犯罪による収益の移転防止に関する法律(抜粋)
公布:平成19年3月31日法律第22号
施行:平成19年4月1日(附則第1条第1号:平成20年3月1日,同条第2号以下:未確認)
(目的)
第一条 この法律は、犯罪による収益が組織的な犯罪を助長するために使用されるとともに、これが移転して事業活動に用いられることにより健全な経済活動に重大な悪影響を与えるものであること、及び犯罪による収益の移転が没収、追徴その他の手続によりこれをはく奪し、又は犯罪による被害の回復に充てることを困難にするものであることから、犯罪による収益の移転を防止すること(以下「犯罪による収益の移転防止」という。)が極めて重要であることにかんがみ、特定事業者による顧客等の本人確認、取引記録等の保存、疑わしい取引の届出等の措置を講ずることにより、(平成十一年法律第百三十六号。以下「組織的犯罪処罰法」という。)及び国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(平成三年法律第九十四号。以下「麻薬特例法」という。)による措置と相まって、犯罪による収益の移転防止を図り、併せてテロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約等の的確な実施を確保し、もって国民生活の安全と平穏を確保するとともに、経済活動の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条
2 この法律において「特定事業者」とは、次に掲げる者をいう。
四十 司法書士又は司法書士法人
四十一 行政書士又は行政書士法人
(本人確認義務等)
第四条 特定事業者(第二条第二項第三十九号に掲げる特定事業者(第八条において「弁護士等」という。)を除く。以下同じ。)は、顧客(同項第三十五号に掲げる特定事業者にあっては、利用者たる顧客。以下同じ。)又はこれに準ずる者として政令で定める者(以下「顧客等」という。)との間で、次の表の上欄に掲げる特定事業者の区分に応じそれぞれ同表の中欄に定める業務(以下「特定業務」という。)のうち同表の下欄に定める取引(以下「特定取引」という。)を行うに際しては、運転免許証の提示を受ける方法その他の主務省令で定める方法により、当該顧客等について、本人特定事項(当該顧客等が自然人である場合にあっては氏名、住居(本邦内に住居を有しない外国人で政令で定めるものにあっては、主務省令で定める事項)及び生年月日をいい、当該顧客等が法人である場合にあっては名称及び本店又は主たる事務所の所在地をいう。以下同じ。)の確認(以下「本人確認」という。)を行わなければならない。
第二条第二項第四十号に掲げる者
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司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)若しくは第二十九条に定める業務又はこれらに付随し、若しくは関連する業務のうち、顧客のためにする次に掲げる行為又は手続(政令で定めるものを除く。)についての代理又は代行(以下「特定受任行為の代理等」という。)に係るもの
一 宅地又は建物の売買に関する行為又は手続
二 会社の設立又は合併に関する行為又は手続その他の政令で定める会社の組織、運営又は管理に関する行為又は手続(会社以外の法人、組合又は信託であって政令で定めるものに係るこれらに相当するものとして政令で定める行為又は手続を含む。)
三 現金、預金、有価証券その他の財産の管理又は処分(前二号に該当するものを除く。)
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特定受任行為の代理等を行うことを内容とする契約の締結その他の政令で定める取引
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第二条第二項第四十一号に掲げる者
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行政書士法(昭和二十六年法律第四号)、第一条の三若しくは第十三条の六に定める業務又はこれらに付随し、若しくは関連する業務のうち、特定受任行為の代理等に係るもの
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特定受任行為の代理等を行うことを内容とする契約の締結その他の政令で定める取引
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