日常食器としてその輝きを維持して行くのは細心の注意を払って手入れをしても困難なものです。
あれやこれやと陶芸の道はなおも奥深くかつ厳しく若造の前に立ちふさがります。
次回の更新は 9月1日です
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[No.97] 夏茶碗「岳」 価格 3000円(箱なし送料別) '11. 7. 1 up
( 11 X 6.5 cm )
今度から出来るだけ全体を見ていただくためにこちらの動画から観ることもできます。
先人は良くしたものです、この暑いときに熱いお茶を勧めてくれます。けっして私のことを憎くてそう言った嫌がらせをしているのでも無さそうです。
身体と言うものは実に不思議なものです。禅僧のお坊さんが「・・火もまた涼し・・」と言った精神的操作もできますがこの暑いさなかの熱いお茶を呑むことは実は本当に
身体のためにはいい事のようです。
その効果はたとえばスポーツ選手が水分補給と直接体温の上昇を抑えるために飲用する冷たい飲み物と比較することはできませんが暑気あたり・・やそれらを伴った
食欲不振などには相当な効果があると言われています。
しかしその効用はともかくとして暑い夏に熱いお茶を呑む人の知恵はこれからも綿々と受け継がれていくでしょう。
熱いお茶ですが観た目ぐらいは涼しくありたいものです。一昨年の夏、乗鞍岳3000m余に登頂した時ポットに熱い茶を入れて行って飲んだ事がありました。
その時の印象は「旨い!」下界の巷で姉ちゃんが注いでくれる酒も旨いですが山に行ってこう言った所の”野立て”の味も違いの判る人には格別でしょう。
次回の更新は 8月1日です
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[No.96] 花紋ぐい呑み 価格 各 500円(箱なし送料別) '11. 6. 1 up
( 直径 6.7 7.2 cm )
お燗酒の季節が終わって常温の味わい深いお酒を楽しむ季節がめぐってきました。
このところ焼き物に使う素地の粘土を少しずつ変えてきました。今まではどちらかと言うと比較的失敗の少ない”信楽粘土”を使っていました。
粘り気が強く素地の極端な厚み変化にも耐えて失敗が少ないことから主に日用品のセトモノとして、あるいは学童の教材粘土として人気がありました。
このところ探求し始めた粘土として”志野の土”を使っています。値段が少し高いこと、成形する粘着力が弱いこと、土自体に鉄分を含まないためそっけない素地になること
などのデメリットはありますが食器としての口触り、えも言われぬ素地の焼き上がりの美しさは格別な雰囲気があります。
又しばらくはこの手のぐい呑みの探求も続くものと思います。
ときどきはこのシリーズお披露目させて頂きますので宜しくお付き合いください。
次回の更新は 7月1日です
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[No.95] 植樹プレート 価格● '11. 5. 1 up
( 直径 7 cm )
今年もスキーシーズンの後半、私のホームゲレンデとする群馬県片品村の炭焼き屋さんから来シーズン使用する燃料の薪を買い入れて現地で裁断しながらトレーラーに
載せて運んでいます。
もう既に一回目の運搬は終わり、後2回ほどかけて運んできます。実はこの炭焼き屋さんは群馬県では有名な“師匠”として名の通った名士さんで昨年秋にはめでたくも
黄綬褒章を戴いたほどの方でその名は”須藤林産”として知られています。
この方を支える奥さまや息子さんもたいへん立派な方たちですからそのお仕事ぶりを教わったりお手伝いする若い方々も大勢いて支援しています。
その支援する若者たちによって林産業の新しい道を模索しよう・・・と今春、須藤林産の山林に植樹をしようと言う機運が高まったのでした。
奇しくも私はどんぐりの実生から育てた”くぬぎ””みずなら””こなら”をぼつぼつ何処かの野山に移植しようと考えていた時と合致したわけです。
それぞれの苗にプレートをつけてあげて大きくなるまでは時々下草を刈り取りに片品村を訪れることになるんでしょう。
私が89歳になったころこの写真のような立派な薪に成長しているはずです。息子さんの手で文化勲章を戴けるような炭を作ってほしいものです。
次回の更新は 6月1日です
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[No.94] 手びねり各種 価格 各 300円(箱なし送料別) '11. 4. 1 up
( 径 7、 9、 10、 10、 11 cm ) 
先日、東北関東沖大震災ならびに津波災害にたいして私なりに何かの手助けを考えた挙句、いわゆるガレージセールをしてその売り上げ金すべてを義援金として活用
していただこうと考えました。
もともと私は商売人向きではありません、想いを巡らせるまではできますがイザ、実行・・・となるとそううまい話はありません。
元々自分勝手に作りたいものを作っていましたから、たとえ義援金として援助したくてもいらないものを買ってもしょうがありません。私自身、「あっ、いいね・・・」と思って
買って来たものでも飽きてしまって捨てるのも惜しいし・・・と言うものがずいぶんあるもの。
そんななか、3回も4回も足を運んでくれたご夫婦もいます。ご主人が冷やかし半分で来てくれた後、再度奥さまご同伴で来られた方、ご自分が来た後近所の皆さんに
声を掛けてくれて大挙して訪れてくれた方・・・、本当にありがとうございました。売上の金額は川口市・義援金箱を通じて
被災者の皆さんに届けていただきました。
私自身は今回のイベントを通じて2つの大きな意義を感じました。一つは地域の皆さん、特に今まで脈絡の無かった新しくこの地域にお住まいになられた方と
コミュニケーションをとり心を通わせたこと。もう一つは古くからの陶芸のしきたりにこだわらず新しい感覚の使用目的を聞かされた事でしょう。
何と言っても陶芸は楽しい・・・と言う事を多くの人に知っていただけたかな。今回は陶芸の原点、”手びねり”の作品にこだわって見ました。
次回の更新は 5月1日です
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[No.93] 茶碗「ひととき」 価格 ●1500円(箱なし送料別) '11. 3. 1 up
( 8 x 10, 8 x 11 cm )
時の経つのも忘れて懸命に轆轤引きをしていますとふっと聞こえてくるラジオのコマーシャル、ああラジオが鳴って居たんだ・・。
同じ姿勢を何時間もとっていたせいでしょうか思わず背筋を伸ばして身体が訴えてくる声を聞きます。「一休みしてお茶にしねーか〜」
そう簡単に言われて「ハイ、そうしましょう・・」なんてするまでが大変なのです。手桶でぬめりの泥粘土をしごき落とし、一旦ボロ雑巾で手をふき、更に流しの清水で
腕まくりした手の肘まで洗います。
乾いたタオルで手をふき腰にまわした前掛けをはずすころ、手の平や甲にジワッと温かみが戻ってきます。2時間も冷たい水と粘土に浸っていた手に生気が戻った
想いがします。
仕事の合間、一服のお茶にホッとする瞬間です。三寒四温の谷間の日、窓の外を寒風に吹き飛ばされた格好のヒヨドリが悲鳴を上げて飛び去ります。
暖かいお茶、ラジオではいつものオジサンタレントが「・・・言いたい放題・・」をやっています。後一か月もすればこの手の冷たさともおさらばでしょう。
次回の更新は 4月1日です
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[No.92] 抹茶碗「飛翔」 価格 ●対 5000円(箱なし送料別) '11. 2. 1 up
( 8 x 10, 8 x 11 cm )
昨年陶芸家の友人を訪ねる機会があって30年分の積もる話をして来たばかりでした。話も積もりすぎるとかえって何を話したのか肝心なことが無かったりとか散々です。
そんな中で私はバケツ一杯に入れていった器を並べると彼は「幸三郎さんは絵が描けるから陶芸が楽しいでしょう・・・、イヤきっと楽しんでいらっしゃる・・」
「そ、そりゃ〜楽しいに決まってるさ」すると彼は「ボクなんかちっとも楽しくなんかないんだよ・・・、それでも40年近くこんな事をやってるんだから・・・」
その事は明らかに彼は自分の道をわきまえた上で陶芸が面白いだの楽しい・・・なんて言っているうちは未だまだ子供のオネンドいじりの延長にすぎないと言わんとしている事
がはっきりと判るのです。
そこには土と火炎と格闘してきた男の生きざまを見せつけられ、無のなかに深遠な景色が広がってくる事を暗示させる言葉で
あった気がします。(作品群の写真は小林千年氏の展示室撮影からお借りしました)
かくして先輩の絵描きの陶芸と言えばピカソにしろ太郎氏にしろセッセと絵を描いて楽しんでいるわけです。「座ってもらいたくないイスがあったて良いじゃないか・・・」
「グラスに顔があったって良いじゃないか・・」、でもそんな発想から”太陽の塔”を作ったって良いじゃないか。
次回の更新は 3月1日です
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[No.91] 手鉢その二 価格 ●(箱なし送料別) '11. 1. 1 up
( 14 x 22 cm )
陶芸は結構工程が永いため想いを土に込めて成形し乾燥し素焼きし絵付け施釉薬そして本焼き・・・、その想いは2カ月も3カ月も持続し持ちこたえないと果てて
しまいそうです。
特に昨年の夏はとても暑い日が続いたこともあって陶芸の轆轤成形は近年まれなほど少なく、上がった作品も極端に少ない年でした。
今更言い訳をするのもナニですが大変もったいない時間を暑さを理由に果す事が出来なかった事を大変悔やんでいます。
あと何年こうして仕事が続けられるか定かではありませんが確実に言えることは「残された時間はさほど長くはない・・・」と言う事です。
ならば暑さ、寒さを理由付けなどする暇が有ったらその対策をしようと遅ればせながらこの秋アトリエにエアコンを設置しました。普通の家でエアコンは精々リビングと寝室
でしょう、しかしこうして投資した以上はそれに応えるべき仕事も望まれます。
新年の決意ご挨拶に「手鉢その二」をご鑑賞いただきます。
次回の更新は 2月1日です
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