鶏頭山１

　鶏頭山は早池峰山から西になだらかに伸びている尾根の一番西端に位置しています。ピークが２つあり麓から眺めると鶏のトサカのように見えるところから名づけられたようです。早池峰山から中岳、鶏頭山を経由して岳集落登山口まで縦走コースがありますが、今回、縦走コースと鶏頭山避難小屋の下見を兼ねて登ってみました。

　岩手県大迫町内の国道３９６号から県道４３号に入り案内標識に従い早池峰山登山口に向かう。途中にある早池峰ダムの湖畔から道は県道２５号へと切り替わる。ダムを過ぎると県道の正面に鶏頭山と薬師岳が見えてくる。岳集落に入ると道路左側に広い駐車場が在るが、ここには新しいトイレも完備されている。もう少し進んで行くと宿坊のすぐ手前に交差点があり左側に駐車場がある。駐車台数は２５台ぐらい可能だがここにはトイレは無い。登山口はこの交差点から左に入り岳川に架かる橋を渡って４００ｍほど舗装された道を登った所にある。登山口の駐車スペースは４台分ぐらいある。登山口に置ければ一番良いのだが、最近車上狙いが横行しているそうなので用心の為に宿坊近くの駐車場に車を止める事にした。駐車場から上を見上げるとニセ鶏頭の岩場が遥か上方に見える。

早池峰ダムを過ぎると鶏頭山、薬師岳が見えてくる

宿坊近くの駐車場に車を止める

８：４０分　　駐車場出発
８：４７分　　登山口着
岳集落から０．４ｋｍ、鶏頭山避難小屋まで２．２ｋｍ、鶏頭山頂まで２．８ｋｍ、七折ノ滝まで２．２ｋｍ
　鶏頭山登山口に着いた。登山口の標高が約５４０ｍ、鶏頭山頂まで２．８ｋｍ標高差約９００ｍを登る事になる、早池峰山よりも標高が５００ｍ近くも低い山なのだが結構登り応えがありそうだ。この登山口から数十ｍ林道を進むと七折ノ滝に向かう登山口が在る、そちらの登山道も七折ノ滝を経由してニセ鶏頭直下で合流して鶏頭山へと続いている。今回は下山の時に歩いてみたが、七折ノ滝から上の道がかなり急登なので復路に利用して正解だった。

登山口
登山者名簿は備え付けられていなかった

登山道にはナンバー標識が立っている
ニセ鶏頭が２００番

９：０７分　　水場着
　よく整備されて歩きやすい中斜面の登山道を進んでいく。短い間隔でナンバー標識が設置されている、登山口には無かったが登山口から少し登ると２４５番の標識があった。そして２３８番が水場、登山道の左側１０ｍぐらいの場所にある岩の下から水が湧き出している。鶏頭山までの間ここから上には水場は無い。

雑木林の中の登山道

水場、岩の下から湧き出している

９：２０分　　畳石着（２３２番）
　登山道の右側に平べったい大岩があった。そしてここからは次第に急斜面が続くようになっていく。
１０：０１分　　岩場着
次第に尾根の道になり２１７番に着くと林間から抜けて展望が開けた。麓からニセ鶏頭の下に見えた岩場に到着したようだ、西の方角に焼石連峰や北上平野が見えている。そしてここを過ぎるとまた林間の道になる。

畳石

岩場に着く、西方の展望が開ける

１０：１９分　　鶏頭山避難小屋着
　登山道の左側に避難小屋があった。避難小屋の壁には岳から約２．６ｋｍ、鶏頭山頂へ約０．６ｋｍ、早池峰山へ７．１７ｋｍと表示されているが地図上では鶏頭山まで直線距離でも０．９ｋｍはありそうだ。避難小屋は木造平屋建て６ｍ×４ｍ程の広さがある。近くに水場は無い、トイレは入り口脇にある。登山口からの標高差約６３０ｍ、鶏頭山頂までの標高差約２７０ｍ、そして早池峰山まで約７ｋｍもある。鶏頭山側から山中１泊で早池峰縦走路を歩く場合の宿としては、中途半端な場所に在る様な気がする。せめて山頂から標高差１００ｍ以内の場所に在ったならば縦走の宿として使えそうなのだが・・。しかし鶏頭山登山の休憩所としては適地に在ると思う。（避難小屋内部の写真は「早池峰山の避難小屋」をご覧下さい）
　避難小屋付近からは樹高の高い木が少なくなり地面に陽射しが入るようになってくる、次第に針葉樹が混じるようになり間もなく林間から抜ける。
１０：４２分　　林間から抜けて正面にニセ鶏頭の岩場が見えてきた。振り返ると早池峰ダム湖が、その上には奥羽の山並みが見えている。

鶏頭山避難小屋

林間を抜けるとニセ鶏頭が見えてきた

１０：５０分　　ニセ鶏頭下の分岐着
七折ノ滝へ１．４ｋｍ、
　ニセ鶏頭の岩場に到着すると分岐があった。左に入り急斜面を下っていくと七折ノ滝を経由して登山口に戻る事ができる。復路に歩いてみたが七折ノ滝まで５０分、登山口までは１時間３５分ほど掛かった。
　コースの中でここからニセ鶏頭を越えるまでの部分が一番の難所になる、岩場の道が続いて緊張する。特に危険な箇所には鉄梯子が設置して有る。

早池峰山の避難小屋

ニセ鶏頭下の分岐、左方向が七折ノ滝方面

えんど