コンピュータ室   2011年分

コンピュータ関連の話をします。

2011/07/04 省エネAtomPCの製作


2011/07/04 (月)曇り時々晴れ               ページ先頭↑

省エネAtomPCの製作

 ここへの8ヶ月振りの書き込みになります。CO2 削減に取り組んでいる関係で、我が
家で電力使用量が2番目に多いPC関係の消費電力を削減するため、この程、インテル
のAtomプロセッサーを使った省エネPCを自作したので紹介します。
 インテルのAtomは、主に携帯情報端末や組み込みシステム向けの低消費電力化を
主眼に開発されたマイクロプロセッサーです。Atomにも色々な種類があり、ネットブック
向けのN270〜N550、Ultra-Mobile PC 向けのZ500〜Z560、スマートフォン・タブレ
ット向けのZ600〜Z670、家電向けのCE4100〜CE4170、組み込み機器向けの
E620〜E680Tというのもあり、私が導入したのは簡易用途デスクトップ PC 向けの
230、330、D410〜D525の内の最上位のD525です。
 D525はTDP(,熱設計電力)が非常に低くなっており、自作DOS/V機のPentium4
3.0EGHzの81.9WやRa43のPentiumV 1.10GHzの33.0Wに対して13Wと
消費電力が大幅に少なくなっています。このためCPUの冷却もヒートシンクだけで間に
合わすこともでき、省スペース・省エネな静音マシンを作ることができます。

★パーツ選び

 ・マザーボード

   既存のDOS/V機と同様ASUSのマザーボードの中から選びました。私
  の使い方ではハイビジョンである必要性はないので「AT5IONT−I」は
  除外しました。「AT5NM10−I R2」はSATAが2ポートしかない
  ので除外しました。そして残った「AT5NM10T−I」を選びました。
  SATAが4ポートあり、拡張スロットはPCIex1が1スロットあります。

 ・PCケース

   マザーボードの分類としてはMini−ITXになりますが、デスクトップで
  使うので余り小さいケースである必要性はなく、小さいと拡張性がないので不便
  ですし、真夏の室温35度C以上で使うことを考えるとエアフローを良くしなけ
  ればならないのでMicro−ATXケースとしました。ミニタワー型で5イン
  チベイが2つ、3.5インチベイが2つ、3.5インチシャドウベイが2つある
  IN WINの「IW−EM002/WOPS}にしました。

 ・電源ユニット

   このクラスだとACアダプター型電源にするのが流行で、電源ファンがなくな
  るので静音マシンが作れて良いと言われていますが、私はACアダプターは好き
  ではありません。真夏に室温35度C以上になるとACアダプヌーが物凄く熱く
  なり、故障を避けるため別途小型扇風機を用意しなければならなくなり、省エネ
  に反するからです。それで小容量のATX電源を探しましたが、ほとんどないか
  または高価なものしかありませんでした。省エネにするには小容量の電源にする
  必要があると考えていたので、仕方なく100WのACアダプター型電源にしま
  した。アスクの「NT−ITX/PW120Plus」です。
   ただし、真夏の室温35度C以上で使う場合のデメリットがあるので、一工夫
  しました。不用になった古い電源ユニットを分解して電源ファン以外中身を全て
  取り除き、このケースの中にACアダプヌーを入れて、見かけ上内蔵電源のよう
  にしてPCケース内に組み込みました。

  注)省エネPC完成後に試しに450WのATX電源を組みこみテストしたとこ
    ろ、消費電力はほとんどACアダプター電源と変わりませんでした。つまり、
    小容量である必要性はなく安いATX電源で良かったわけです。それよりも
    24ピンATX電源コネクタと4ピンATX12Vコネクタが付いた電源で
    あるかどうかということの方が重要です。

 ・その他の部品

   その他の部品はMini−ITXだからと言って特に注意することはありませ
  ん。HDDは以前から所有していた3.5インチSATA−HDDを使用しまし
  たし、光学ドライブは安価なDVDドライブを購入しただけです。
   ただ、WindowsXPをインストールするにはフロッピーディスクが必須
  なので購入しました。このマザーボードにはフロッピディスク・インタフェース
  が付いていないので、USB接続のフロッピディスクにしなければならないこと
  が唯一の注意点です。


− 左がタワー型Ra43、右がAtomPC −
     中央が17インチモニタ


PCケースが黒しかなかったので他の部品も黒で統一しました。
PCケースの上にある黒くて薄い物はUSB接続のFDDです。
両面テープで固定してあります。


・ACアダプタは左上の四角い電源ケースの中に入れてあります。

・水色の四角い物がアルミ製のCPUヒートシンクです。

・ケースファンはフロントとリアに12Cmのものが標準搭載されています。
 夏なので両方とも回しています。マザーボードのQ−FanUコントロール下で。
 FANコンは前述のQ−FanUが回転数のコントロールをしてくれ、
 ユーティリティの「ASUS PC ProbeU」が温度や回転数をモニタ画面
 に表示してくれるので今のところ不要です。

★5インチベイ

上段 SATAリムーバブルHDD
下段 CD−ROM/DVD−RAMドライブ

★3.5インチベイ

上段 空き
下段 メモリカードリーダー

★3.5インチシャドウベイ

上段 空き
下段 160GBの3.5インチSATA−HDD

消費電力の測定結果

 最後に問題の消費電力の測定結果です。その時々で変動するので確定的では
ありません。現時点での結果です。(2001.9.5改訂)

PC名 平均消費電力(W)
Ra43     91.3
旧ASUS    118.5
AtomPC     38.8

これはPC本体の消費電力であって、実際にはこれにモニタの消費電力30.5W
位と 天井に付いているスポットライト12Wが加わるので長時間使用すればかなり

消費電力になります。