白岩岳1
2004年6月13日(日)曇り
標 高 1177m
所在地 秋田県角館町、
太田町の境界
秋田県角館町、太田町の境界
白岩岳は秋田県角館町の東方にあり太田町との境界に位置する山です。標高は1177mと里山を思わせる程度の高さしかありませんが、中腹を過ぎると見事なブナの森が広がり和賀山塊の魅力を充分に味わう事が出来ます。登山口の標高が約450mで山頂までの標高差が約730m、登山口からの距離が約3.5kmですので結構きつい登りが続きます。
登山道脇にはギンリョウソウ、マイズルソウ、イワカガミ、ツバメオモト、ヒロハユキザサ・・等々が咲いていました。
そしてこのコースは和賀岳の登山ルートの一つでもあります、白岩岳山頂から錫杖の森を通り尾根伝いに登ると真木登山口から和賀岳へ向かう登山コースと小杉山(小杉分岐)で合流します。登山口から白岩岳、小杉分岐を経由して和賀岳まで約11kmほどの距離です。更に小杉分岐、薬師岳、真昼岳、女神山へと縦走するルートもあるようです。しかし錫杖の森は痩せ尾根でしかも急斜面の崖ですので大変危険な場所です、通過には相当な注意が必要です。今回は小杉分岐まで歩いてみました。
(白岩岳〜錫杖の森〜小杉山)
↓和賀岳
↓小杉山
↓白岩岳
羽後朝日岳山頂から撮影(2003年8月) 錫杖の森は手前のピークの影になっていて見えない
秋田自動車道を横手ICで下りて国道13号を秋田方面に北上、六郷町から県道11号線に入る。千畑町から県道50号線に入り角館町の白岩を目指す。角館町に入り入角沢を渡ると右側に神社がある。神社脇の丁字路の角に白岩岳の登山案内図が立っている。この丁字路を右に入り1.6kmほど進むと農免道路に突き当たる、この丁字路を右に曲がり0.9kmほど進むと左側の林道入り口に「白岩岳登山口」の小さな案内表示がある。ここから左の林道に入り案内に従って4.6kmほど進むと、左側の斜面からの落石の為に通行できなくなっている。
林道崩落箇所の手前
に車を止める
林道崩落箇所
二股登山口、写真左の標柱から登って行く
7:25分 林道終点出発
林道の路肩に車を止める。この場所には普通車で5〜6台駐車できそうに見える。身支度をしていると軽自動車が一台やってきた。地元の女性の方が二人、「ここから登山口まで5分も掛かりませんよ」と声を掛けていただく。200mほど歩いて登山口に着いた。
7:29分 二股登山口着
林道はここで終わり、広い駐車場になっている。乗用車10台分ぐらいは有りそうだ。
ここから登山道に入る。最初の部分は草が伸びていて朝露でズボンが濡れたが、杉と雑木の混合林の中に入ると日差しが遮られて下草が少なくなり足に草が絡み付く様な場所は無くなる。しかし所々高木が切れて陽射しの入る部分では、草や雑木の枝が体に触り朝露で濡れる。しばらく刈り払いがされていないようだ。
7:39分 沢巻台着
二股から0・6km シシ小屋へ1・4km
登山道は次第に勾配のキツイ部分が多くなっていく、杉の葉が敷き詰められた道を登る。
8:06分 旧道杉沢コース分岐着
左手から登ってくる登山道と合流する。踏み跡は見えるが刈り払い等されていないと見えて荒れている、殆ど利用されていないのだろう。登山道はここから尾根の上を通っているように地図上では表示されているが、尾根の南斜面をトラバースしていく。
8:20分 シシ小屋着
沢巻台から1.4km 白岩岳山頂へ1.5km
シシ小屋といっても小屋があるわけではない、小屋の跡らしき広場も無い。「←水飲み場」の標識があるが沢まではだいぶ距離が有りそうに見える。ここからは杉が無くなりブナの森が始まる。林床も明るくなり登るに連れてマイズルソウ、ギンリョウソウ、ヒロハユキザサ、ツバメオモトなどが見えてきた。
旧道杉沢コース分岐
シシ小屋、ここからブナの森が始まる
シシ小屋付近のブナの森
ヒロハユキザサ
登山道脇に咲いていたマイヅルソウ
8:32分 標高900m尾根の上に着く
左手から伸びてくる尾根と合流する。よく見ると左手の尾根に踏み跡が付いている。地図を見ると北側の抱返り渓谷から尾根の下まで林道が伸びてきている、林道から尾根伝いにここまで約1km弱といったところか。林道が通行可能であれば白岩岳への近道なのかもしれない、それとも竹の子取りの道だろうか?
天気予報では晴れてくると言っていたがまだ曇り空、山頂付近は雲に覆われている。急な登りで汗ばんだ体に、ひんやりとした風が気持ちよい。
9:10分 行太展望台着
山頂直前にある小さな広場に着いた。生憎雲の中で展望は全く無い、晴れていれば田沢湖が綺麗に見えるのだが。(下山の時は雲が切れて展望を楽しむことが出来た)
9:12分 白岩岳山頂到着
白岩薬師へ0.5km 錫杖の森へ3.0km 和賀岳へ7.5km
登山道の分岐に白岩岳山頂の標柱が立っていた。周囲は木々に覆われていて展望は無い、単なる分岐といった感じがする。右に進めば白岩薬師への道、左へ進めば錫杖の森、そして和賀岳へと通じている。今回は和賀岳へのルートの下見なので白岩薬師へは行かずに左の道に入る。白岩岳山頂から錫杖の森までは尾根の道を緩やかに標高差約260mを下って行く事になる。数年前に刈り払いをしたらしく、その後に出てきたササがまばらに生え始めている。踏み後もしっかりしている、山頂付近はガスっていて薄暗いが道に迷うような心配も無い。道端にはみずみずしいツバメオモトが数株づつ集まって咲いている、野鳥の鳴き声が切れ目無く聞こえてくる。左側に東北電力の雨量計を見て少し下るとブナの森が始まる。ミズゴケが付いて黒々としたブナ、下るに従い幹が太くなっていく。
所々東側の展望が開ける、東方には羽後朝日岳が見えているはずだが、中腹から上には雲が掛かり山頂は見えない。
10:05分 登山道の正面遠方に和賀岳が見えてきた。
白岩岳山頂
左、和賀岳へ 右、白岩薬師へ
ガスに包まれた道を緩やかに下って行く
整備された登山道が続く
えんど