岩手山御神坂コース1
2002年9月19日(木)晴れ
所在地  岩手県滝沢村、雫石町
          西根町、松尾村  
標 高  2038、2m
 岩手山は現在火山活動の活発化の影響で登山規制が行われているため、登れるコースは東側の柳 沢コース、御神坂(おみさか)コース、焼走りコース、上坊コースの4本だけに限られている。今回は御神 坂コースから登ってみた。
東北自動車道を滝沢ICで下り、国道4号線の分かれ交差点から県道278号に入って進むと正面に岩 手山が大きく見えてくる。八合目から伸びてきた尾根の上に柳沢コースが薄っすらと見える。この道を直 進すると柳沢コースの馬帰し登山口に着くが手前の岩手山温泉の立て看板の場所から丁字路を左に 曲がり小岩井農場方面に向かっていく。小高い丘陵地帯の道を進むと、右手に岩手山が大きく裾野を 広げた姿が現れた。車を止めて写真を撮っていると何処からかカランカランと鈴の音が聞こえてきた。見回 すと登校途中の小学生のランドセルに取り付けた鈴の音だった。この当たりは酪農が盛んな地帯だが、 牛の飼料として作付されるデントコーンを食べに熊が出てくるのだろう。すれ違う子供達の鈴の音が快晴 の青空に響いて心地よい。
間もなく県道219号(旧小岩井有料道路)に合流して網張温泉方向に向かっていくと「御神坂駐車場 前」バス停の標識が見えてきた。ここが登山口になる、滝沢ICから約16km、駐車場は30〜40台は 止められそうだ。すでに県外ナンバーの車が3台止まっている。
7:45分  御神坂登山口発
 登山口に近づくと「登山者カードに記入してから登って下さい」旨の放送が流れてくる。無人なのだがセ ンサーを設置してあるようだ。A4判の立派な登山者カードが備え付けられてあった。ここから山頂まで約 6、1km、標高差が1438mほどある、直線的なコースで結構キツそうだ。始まりはカラマツと雑木の混 合林の道から始まる。なだらかな上り坂を進んで行くと「岩手山防災樹林帯モデル林」の標識が立ってい た。この辺はまだ若い立木が多いが岩手山が将来噴火して土石流や泥流が発生した時に備えて立木 の間伐が行われている。間伐の効果で樹木が太く成長し防災機能が高まると言うもの、30年後には立 派な防災林が出来あがるという構想のようだ。
8:15分  登山口から1、6km地点着
 この辺からカラマツが無くなり広葉樹林に変わっていく。勾配が少しづつきつくなってきた、快晴の上空か らは木漏れ日が刺し込んでくる。山頂からの展望を楽しみにして単調な道を黙々と登る。
8:34分  登山口から2、3km地点着
 登山道は次第に林間の道から尾根上の道へと変わっていく。道端にはリンドウが咲いているが花の盛り は過ぎているようだ。左側の御神坂沢が深くなって西側の展望が開けてきた。御神坂沢を挟んだ対岸の 尾根の上遥か遠くに秋田駒ヶ岳が見えてきた、天気は良いのだが少し霞んで見えている。
8:58分  登山口から3、1km地点着
 ぽっかりと林間から抜けて岩場に出る。正面のかなり上方に鬼ヶ城の岩場が見えてきた、ここはほぼ中 間地点なのだがまだまだ先は長い。ここからは登山道に岩場が露出している部分が多くなっていく。そし てまだまだ林間の道が続いている。柳沢コースから登った時は林間の部分が少なかったような気がするが 御神坂コースは林間部分が大変長いようだ。陽射しの強い夏場はお薦めかもしれません。
9:16分  小さな鳥居着
 尾根が次第に狭くなっていく、立木の樹高も低くなり尾根の両側の沢の上流には岩盤が露出して荒々 しい様相になってきた。足元を見ると地面に小さな鳥居が置いてあった。登山の無事を祈願して拝礼す る。
9:22分  岩場が始まる
 林間を抜けてここからは岩場の道になった。南方の視界が開けてきたが今朝の快晴は何処へやら、薄 雲が出て来てしまった。鬼ヶ城にも盛んに雲が流れてくる、和賀岳山塊も霞んでいる。
9:35分  傘締着
 登山口から3、7km、山頂まで2、4km
大きな岩がオーバーハングしていて雨宿りが出来そうなスペースが出来ている。小休止にはちょうど良さそ うな場所だ。急勾配の岩場を過ぎると一面ハイマツに覆われた斜面の道に変わっていく。
10:15分  鬼ヶ城着
 登山口から4、7km、山頂まで1、4km
ここから左に鬼ヶ城を進み黒倉山を経由して網張り登山口へ向かうコースは黒倉山の火山活動が活発 なために現在閉鎖されていた。ここからは一旦不動平に下って柳沢コースと合流して山頂に向かうことに なる。登ってきた御神坂コースでは下山途中の男性一人とすれ違っただけだが不動平から山頂の外輪 山に向かう登山道には大勢の登山者が歩いているのが見える。
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岩手山2
小岩井農場の東から見た岩手山
御神坂登山口
登山口付近のカラマツと雑木の混合林の中を進む
登山口から2,3km地点
御神坂沢の対岸の尾根の上に秋田駒ヶ岳 が見える
登山口から3、1km地点、鬼ヶ城は遥か 上に見える
3、1km地点の広場と標識
秋田駒ヶ岳↓
小さな鳥居があった
傘締、岩が覆い被さっている
鬼ヶ城手前の登山道
鬼ヶ城の分岐、火山噴火に備えてサイレンが 設置されていた