羽後朝日岳貝沢コース1
2005年5月20日(金)晴れ
所在地 秋田県田沢湖町、角館町
標 高 1376m
羽後朝日岳(正式名称は朝日岳)には2003年9月に秋田県側から登っています。しかしもう一つの登山ルートである岩手県側の大荒沢岳からも歩いてみたいと思っていました。しかし大荒沢岳から朝日岳までの間は登山道が無く、藪こぎをすることになります。片道約3時間以上の藪こぎになるそうですので、中々挑戦できずにいました。4月の残雪期であれば、雪渓を渡り歩いて容易に登ることが出来るのですが、農業をしていると4月5月は最も農作業が忙しい時期になります。とても山に遊びに行くような暇は有りません。
しかし、この冬西和賀地方は大変積雪が多く、21年ぶりの大雪だったそうです。しかも5月になっても肌寒い日が続き、自宅から見える焼石連峰も例年になく雪解けが遅れています。今年だったら5月下旬まで大荒沢岳から朝日岳までの稜線に雪渓が残っているかもしれない・・・と期待しつつ、田植えが終わった翌々日沢内村へ出かけてみました。
(西和賀地方では大雪の為に農業関連施設等に甚大な被害が発生し、田植作業の遅れは勿論の事、特産のリンドウ、ユリ等の生育の遅れも心配されているようです。今後の天候が順調に推移し、農作業や作物の生育の遅れが少しでも挽回される事をお祈りいたします)
花巻方面から冬季閉鎖が解除されたばかりの県道12号(花巻大曲線、銀河なめとこライン)を通って沢内村に向かう。トンネルを抜けて沢内村に入ると、杉林の影にはまだ残雪が残っていた。県道1号(盛岡横手線)に突き当たると、この交差点を右に曲がり県道1号線を北へ、雫石町方面に約9.4km走り貝沢集落の丁字路に着いた。道路右側の公衆電話ボックスの陰には、「高下岳登山道 貝沢入口」の標柱が立っている。丁字路から左に入り集落の中を道なりに進む。集落を過ぎると砂利道になり、道を越えて流れる2箇所の沢を渡って登山口に着いた。(県道1号交差点より約4.0km)
えんど
6:30分 登山口駐車場出発
標高500m、大荒沢岳まで4.9km
駐車場周辺の様子は2003年当時と変わりはないのだが、何か足りないような気がする?そうだ!登山者名簿のボックスが無くなっている。
駐車場から数百メートル牧草地の縁を歩いて行く。白と青のキクザキイチリンソウが、牧草の中から顔をだして咲いている。林間に入ると登山道脇にはイワウチワの群落が広がっている。前回このコースを歩いたのは9月だったので、殆ど花を見ることが無かった。これは幸先が良いぞ、羽後朝日岳まで行けなかったとしても、花と新緑が楽しめそうだから来て良かった・・などと思いながら登る。
7:08分 新郡界分岐着
標高770m、登山口から1.2km
標識は文字が読めないほどに傷んでいる、熊の仕業だろうか・・。ここからは沢内村、雫石町の町村境の道になり、登山道には境界杭が一定間隔で埋め込まれている。前山分岐まできつい勾配の道が続く。
7:35分 前山分岐着
標高1020m、登山口から2.0km
前山分岐の手前からはブナ林の山肌に雪渓が残っていて、ブナの新緑は殆ど見えない。急斜面を登りきって前山分岐に着く。これより上の斜面は残雪に覆われている。所々夏道が現れていて、カタクリの花が雪解けを待ちかねたように咲いている。登山道いっぱいに広がるカタクリの花、花を踏まないように気をつけながら歩く、さしずめカタクリ街道・・といったところか。
登山口駐車場から登山口まで
牧草地の左端を数百メートル
歩いて行く。
モッコ岳↓
この尾根を登って行く↓
牧草地の端にはキクザキイチリンソウの群落があった
林間に入ると登山道沿いに
イワウチワが咲いていた
新郡界分岐付近まで
新緑の森が続く
前山分岐
残雪に覆われていて新芽はまだ芽吹いていない
前山分岐から上の様子
緩やかな尾根の上を進む
沢尻岳が見えてきた
沢尻岳↓
雪の消えた夏道にはカタクリの群落が
続いている