貝吹岳の登山コースは、旧国道46号線の仙岩峠から南の林道に入り、行き止まりにある高圧送電線鉄塔の広場から登山道を登るコースが最短になる。山頂まで約30分で着く。旧国道46号は国見温泉入口分岐にバリケードがあって一般車の進入はできないらしいが、実際はバリケードの脇をすり抜けて山菜取りの車が多数進入している。今回は旧秋田街道を通って仙岩峠→貝吹岳→ヒヤ潟→国見峠までのルートを歩いてみた。
旧・秋田街道の入口は、雫石町の国道46号「道の駅雫石あねっこ」の道路向かいにある。林道の入口には「旧秋田街道入口」と書かれた真新しい標柱が立っている。裏を見ると平成18年10月建立と書いてある。坂本川沿いに延びる林道を3.7kmほど進むと、右側に小さい広場があり歩道が奥に延びている。広場の端には、木の陰に隠れるように「旧秋田街道」と記された標柱が立っている。こちらの標柱の文字は消えかかっている。(これと同じ標柱が、仙岩峠付近とヒヤ潟脇の国見峠登り口にも立っていたが、そちらはすでに旧秋田街道の文字は消えていた。)
旧秋田街道〜貝吹岳
2007年5月29日(火)曇り〜晴れ
所在地 岩手県雫石町、秋田県仙北市境界
標 高 992.4m
「旧秋田街道入口」と書かれた標柱↓
↑国道46号線、秋田へ
7:36分 旧秋田街道入口出発
林道脇の街道入口付近の駐車スペースは乗用車5台ぐらい。
広場からは歩道が2方向に伸びている。直進する道は高圧送電線鉄塔の管理用歩道らしい、左の沢沿いの道を進む。小さな沢を渡ると九十九折の登りになる。歩道は良く整備されている。頭上には東北電力の高圧送電線が走っているので、鉄塔の維持管理の為に街道から枝分かれした歩道が鉄塔に向かって延びている。送電線は3系列ぐらいだろうか、互いに交差しながら張り巡らされているので、どれが旧秋田街道なのか、管理用歩道なのか紛らわしい。そのうえ旧秋田街道の案内表示は、入口の標柱と仙岩峠の標柱、そしてヒヤ潟脇の標柱以外見当たらなかった。もちろん貝吹岳への案内表示もまったくない。
8:08分 分岐着(羽中線78、田沢線115)
送電線鉄塔番号が書かれた標識(羽中線78、田沢線115)に到着、ここは迷わず左へ、羽中線78の方向へ進む。
8:23分 羽中線79番鉄塔に到着
この先街道は・・いや高圧線管理道は谷に向かって下っている。街道だと思って歩いてきた道は高圧線管理道だったらしい。右側の歩道へ進んでみたが、鉄塔の管理道だった。ここで秋田街道を見失ってしまった。
↑国道46号から3.7km地点、旧秋田街道入口
旧秋田街道、この沢を越えると九十九折の登りになる
↑秋田街道はこちら
(下山の時には仙岩峠から秋田街道を下ってみたが、この付近は道が入り組んでいて判りづらい。秋田街道は前の分岐で田沢線115方向へ進めば良かったのかもしれないが、下山の時にもこの場所、「羽中線79番鉄塔」にたどり着いてしまった。
「羽中線79番鉄塔」から秋田街道へ進むには、右斜め後方へ折り返すように登ってゆくと、鉄塔の下で道が分かれる。
この場所に「←羽中線79 秋盛幹線230→」の表示があるので、秋盛幹線230→の方向(右)へ進む。秋盛幹線230番鉄塔の近くから左手の森の中へ道が続いている、これが秋田街道になる。
この先は快適な道が続く、仙岩峠の手前T字路分岐は右に進むとまもなく仙岩峠に着く)
下山時には晴れ上がって79番鉄塔から正面に目指す貝吹岳が見えたのだが、今は谷向こうの尾根から上にはガスが掛かって展望がない。地図を見ると送電線は仙岩峠を超えているので、送電線管理道を歩いても仙岩峠へたどり着けそうだ。
刈り払いがしっかりされているので安心感もある。秋田街道探しは止めて谷を下る。尾根を超え、谷を渡って奥深い山道を歩く。
羽中線78、田沢線115の分岐、右方向が秋田街道らしい
羽中線79番鉄塔から貝吹岳方面の展望(下山の時撮影)
↓貝吹岳
秋盛幹線226番鉄塔↓
↓仙岩峠はこのあたり
秋盛幹線227番鉄塔付近から登ってきたルートを見下ろす、ガスが消えて視界が開ける
←羽中線79番鉄塔
秋田街道入口はこのあたり↓
←秋田街道は森の中
9:42分 仙岩峠の高圧線鉄塔(秋盛幹線226番)広場到着
登ってきた送電線管理道、しっかり整備されていてなかなか良い道だった。貝吹岳の登山道の一つとしても使えると思う。
秋盛幹線226番鉄塔の広場に着くころにはすっかり晴れ上がり、遠く岩手山が顔をだした。山頂付近に電波反射板が設置された貝吹岳も間近に見える。
先に貝吹岳に登るか、それとも国見峠へ向かうか迷ったが、先に国見峠へ向かうことにした。
旧国道46号仙岩峠から秋盛幹線226番鉄塔広場までの区間は、林道並に整備されていて車の通行が可能になっている。鉄塔広場から車道を100mほど進むと秋田街道の下り口があった。下り口付近は雪渓で覆われているが、少し下ると文字が消えてしまった秋田街道の標柱が立っている。
秋田街道下り口の直ぐ脇の道を入ると「従是西南秋田領」と刻まれた仙岩峠の石柱があった。
秋盛幹線226番鉄塔の広場から貝吹岳を眺める。広場から登山道が続いている
貝吹岳山頂↓
秋盛幹線226番鉄塔の広場から北方に秋田駒ケ岳が見える
↑約100m先が仙岩峠
秋田街道の仙岩峠側入口
仙岩峠付近の秋田街道
↑秋田街道
↑仙岩峠の石柱へ
秋盛幹線226番鉄塔、貝吹岳へ↓
貝吹岳山頂↓
↑仙岩峠の石柱
↑仙岩峠の石柱から貝吹岳を眺める
↑秋盛幹線226番鉄塔
10:10分 助小屋(おたすけごや)跡着
秋田街道をヒヤ潟に向かって進むと、右脇に広場があり、「助小屋跡」と刻まれた石柱が立っている。
えんど
助小屋跡の広場と石柱→