12月10日の朝8時自宅を出発。東北自動車道を南下して川口JCTから首都高速を通って中央道へと進む。15時10分山梨県須玉ICを下りて            へ向う。県道20号沿いにある            のT字路から左に入り、正面に甲斐駒ケ岳を見ながら竹宇駒ケ岳神社に向う。15時30分竹宇駒ケ岳神社の手前にある、北杜市営駐車場(80台)に到着。登山口の下見を兼ねて竹宇駒ケ岳神社に参拝する。その後         で入浴、広間で休憩をしたあと市営駐車場に戻って車中泊とする。
 駐車場には登山者のものらしい乗用車が5台止まっていた。天気予報を見ていた限りでは、昨日山梨県でも雨が降ったらしい。山ではどれぐらいの積雪になっただろうか・・と気になっていた。先行者がいるならトレースが期待できるかもしれない。甲斐駒ケ岳の黒戸尾根コースといえば、日本三大急登の一つに数えられる難コースだという。鎖場や梯子が連続する岩場の登山道、登山口の標高が約780m、山頂が2967mだから標高差はおおよそ2200mもある。今年の正月に御座石温泉から日帰りで登った地蔵岳は標高差約1700mだったが、2200mの標高差ではとても日帰りはできない。七丈小屋で一泊の予定だが、途中でビバークの可能性もあるのでテント、シュラフも詰め込むと冬装備の合計が20kgになった。アイゼンは12本爪、ピッケルはあまり出番がありそうに無いので車に置いていくことにする。

6:30分 駐車場出発
 駐車場のトイレは水洗。そしてトイレの窓からもれてくる明かりと、駐車場を挟んだトイレの反対側にある自動販売機の明かりで、駐車場は夜間でも薄明るい。車中泊するにはもってこいの場所だった。昨夜は5台あった車が4台に減っている。夜中に下山してきた人がいるらしい。登山届けをボックスに入れて出発する。
 竹宇駒ケ岳神社の手前にある尾白キャンプ場は冬期休業らしく立ち入り禁止になっている。今朝も駒ケ岳神社に参拝、尾白川に架かる吊橋を渡り登山道に入る。間もなく登山道は、渓流沿いに進む散策路と分かれて左の尾根に向って登ってゆく。
6:53分  神蛇滝方面分岐
 右は神蛇滝方面への散策路、甲斐駒ケ岳へは左の斜面を登る。堀割道のように深くえぐれた登山道には落葉が厚く積もっている。ふかふかの落葉を踏みしめながら尾根道を登ってゆく。針葉樹が少し混じった広葉樹の森、林床が驚くほどすっきりしている。ササや雑草が全く生えていない。
8:26分  林床がササで覆われ始める
 笹の平分岐が近づいてくると、林床が膝高のササで覆われるようになる。尾根の北側を巻きながら進み、狭くなった尾根を乗越えると分岐に到着する。
甲斐駒ケ岳
所在地 山梨県北杜市、長野県伊那市境界
標  高 2967.0m
2008年12月11日(木)〜12日(金) 晴れ
「道の駅はくしゅう」
「竹宇駒ケ岳神社」
「むかわの湯」
竹宇駒ケ岳神社手前にある市営駐車場 ↑
登り始めの登山道はこんな感じ ↑
トイレ↑
8:40分  笹の平分岐着
 ここで横手駒ケ岳神社から登ってきた登山道と合流する。分岐を過ぎると、○○神・・等と刻まれた石碑が岩の上に祭られているのが目に付くようになる。駒ケ岳神社の参拝道の雰囲気が漂ってくる。駒ケ岳龍神様の石碑近くまで上ると、登山道に薄っすらと積もった雪がツルツルに凍り付いて、ツボ足では登れなくなくなった。この先はアイゼンを付けて登る。
笹の平分岐 横手駒ケ岳神社からの登山道と合流する ↑
龍神様の石碑 ここからアイゼンを付ける ↑
10:40分  刃渡り着
 両側が切れ落ちた痩せ尾根に到着。切れ落ちているとは言っても、斜面には木が茂っているので恐怖感はほとんど感じない。谷を挟んだ左手には、地蔵岳のオベリスクとその遠方に富士山が見える。右手下には日向山の雁ヶ原の白い斜面が、そしてその遠方には八ヶ岳が見えている。
刃渡りの痩せ尾根を振り返る ↑
針葉樹林の尾根道を登る ↑
11:00分  はしごや鎖場が始まる
 刀利天狗が近づくと一層尾根道が険しくなり、梯子や鎖場が現れる。はしご、鎖共に新しくて頑丈な作りなので不安を感じるほどではないが、下を見るとやっぱり怖い。鎖にしがみついて登る。
11:10分  刀利天狗着
 梯子と鎖の急斜面を登りきると、右側に小さいお社が二つ祭られている。雪害だろうか?少し傾いたお社の周囲には石碑がいくつも並んでいる。刀利天狗を過ぎると黒戸山の北斜面を巻きながら緩やかに登ってゆく。この辺りまでくると殆ど針葉樹の森になる。シラビソ、コメツガだろうか?
 林間を透かして左上方に見える黒戸山のピークを過ぎると、登山道は次第に下り始める。正面の木々の上に甲斐駒ケ岳の山頂が見えはじめると、五合目の鞍部に向って急斜面の下りになる。
刀利天狗が近づくと梯子、鎖場が始まる ↑
刀利天狗のお社 ↑
12:18分  五合目着
 狭い尾根の鞍部に到着、正面の岩山の下に小さな祠が祭られている。この場所の少し手前の高台に五合目小屋が建っていたそうだが、昨年取り壊されて今は梁が数本残されているだけになっている。 五合目からは黒戸尾根コース最大級の急登が始まる。目の前に絶壁のように立ちはだかる岩尾根に向って梯子が伸びている。積雪は10cm弱、硬く踏み固められているからアイゼンが良く効いてくれる。今の状態では滑る心配は無いが、20〜30cmの新雪が積もるようなことがあると、アイゼンが滑ってかなり危険な状態になると思う。一般登山者は冬期間、五合目から先には進めないだろう。
黒戸山の北斜面を進む ↑
五合目小屋跡 ↑
登山口へ↑
五合目小屋跡から山頂方向を眺める ↑
七丈小屋手前の鞍部に架かる橋 ↑
甲斐駒ケ岳山頂↓
このピークを乗越えると右の写真の鞍部に下る↓
この尾根の上に七丈小屋がある↓
13:14分  七丈小屋手前の鞍部着
 五合目鞍部から急峻なピークを乗越え、一旦七丈小屋手前の鞍部に下る。鞍部には梯子状の橋が架けられている。手すり代わりのロープが片側に張られているが、雪が積もって風の強い時には怖そう。橋を渡るとまた崖登りが待っている。鎖につかまり梯子を登って七丈小屋に到着。
13:58分  七丈小屋着
 今夜は七丈小屋に宿泊する。同宿者は3組6人だった。
七丈小屋手前の鎖場から登ってきたルートを振り返る ↑
七丈小屋から山頂方向を見上げる ↑
黒戸山↓
八合目↓
山頂↓
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季節の写真7.(2008年)