焼石岳東成瀬コース1
秋田県東成瀬村の登山口から焼石岳に登ってみました。花の百名山の一つと言われるほど高山植物の豊富な山ですが、今回は6月上旬と言う事で花は8合目の焼石沼付近が見頃になっていました。コースタイムは山頂まで3時間半ほど掛かりましたのでツブ沼コースと同じぐらいの距離があるようです。4合目付近から続くブナ林、そして7合目付近からは数々の花を楽しみながら歩く事ができます。しかし胆沢川の徒渉点がありますので雨後は注意が必要です。

 岩手県水沢方面から国道397号を西に向かって走る。左手を流れる胆沢川は深い谷の底で車窓からは見えない。対岸の1000m近い山々が胆沢川の谷底から一気に立ち上がって壁を作っている。山肌を彩る木々の新緑が素晴らしい。
岩手、秋田県境の大森山トンネルを抜けて下っていくと国道の右手に焼石岳東成瀬登山口入り口の大きな案内標識がある。岩手県側の焼石岳ツブ沼登山口からここまで19.6km、車で25分かかった。国道397号から登山口に続く林道を2.9kmほど走り登山口に着いた。
駐車場は登山口の周辺や路肩などに乗用車30台分ぐらいは有りそうに見える。すでに軽トラックなど数台の車が止まっている。昨年5月下旬に来た時には駐車場に簡易トイレが設置されていたが今回は無かった。登山者名簿ボックスの脇には「車上狙い多発!」の看板が立っている、車の窓ガラスを割って盗んでいく者がいるらしい。貴重品は車に残さないようにして出発する。
2004年6月02日(水)晴れ
標  高  1547.9m
所在地  岩手県胆沢町
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えんど
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登山口駐車場
4合目付近の登山道
6:40分  三合目登山口出発
登山口から杉混じりの雑木林を登って行くと笹薮の中でガサガサと音がする、熊か!と緊張したが竹の子取りの方が一人藪の中を歩いていた。間もなく分岐の標識があった。
6:50分  大森山トンネルコース分岐着
 県境の大森山トンネル登山口から登ってくるコースとの分岐に着いた。残雪があって大森山コースの踏み跡の確認は出来ないが、大森山登山口にはコース未整備の標識が立っていた記憶がある。 道は次第に南斜面をトラバースしていく、雑木にブナが混じるようになってきた。
6:56分  四合目大森沢通過
 小さな枯れ沢に四合目大森沢の標識が立っていた。この辺りからはブナの新緑が頭上を覆い気持ちのよい道が続く。
7:10分  釈迦ざんげ分岐着
 五合目釈迦ざんげの分岐に着いた。左に道を登って行くと展望が開けるらしいが、今回は右の巻き道を選んで進む。
7:17分  見晴台着
 登山道の右手に道があり少し登ると東側の展望が開ける場所があった。深い谷底に胆沢川の流れが見える。そして遠方には南本内岳と焼石岳に続く稜線が見える。見晴台を過ぎると道は次第に胆沢川に向かって下って行く。登山道脇に残る残雪の下からはミズバショウが覗いている。
7:35分  胆沢川に到着
 胆沢川の右岸に着いた。ここからは胆沢川支流の徒渉点まで右岸沿いの道を登って行く、川原にはリュウキンカが咲いている。
7:40分  胆沢川支流徒渉点着
 胆沢川の支流を渡る、支流の水量は少なく靴が濡れる事はなかった。川原を進んでいくとグーグーとカエルの鳴き声がする、近づくとカエルが一斉に水溜りに飛び込んだ。汚れた水の中を覗くとカエルの卵が漂っている。雪がまだ完全に融けきっていない冷たい水溜りの中でも、カエルが元気に産卵している姿には驚く。
胆沢川徒渉点
7:45分  六合目与治兵衛着

 この辺りはブナの新緑が綺麗だ。胆沢川右岸を更に進むと徒渡点に着く。
六合目与治兵衛
7:50分  胆沢川徒渉点着
 胆沢川は雪解け水で水量が豊富だが、飛び石に足を掛けて何とか靴に水が入らずにすんだ。雨上がりの増水には注意が必要な場所だと思う。此処からは胆沢川の左岸沿いに登って行く。川べりには所々残雪が残っている。道は次第に胆沢川から離れて尾根へと登って行く。高木が少なくなり陽射しが入るようになってきた、そして左手の林間を透かして見ると三界山が見えてきた。
登山道は胆沢川の左岸を登って行く
8:18分  七合目柳瀞着
 なだらかな尾根の道を進んで七合目柳瀞に着いた。小さな湿原がありミズバショウが咲いている。木々が途切れて左手に三界山、正面方向に南本内岳が見えてきた。そして間もなく登山道は林間の尾根の道になっていく。左下方を流れる胆沢川の水音を聞きながらブナの森を進む。
七合目柳瀞
尾根のブナ林
ツバメオモト
水場
8:40分  林間を抜ける
 左手に大きく三界山が見える、正面には南本内岳そして焼石岳も見えてきた。登山道脇にはシラネアオイ、オオバキスミレ、ショウジョウバカマ、リュウキンカなど花が多くなってきた。胆沢川の流れが次第に近づき周囲は湿地帯へと変わっていく。
8:56分  水場着
 登山道脇の水場に着いた。登山道脇の斜面から水が湧きだしている、飲んでみると癖が無くて美味かった。
三界山とシラネアオイ
三界山