高下岳高畑コース1
2004年9月11日(土)晴れ
標 高 1322.8m
所在地 岩手県沢内村
高下岳の高畑コースは数年前に新しく開設されたコースです。
高下岳への登山コースは高下登山口と貝沢登山口の二つのルートがあります。高下コースは登山口から山頂まで約5.0km、貝沢コースは山頂まで約8.4km標高差はどちらも約800mです。この二つのコースに比べて高畑コースは、山頂まで約4.3km標高差は同じく約800mです。つまり高下岳への最短コースが開設されたということになります。
更に登山口までの林道が、県道1号(盛岡横手線)から高下登山口まで約8kmであるのに対し、県道1号から高畑登山口までは3.4kmしかありません。つまり車道部分を考慮しても最短のコースであるようです。
えんど
↓和賀岳
高下岳↓
登山口へ向かう林道から
花巻方面から県道12号(花巻大曲線、銀河なめとこライン)を西に向かい沢内村に入ると県道1号(盛岡横手線)と合流する。この交差点を右に曲がり県道1号線を北へ、雫石町方面に5.4kmほど走ると上大荒沢バス停に着く。(盛岡方面から来た場合は山伏トンネルの出口から約5.6km)ここの丁字路の左角には「高下岳登山道高畑登山口」の小さな標識が立っている、(県道がカーブしている事と標識が小さいので見落としやすいので注意)この丁字路を左に入って林道を3.4kmほど進むと左側に高畑登山口がある。林道は登山口から100mほど先で行き止まりになっていて、4〜5台分ほどの空き地がある。登山口付近の路肩には乗用車4台分ぐらいのスペースは有るが、駐車場と呼べるような場所はない。
8:20分 登山口出発
山頂まで4.3kmの表示あり
登山口には登山者名簿を入れるボックスが備え付けられている。登山道は雑木林の中斜面から始まり、次第に尾根の道になっていく。刈払いが充分になされていて木の枝や雑草が体に触るような場所は殆ど無い。
幹の白いブナの若木が混じるようになってくる。この辺りは数十年前に伐採され、その後に成長したブナの二次林ではないだろうか。若木に混じってブナの老木がポツリポツリと見える。
次第に若木が少なくなり、太いブナが多くなってくる。古木の幹には古い傷跡が付いている、誰かが落書きをした跡だ。10年以上は経っているように見える。登山道には古いワイヤーが放置されていたので昔伐採作業をした人達が書いたのかもしれない。
高畑登山口
若いブナ林の中を登って行く
落書きされたブナ
ブナの森を進む
9:10分 尾根の鞍部着
標高836m地点に着くと登山道の正面の森にぽっかりと穴が開いたように木々が途切れて、古い作業道らしい跡が見えてきた。右側の沢から登ってくる道なのか、今登って着た登山道が古い作業道なのかは良く解らない。
ここから少しの間登山道は緩やかに下りになる。綺麗に刈り払われた道、両側にブナが並びまるで並木道を歩いているように気持ちが良い。間もなく鞍部に着く、そして登山道は急な登りになって行く。この辺りまで来るともう手付かずの原生林になっている。先日の台風16号、18号の強風で倒れたと思われるブナの大木が何本か登山道を塞いでいる。森の中を見渡しても所々に倒木が目に付く、山全体ではかなりの木々が被害を受けていることだろう。
登山道は左へ 右側に古い作業道らしい道が現れた
9:56分 急坂地点着
標高1066m地点(たぶんそうだと思うのだが・・)辺りに着くと森が切れて陽射しが差し込んでくる。すこし歩くと正面に急斜面が現れた。20mぐらいの落差なのだが足場が悪い。急斜面の下に着くと道が左右に分かれている。左が斜面を一気に登る道、右は巻き道になっている。左の道を登り上に着く、振り返ると展望が開けている。遠方に早池峰山と薬師岳が並んで見えている、手前には沢内村の集落も見える。
木々が次第に低木化してくる。突然ダケカンバの森が現れた、幹の直径が20cmぐらいで樹高も低い、少しの間明るいダケカンバの林間を歩く。
急坂を登って振り向くと展望が開ける
10:05分 林間を抜ける
林間を抜けて潅木の中の道になった。斜面の下へと幹が這うように伸びている。登山道には、刈り払われた潅木の幹が斜面の下に向かって横たわっている。斜面をびっしりと覆った潅木と笹を刈り、登山道を開設する作業は大変なご苦労があったものと思う。
林間から抜けて陽射しを浴びながら登る
林間から抜けて振り返ると貝沢集落が見える