8/21 室堂(8:20)----新室堂乗越(9:30/10:00)-----別山乗越(11:00/11:15)-----剱沢(11:35) 8/22 剱沢(3:30)---前剱(4:50/5:15)---剱岳(6:20/7:00)---池ノ谷乗越(8:10) ---三ノ窓(8:50/9:10)---小窓(10:40/11:10)---池ノ平山(14:00)-----池ノ平(15:10) 8/23 池ノ平(6:00)----仙人池(7:00/7:40)----仙人湯(9:10/9:30)----阿曽原温泉(12:00) 8/24 阿曽原温泉(4:00)----欅平(8:30) |
北方稜線の山並 | 立山の後方に槍ヶ岳の姿も |
一般登山者は入らないでください | 長次郎のコルへの下り |
長次郎ノ頭 | 細いバンドのトラバース |
またいだりへつったりのトラバース | 二枚岩のテン場 |
山頂で充分景色を堪能していよいよ縦走開始。 一般登山者立ち入り禁止の看板を通りすぎて緩やかに下降して行く。 最初は浮石が多くなるも、踏み跡もしっかりついていてほとんど一般道と変わりない。 しかし傾斜がどんどん急になり長次郎のコルまであと少しというところで悩む。 結局岩溝状の場所をチムニーでクリア。すぐにコルに下り立つ。 次は長次郎ノ頭だ。トラバースルートもあるが、ここはあらかじめ直登に絞っていた。 まずはザレた斜面を左上していき、右手に続くトラバースルートを少し進む。 残置スリングを目印に直登開始。が、数メートル登り行き詰まる… ザックが重くて乗り越えれない〜 そのまま右手に少しトラバースするとここにも残置スリングが! なるほどルートはこっちかと再び直登開始。あとはなんなく長次郎ノ頭に到達。 踏み跡に従って少し下り、トラバース道の踏み跡と合流してしばらく長次郎谷側をトラバースしていく。 途中、細いバンドがあり溝をまたいだり岩をへつったりする箇所があるが足場はしっかりしている。 主稜線に出て2枚の大きな岩に挟まれたテント一張り分のスペースがある。 ここを通りぬけて裏側にまわりこむ。 |
池ノ谷乗越までここを下ってきた | 池ノ谷乗越のよっしぃー |
池ノ谷ガリーから見た小窓王 | 池ノ谷ガリーの途中から振り返る |
三ノ窓から見た鹿島槍ヶ岳 | 池ノ谷左股 |
二枚岩のサイトを越えるとルートはどんどん下降して行く。 急傾斜の斜面を落石を落とさないように下るのはとても労力がいる。 はるか下に池ノ谷乗越が見えている。落石は避けなければならない。 慎重に慎重にゆっくり下って行く。 下部はガイドブックでは岩溝を下るとなっているが、僕はその横の斜面を下ることにした。 やっとのことで池ノ谷乗越まで下り立つ。ここは狭いコルだ。右手は長次郎谷右股が突き上げてる。 ルートは左手の池ノ谷ガリーを下降して行く。 池ノ谷ガリーは極悪のザレ場で一歩踏み出すと落石がおきてしまう。 前後に人はいないのでまだ安心できるが、もし先行者がいるととても気を使う箇所だ。 正面には小窓王と後で通ることになる左上するバンドが見えている。 ガリーを下りきると三ノ窓の10mほど下に出てしまった。 実際は少し手前で右手に入る踏み跡があり直接三ノ窓に出られるようだ。 荷物置いて三ノ窓まで登り返す。 正面には鹿島槍ヶ岳がばっちり見えている。右手にはチンネが聳えている。 三ノ窓の景色を楽しんでからザックの場所まで戻りティータイムとする。 三ノ窓は緊張感の続く縦走中とても落ちつける場所だ。 |
小窓王南壁下のバンド | バンド登りきったところから池ノ谷ガリーを振り返る |
小窓から池ノ平山の稜線 | のどかな草付き |
雪渓のトラバース | 小窓から小窓王を見上げる |
少し下ってから小窓王南壁下のバンドに取り付く。急傾斜のザレた登りだ。 登り切ると小窓王西壁の下で小窓から池ノ平山、そして北へ蛇行しながら延びる北方稜線の山々が見渡せる。 小窓尾根を少し進むとすぐに尾根沿いの踏み跡と右に下る踏み跡の分岐点がある。 目印通り右へ下る踏み跡を行く。 草付きの急斜面を下って行くとやがてトラバース気味になり、しばらくすると雪渓を横切る箇所に出る。 案外傾斜があるなあ。滑落するとヤバそうだ。アイゼン、ピッケルを出そうか考える。 雪をさわってみて、このまま行っちゃえと決断! 慎重に雪を蹴りこみながら横断。 実際、スリップするとヤバそうなので、ここの横断はアイゼンをお勧めします。 再びトラバース気味に進んで行くとまたまた雪渓があるが今度は迂回しているようだ。 小窓の頭が近づいてくるあたりで、踏み跡は草付きを下降する。 どんどん下るとルンゼの中を下るようになりほどなく小窓に到着。 この時間帯になると暑い暑い。今日はひさびさの夏日のようだ。 誰もいないのをいいことにシャツもパンツも脱いで雪渓からの涼風を受ける。 遠くでドーンと雪渓の崩壊する音が聞こえる。 |
いきなりエテ登り | 池ノ平山への稜線 |
池ノ平山 | 池ノ平小屋が見えてきた |
ここまでは、順調なペースできてるし体力的にも問題無し。 このまま小窓雪渓を下って池ノ平小屋にでるのも時間が早いし。 稜線系山ヤとしては、池ノ平山まで行っちゃえ! と決定。 微かな踏み跡づたいに斜面に取り付く。 左上するバンドに乗って上って行くと道は急斜面の直登になる。 残置ロープが何本もあるのだが、どうも頼りなさげで無視することにし、 木の根を掴むわ、草を束ねて鷲掴みにするわ、手の届くもの全てを掴みながら這いあがっていく。 しばらくそんなエテ登りを続けて行くと今度はハイマツの薮こぎに変わる。 さて、これが大変。ハイマツに潜りこみながら進んで行く。 ハイマツの枝を足場にして登ってるのでバランスを崩して転倒しまくり。 クモの巣にからまってじたばたしてるのはこんな感じなのだろうなどと考えながら登る。 時間はどんどん過ぎていくのにいっこうに進まない。 トラバース気味の岩場があったのでついついそちらに行ってしまうと踏み跡は途絶えている。 しかたがないのでそこから直登で稜線へ登るが最後が嫌な感じの急斜面の草付き。 足を滑らしてひやっとする。なんとか両腕でぶらさがりながら、さてどうしようと考える。 荷物が重いと自由がきかないもんだ。うぉりゃあ〜と地面を蹴り上げて渾身の力で這いあがる。 再びハイマツ地獄の稜線に戻るが、まだこっちの方が安全だ。 なんとか最初のピークにたどりついて大休止。暑い暑い。ここでも全裸になりうぉ〜と叫んでみた。 池ノ平山まではいくつかピークが続いている。踏み跡はほぼ稜線沿いをハイマツ薮漕ぎ付きで進む。 左側が切れ落ちていているので油断は禁物だ。池ノ平山(2555m)は360°の展望が楽しめる。 しかしここまでの登りでだいぶ体力を使いきったので、はやくテントでゆっくりしようと先を急ぐ。 池ノ平山からはしっかりした踏み跡伝いにぐんぐん高度を下げて行く。 右も左もお花畑で緊張を緩めながらのんびり下っていく。 小屋が見えたあたりで完全に緊張が途切れて我慢できずチュウハイを飲みほす。 あとは酒帯び歩行でだらだらと小屋まで道を楽しむ。 |