積雪期の秋田駒ケ岳に登るには、秋田県のたざわ湖スキー場やアッスルスキー場のリフトを利用して登るのが近道らしい。岩手県側の登山口である国見温泉は、冬期間休業するため温泉へ続く県道266号線も冬期通行止めになってしまう。そのため冬期に岩手県側から登るには国見温泉までの県道歩きが強いられる。ネットで調べて見ると、国道46号の仙岩トンネル入口から橋を渡り、国見温泉へ通じる県道266号線に取付くとかなりの近道になることがわかった。このルートを利用して昨年から挑戦しているが、今回3回目にして念願の積雪期の秋田駒ケ岳へ登ることができた。

7:15分  仙岩トンネル入口出発
 仙岩トンネル入口の駐車場に着くと、スキーとスノーシューの6人グループが出発して行くのが見えた。身支度を整えて後を追い、橋を渡り急斜面に取付く。このところの温かさで日中は雪が緩み、朝の冷え込みで雪面がガッチリと凍りついている。靴が全く沈み込まない、ツボ足で登る。
7:25分  県道に到着
 急斜面を登りきって国見温泉へ続く県道266号に到着。ここで先行のグループを追い越す。県道も表面がガッチリと凍り付いている。二週間前に来た時には、カンジキを履いて深雪をラッセルして歩いた道、今朝はまるで舗装道路を歩いているかのように快調に進む。
残雪の秋田駒ケ岳
所在地  秋田県仙北市
標  高  1637.4m(男女岳)
2008年03月22日(土) 晴
国見温泉に到着↑
国見温泉の登山口、右の斜面を登る ↑
↓横長根の取付き地点
8:10分  国見温泉登山口着
 温泉の露天風呂を覗いてみる。源泉からは勢い良く湯が流れ出しているのだが、露天風呂に続くパイプが湯花で詰まり、露天風呂には氷が張っていた。石塚旅館の裏手の斜面が雪崩れている。露天風呂付近は雪崩の危険があるので近づかない方が良さそうだ。 森山荘裏手の登山口から、九十九折の夏道に沿って急斜面を登る。
8:18分  急斜面の上着
 急斜面を登りきってなだらかなブナ林に到着。小さな沢を横切り、左寄りに登ってゆくと沢が現れる。この沢の左岸沿いに登って行くと間もなく夏道の目印テープが見えてくる。
8:40分  杉林着
 十数本の杉の木が生えている場所に到着。ブナ林が途切れて視界が開ける。正面に見える横長根の稜線から雪庇が張り出し、真っ白い壁になっている。稜線が少し低くなっている場所、ちょうど夏道の取付き地点だけ雪庇が小さくなっている。振り返ると和賀山塊の山々が目の前に広がっている。足元に見える国見峠から仙岩峠、そして地森からモッコ岳、和賀岳へと続く県境稜線がくっきりと見えている。何度も振り返りながら登る。横長根の下まで登ると、白岩岳の右遠方に鳥海山も見えてきた。
左に沢を見ながらブナ林を登る ↑
杉林地点から横長根を見上げる ↑
横長根の下から登ってきた斜面を眺める、中央の小さな杉林が右上写真のポイント ↑
↓和賀岳
↓モッコ岳
↓地森
↓国見峠
朝日岳↓
←仙岩峠
←貝吹岳
↑笹森山
↓国見温泉はこの辺り
↑この杉林の沢沿いに夏道がある
9:12分  横長根着
 横長根の上に到着。稜線上に有るはずの道標は雪に埋まって見えない。ここからの稜線歩きは左に雌岳、小岳、田沢湖、右に和賀山塊、志波三山方面の展望を楽しみながら歩く。
9:50分  第二展望台着
10:00分  男岳分岐着
 ムーミン谷の入口に到着。この先は大焼砂の強風地帯が始まる。昨年4月上旬には強風と視界不良で大焼砂の途中で引き返したのだった。今日はここまで快晴!そして殆ど無風状態、強風の名所大焼砂のご機嫌はすこぶる良好らしい。右手遠方に岩手山、そして北上高地には早池峰山も見えている。
横長根から女岳を眺める ↑
横長根から大焼砂方面を眺める ↑
男岳分岐から田沢湖を眺める ↑
↓女岳
↑小岳
10:55分  横岳着
 大焼砂を登りきって横岳に到着。期待通り北方の山々も雲一つない快晴!阿弥陀池の避難小屋周辺には10人ほど、そして男岳の山頂にも数人の登山者が見える。
仙岩トンネルから登ってきた後続のグループはどのあたりだろうか?横長根方面を見下ろしても姿は見えない。
横岳から尾根を進み、馬の背から硬く締まった北斜面を避難小屋に向う。ピッケルを雪に差し込みながら慎重に下る。
横だけに向って大焼砂を登る→
横岳から岩手山を眺める ↑
↓岩手山
↓大松倉山
↓三ツ石山
姥倉山↓
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