2009年9月の日記

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2009.09.22
図書館戦争 / 有川浩 (アスキーメディアワークス)

「ラブコメ今昔」が良かったので、有川さんの出世作「図書館戦争」シリーズも期待できそう、と手に取りました。
実はこれまで「図書館」と「戦争」という言葉の組み合わせに抵抗感があって
(個人的に隣あって並んで欲しくない単語の組み合わせだと感じていたので)、あえてスルーしていたのです。
でもこれがまあ大当たり、とっても面白いアクションラブコメディでした!

馬鹿がつくほどまっすぐな熱血ヒロイン・郁がとにかく可愛くて、彼女に肩入れしながらあっという間に読了です。
まるで少女漫画のヒーローを地でいくような設定の堂上に対しても、物語後半にかけてナイーブな心の内が丁寧に
描かれていたので共感することができました。

あとは会話と地の文のテンポがとても良いですね。
有川さんは作品にあわせて、意識して文体を調整しているのかなと思いました。

このあと同シリーズは「図書館内乱」「図書館危機」「図書館革命」と続くそうです。
時間を見つけて読んでみたいと思います。






2009.09.21
トワイライト / ステファニー・メイヤー ; 小原亜美 (ヴィレッジブックス)
世界中でベストセラーになっている、ティーンエイジャー向けヴァンパイア・ロマンス。

しかし私的にはビミョ〜でしたね...。
孤独を抱えた美貌のヴァンパイア・エドワードくんの決め台詞が...あまりに芝居がかっていて...ちょっとひきました。

でも三部作で完結している物語ですからね、一作目だけでジャッジするのはフェアじゃないのかもしれません。
機会があれば続編も読んでみたいと思います。

そうそう、映画の方はグッドキャスティングらしく、原作ファンの間でも評判が良いそうです。
9.18にDVDがリリースされています。

  



2009.09.20
ラブコメ今昔 / 有川浩 (角川グループパブリッシング)
私にとって初めての有川浩作品。自衛官を主人公にした恋愛短編集です。
いやぁこれがもう、私のツボにジャストミート!面白かったです!

まず話の骨格がそのものが、かなりよく出来てますね。
そのお話の枠の中で、とっても魅力的な登場人物達がまぁ、
少女漫画も真っ青といったベタ甘〜なラブシーンを繰り広げてくれちゃいます。

世の中にはキャラクターやシチュエーションの設定が先行して、ストーリーが置いてきぼり、といった感の作品もありますが、
本作では物語の流れの中でベタ甘要素が必然性をもって語られているので、私は違和感無く楽しめました。
個人的にはこの辺りをもってして、「これは大人のためのコバルト文庫だわ!」と思ってしまいました...。

あとはまあ、うがった見方を許していただければ、登場人物の職業が「自衛官」というところもポイントでしょうか。
生死隣り合わせの職業ですからね。極限状態の中ではドラマチックに愛も燃え上がるというものです。

でも私は素直に楽しめました。かつてコバルト文庫にはまったことがある方ならいけると思います。





2009.09.19
最近になって、自分の楽しみのために読書する時間が作れるようになりました。
リハビリ?しながら少しずつ、また更新していきたいと思います。

最近読んだ本あれこれ。
茨文字の魔法 / パトリシア A. マキリップ ; 原島文世 (創元推理文庫) 
異世界を舞台にした品格あふれるファンタジー。物語の構成の美しさ、そしてそれを織り成す文章のたおやかさ。
翻訳者にも恵まれましたね。しっとりとした大人のファンタジーが読みたい方には強力プッシュ!です。

ちなみに主人公は図書館で働く女の子。
学生時代からの習性で、「図書館」という文字をみかけるとつい反応してしまう私でした...。



図書館つながりでもう一冊。
図書館の神様 / 瀬尾まいこ (ちくま文庫)
かろやか〜な語り口にのせられて、ほいほい読み進めていったらまあびっくり。
本質はずっしりヘヴィな作品でした。
基本的にポジティブなお話だと思いますが、情緒不安定な時に読むと引きずりこまれそうな気がします...。
瀬尾まいこ、おそるべし。

シンプルながら、「物語が持つ力」を素直に堪能できる1冊としておすすめです。



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