巻の五 土蜘蛛無残

我を知らずや其の昔、葛城山に年経りし、
土蜘蛛の精魂なり。
此の日の本に天照らす、伊勢の神風吹かざらば、
我が眷族の蜘蛛群がり、六十余州へ巣を張りて、
疾くに魔界となさんもの。

(歌舞伎『土蜘蛛』より)

☆  
第一章 
第二章