
&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
[No.10]張り合わせ花器 (12x20cm) 価格 ●5,000円 '04.12.16up
今年最後のupです。最初どの徳利と杯にしようかと迷いましたが、きれいに締めくくろうと
花瓶にしました。
10/1up の「菊練」を覚えていてくれるでしょうか。粘土の塊の中に気泡が完全に
入っていない状態まで練り上げます。約二キロの練りあがった土を、ひとつのサイコロ状に
形を整えます。平らな練り台の上におき両脇に厚さ10mmの板を並べます。その板に沿って
やや粗めのたこ紐をピンと張り粘土をそぎ取るように切り取ります。厚さ10mmの粘土板が
出来ます。同じく次々と5枚ほど作って生乾きさせます。粗紐のため粘土板には紐で切り取った
筋が面白く残ります。
この粘土板をあらかじめ設計した寸法に竹べらで切り取ります。出来あがった粘土板を組み立て
るわけですが接着剤として同一粘土をやや多目の水で溶いた粘土液を使います。
用途が花瓶ですし落ち着いた面白さを狙って釉薬には天然カオリンを混ぜてみました。
表面の粗紐の筋跡の谷にカオリンが沈み微妙な肌を演出してくれます。欲しい人は早く手を上
げないと無くなっちゃうよ
「エーイ !・・今年最後の自画自賛だ〜」
&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
[No.9]熱燗セット2組 (1.2合+6.5cmx5.0)x2組
セット価格● '04.12. 1up
ついに最後の月となってしまいました。関東地方は冬の寒い時期まことにありがたい
事に、お天気さえ良ければ、暖かい日差しを浴び幸せを満喫することができます。
しかし、一旦陽が落ちるとその反動落差は大きなものがあります。夕食の暖かな鍋は
体の芯まで温めてくれます。鍋の材料も並べて原価計算でもすればエンゲル係数も
かなり下がった割りに満足度はUPします。
「そんな高価なお酒をお燗なんかしたらもったいない」という方が居りますが、そんな
事はありません。私はむしろ寒い日に味も香りも判らないほど冷やしたお酒は楽しみも
半分ではないかと思います。「人肌のお燗」なんかチョット色っぽいではありませんか。
いいお酒は、その位のお燗で100%の美味さが発揮されると思います。
で、それ程でない・・つまり、庶民の楽しむ酒は熱めの燗にしましょう。締まらない
癖のあるお酒も熱くすればそれなりにキリリとして、五臓六腑を駆け巡ります。
燗が冷めるといけません。本日ご紹介の厚めのセット容器でお燗してください。
一本で体は十分温まります。スパッと止めてはやめにお休みください。
&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
[No.8]どぶろく酒器セット 2.5合(21x8.5cm)と 5.5x8.5cm
セット価格●10,000円 '04.11.16up
ボジョレーヌーボでにぎわう巷です。そんなモン、日本では昔から楽しんでいました。
この場でお酒の講釈をするつもりはありませんが、ワインにも吟醸・・つまりシッカリ
寝かせて完熟成させて楽しむものとフルーティーな新酒を楽しむものがあります。
今は酒税法の改正によって自分で楽しむ分のお酒は許可を得なくても自由に醸造醗酵が
許されます。折角どうぞ各自でお楽しみくださいと言っているのにコップでは情けない。
ちゃんと、それなりの酒器を用意しましょう。一応文化人として・・・。
ワインにするブドウはどんな種類でもかまいません。ただし、新酒としてのフルーティー
を求めるためにはです。同じく響きは悪いですが「どぶろく」も新米を醗酵させてお酒に
しますが、醗酵がピークになった所で早めにフルーティーな香りを楽しむと同時に今年
の収穫に感謝を込めて乾杯します。素人の新酒はここまで、かと思います。普通のご飯に
するお米で造ったお酒や、ブドウを使ったワインはそこでやめておいたほうが無難です。
その先は、神様が許可した人以外にはトンデモナイ事を教えてくれます。
いずれにしてもこれからの人生、乳酸菌や酵母菌、納豆菌、福沢菌や樋口、野口菌と、
仲良く行きましょう。
&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
[No.7]長石発泡釉花器 18x15cm 価格●10,000円 '04.11.01up
手捻りの花器です。1)、ひも状に練り上げた粘土を重ね上げて下の段と上の段を指先で圧迫してくっつけます。子供が最初に
粘土による造形の制作に用いる手法の一つとしてゴク一般的に知られております。轆轤を用いないで器を成形する方法として
その他には、2)、塊をくりぬく、3)、板状に延ばした粘土を寸法に合わせてカットし張り合わせる、4)、あらかじめ
用意した型の中に粘土をねじ込んで型抜きする。5)、そしてぐい呑みや茶碗など比較的小物に適する手法で親指と人差し指で
捻り出す・・と大別できるかと思います。特に1)、では大きな甕まで実際には行われていて、大変奥の深い作陶での
趣があります。一般的には1)と5)での作陶を手捻りといっています。2)は余りしませんがゴク子供の初歩的な作陶に
適して居るかと思います。これは私の子供が幼い頃にやらせたところ失敗無く興味に結びつける近道かと感じました。
手捻りの一番肝心な事は「暖かい人の手でいつまでも冷たい粘土をいじくりまわさない」ということです。粘土は温まると
粘性を失ってひび割れ接着性が無くなります。土に手の温もりを伝えない内に形をすばやく整えていく事が求められます。
今回のご紹介の釉薬は長石発泡です。昔の人は白い器を求めて磁器を完成させましたが、素地の汚い土の上に白いさまざまな
化粧の方法を見つけ出し、芸術品にまで高めていきました。その一つとして透明なガラス質であれば素地が透けて汚れた
土色がむき出しになりますが、泡立たせる事によりソープ美人?「発泡釉」です。
&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
[No.6]一合、ニ合徳利 (正1合,2合) 価格●2点、5,000円 '04.10.16up
季節が善いと、お酒を楽しむシチュエーションがかなり広がってきます。とくに庭や、玄関先でも場合によっては気の利いた
応接室と言う感じの時もあります。アウトドアーなんて大げさでなくても、それなりの楽しさはあるものです。ましてや手許に
七輪に熾き(火の気)なんぞあったら、たまったものではありません。マッ、さしずめ私の友に限って言えばこの位で大喜びです。
「そんな、程度の低い友人ばかり」ですって? でも60年もお酒を嗜んでいる(失礼、未だ40年)割にはきれいなお酒です。
つまり、一生瓶をラッパ呑みするような事はしません。必ずこういったお酒を注ぐための容器に一旦移すと言うのが綺麗なお酒なのです。
お茶事でも面倒くさい仕草、しきたりを身につけた人だけが本当の美しさを知り、味わう事も出きるのです。
徳利は今回はじめてのご紹介ですが、陶芸の世界では「袋物」と呼ばれています。轆轤引きで高く粘土を引き上げた後、口元はまだ
5cmくらいにしか広がっていません。その口元から音楽の「♭」記号のような物指しを入れてお腹あたりを膨らませます。
その後で口を整えて出来あがりです。慣れない内は折角出来た後、糸切りをしたら底の上を切っちゃたナンテ失敗良くしました。
&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
[No.5]磁器土夫婦茶碗 8.5x5.5cm 8.5x6.5cm '04.09.16up ●
一概に「陶磁器」と言いますが、陶器と磁器では製造コストはまったく違います。製造コストは「材料費」+「加工費」
でしょうか。材料費差は大したことは無いと思いますが加工費がかなり違います・・・。この(・・・)はかなりの意味深長さがあります。
つまり、加工費のほとんどは燃料費と考えていただければOKです。では、どれほどの加工費差があるかと言いますと、窯のスケール
や、構造によってかなり差異はあるかと思いますが、私の「竹霜窯」では3割弱の燃料費差があります。
私の窯で 1150℃までの昇温は順調にいきます。しかし、その先は、窯の中の作品の詰め具合や、火周りの調子によっては燃料を
消費した割には温度が上がらないといった現象が隠されています。
これから陶芸をしようと考えている方の為にもこの先の「燃費」計算は明らかにしておかなくては行けないと思いますが、残念なことに
私はその先に興味はありませんでした。つまり今のところ「道楽で焼き物をしている」と言われても「ハイ、そうです」・・・と。
始めての磁器土挑戦でした。1220℃〜1250℃の陶器の温度から更に、1320℃まで。10時間+4時間掛けて焼きました。初心に戻って茶碗にしました。
そして30個焼いた内の2個(一揃い)です。残りはどうなったか知りたいですか?・・・7/21 UPの芋ずる茶碗はこの時の残骸です。
そんな思い出のなかの一揃え、非売品●とさせて頂きます。
&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
[No.4]鉄還元釉花器
17.5x9.0cm '04.09.01up
価格●
何故か、還元焼成はおっかない。私の潜入観念かもしれませんが・・きっと爆発するかもしれないと何時も思ってしまいます。
温度計はすでに1260℃にまであがっています。
順調に温度が上がってきて、隙間からたちあがる炎は赤を過ぎて、時折白くなり始めています。
燃料コックのバルブをヤヤ開放にしてすべての排気口を閉じます。
と、先ほどの白い炎が真っ赤黒な悪魔の炎に変わるんです。「あ〜おっかない!」この焼き方の時にはさすがの私も
お酒は呑みません。
「あ〜、おっかなかった」
&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
[No.3]残暑涼風ぐい呑み2個
7.0x4.8cm 6.8x4.8cm '04.08.22up
価格¥5,000円
(2個口、箱なし、送料込み 陶磁器扱い発送)
私は無線仲間とも、よくお酒の話をします。何時、どんなお酒をどのくらい呑むんですか・・・とか。
私は日本酒統、しかも醗酵の香りを楽しむのが主体ですから正確には醸造酒派と言う事にしておいてください。
ですから、ビール、ワイン(赤)、日本酒は状況に応じていつでも嗜みます。但し冷え過ぎは厳禁です。
最近、飲み屋さんでお燗のお酒を注文しようとします。「冷やですか?」「熱燗ですか?」・・・ですよ。
止めてくれよ!中間が幾らでもあるじゃん。と、心の中で叫びます。こんな子供見たいな店員の対応のお店にはニ度と行きません。
写真の器。残暑の午後4時、庭に打ち水してください。そして迎えたお友達に、常温のヤヤ良いお酒を注いでやって
ください。この「ぐい呑み」薬指にあたる部分が快くジャリジャリとさわり、(高台削り出し)肝心な話題の本質から外れない不思議な力を
持ってるかもしれない。
呑みすぎには健康の為くれぐれもご注意してください。
&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
[No.2]夫婦茶碗 9.0x7.0cm 9.5x8.0cm '04.08.07up ●
だんだんと更新が進むに連れて今更UPすることも出来ないよね、と言うのが本音です。この夫婦茶碗、私の結婚式引き出物
として制作しました。当時、結婚式に割れるようなものは引き出物として出したくない・・・と言う理由と、私は自分で頑張って
作って少なくとも、折角来ていただいたお友達には差し上げたい・・・。そんな事から私方関係者のみと言う事で30組作りました。
「身のほど知らず」物事に対して冷静沈着と言う方はおそらく、こう言う発想はしないのではないでしょうか。しかし「・」の
私はやってしまったのです。プロが30組引き受けて作るということはナントも無いかもしれません。ツマリ揃い物ですネ。
ずぶの素人が30組作るということは、轆轤(ロクロ・・これからこの漢字はどんどん出てきます)引きで少なくとも4〜5倍
は、必要です。それも常に、轆轤を引くたびにトンボという蜻蛉型の寸法定規で大きさを規定して作ります。成形に250個、
高台削りで落第が4〜50個。乾燥上がりでやはり50個位。(実は粘土が濡れている時はアバタもエクボで以外とよく見えるだけ、
しかし乾いて、しらっ茶けると落胆するものも多くなります。)この段階で止める決意をしないともう粘土には戻りません。
素焼きでの失敗は先ずありません。下絵描き、釉薬掛け、そして本焼です。
私の窯は外側は大きいですが内側、焼成有効体積45x45x45cmしかありません。直径9.5cmの茶碗は焼成前11.5cmもあります。つまり
3段積みにして一回の焼成ではゆとりを持って25個が精一杯と言うところです。6回程焼成して3割程度がその当時私の目で
まあまあでした。15個足りません。次ぎの手は、今回のように我が家の窓辺に並べて逆光でみたらどう?これでナントか30組
60個の出来あがりとしました。おそらく今後本職にしたとしても絶対に「揃い物」は作りません。でも短期間で一番真剣に
取っ組んだ経験は大きな実りでした。
そんな思い出のなかの一揃え、非売品●とさせて頂きます。
&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
[No.1]信楽土長石釉花器 28x16cm '04.08.02up
価格●¥20,000円(送料込み、箱無し陶磁器指定送り)
私の解釈では、陶芸と絵画を比較した場合概ね絵画というものは生活の道具としてはナンノ役にも立ちませんが人の用を足す
器、取りたてて陶磁器なるものは文化の物差しにも使われている。そしてその利用のし方によって現代のコンピュータを駆使する
現代人と比較してもそれ以上の文明を感じさせてくれます。ましてやそこに単なる器としてではなくその器に命さえ与えてしまう。
そこが陶芸の魅力ではないでしょうか。
たとえば本日紹介する花器、「花器だからどんな花を生けても勝手でしょう」冗談じゃありませんここには「・・・これ等」しか
生けて欲しくはありません。ましてやビールを注いでジョッキー代わりに・・・・もっての外です。
しかし、それは作者の切ない願いでしかありません。私は高名な先生の力作「萩・抹茶茶碗」で朝飯のどんぶり代わりに
飯を盛って使っていますし、私の自信作「酒器益子様片口」にいつのまにか妻によってシャコバサボテンが植わっているのを見つけた。
「ウーム」実によく合ってる・・・。
文化を作るのは作者ではなく、使用する人なんだ。コンピュータもそうだとは思いません?
&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
