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06年3月29日エジプト皆既日食


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真夜中2時にモーニングコール。3時出発。まだ外は暗いが、星が出て天気はよさそう。マイアミホテルのまえに数台のバスが集まり、それぞれに乗り込む。3時すぎころコンボイを組んで一路サルームへ。警察もラフな格好で乗ってきた。地中海が浮き上がりだし、明るくなってきた。霧の中、やがて町が現れた。サルームのようだ。ここから丘に昇る。すると国旗がはためくこぎれいな場所になった。太陽が昇ってきた。観測地は北緯31.5  西経    高度160m

 警察や軍隊の間を抜けると数多くのテントが現れた。6時。ここが観測場所だ。説明では500mほど歩くといわれたが、おおきなテントのまえで下ろされた。すでに多くの人々で賑わっている。なんでもわれわれは黄色のNエリアらしい。各国でわけているのか、ずらりとテントが続き、アルファベットで分けられている。大統領がやってくるため、警備もきびしく、このエリアは7時に閉めるため、こんなに早く集められたようだ
しかし霧がまとわりついてすっきりしない。砂漠だが昨日の大雨でぬかるんでいる。テントも絨毯を敷いてあるがぬれて湿っぽい。椅子もあり、環境はいいが寒い。トイレもしっかり作ってあり、説明以上にちゃんとしてる。
第一接触までに4−5時間あるので、てもちぶささ。
 川口さんら星ナビGも隣でやるようだ。藤田さんもチャドルできめている。太陽があがってきたので少し暖かくなる。徐々に観測準備を始める。地は湿っているが砂埃が抑えられて、丁度よい環境。組み立てていると各国の人が覗き込んでいく。まわりでも多くの観測機材が林立し、壮観な風景になってきた。9時ころビールで早めの昼飯。丸テーブルも持ち込んで円卓宴会になった。ランチボックスもサンドイッチにりんごばなな、ジュース、ポテトチップス。朝飯がまずいパンに比べると食べられる。
 さあ、いよいよ観測万端。
霧も去り、青空がでてきた。そのうち飛行機雲しかない快晴となった。雨のためほどよい湿り気があって、砂埃もなく風もない絶好の日食日和。大テントの裏にも大勢の観測者がいる。柴口さんもいた。その先にもテントが並んでいて、何百人の人がいるのかわからない。
11時20分第一接触がはじまった。完璧な澄んだ青空に日食が始まった。
今回の観測機はGP赤道儀にペンタ75ED・istDとボーグ50ED・Finepixそれにモニタ兼用でボーグ50・Exrium
固定でビデオとリコー16mmで連続。メインはFinepix。
皆既近くになるとあたりは薄暗くなり、濃い青空になった。糸のようになった太陽が消えていく。ダイアモンドリングがきらりと輝くと、皆既になった。あちこちで拍手と歓声があがる。
空が妙に明るい感じ。天頂ということもあり、皆既は思ったより貧弱。天頂だけに太陽像が小さく感じる。空が明るい。手元は暗いのに、天頂は明るくて、コロナもかすんで見える。極小期なのに意外に丸いコロナだ。よく見ると東西に何本かのコロナが伸びている。3分56秒があっというまに過ぎ、ピンクのプロミネンスとともに第三接触のダイアモンドリングが太陽と同じくらいの大きさの輝きであらわれる。見事な皆既日食だった。あちこちから拍手と安堵感が伝わる。Gによってはもうバスに乗り込んでいるところもある。まだ太陽は三日月状態なのに・・ 
2時20分日食が終了した。
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4コマ
天文
イラスト
大平さんと