茶籠、香、パイプ、日本酒

 

   ウィスキーの飲み比べは意外と早く終わった。以前芋焼酎の飲み比べをした時にくらべ入手出来る種類が少なかったし味の変化も少ないような気がした。その上、体の調子が悪くなったので、結局オールドパーの生涯を知っただけが利点で早々にウィスキーも止めてしまった。

   たまたま茶箱に入れる香炉を入手した事から、お香に凝り出した。茶箱を組むのは随分以前からの趣味だったが、所持品を全て整理した時に一緒に処分したのが、茶筅筒の仕服が残っていた事からまた復活した。茶箱を一つ組むには十年単位と云われているが、ネットのおかげで、気に入ったのが三つも組むことが出来その間熱中することが出来た。

   お香の方だがこれは熱中していると最高品質の伽羅が非常に高価でしかも入手困難という事がわかった。理由はベトナム戦争での枯葉作戦で伽羅が取れる木が殆どなくなり、復旧にはあと百年かかるとの事で興味を無くしてしまった。

   関連して分かった事だがパイプ葉のラタキアがシリア産のが内乱で入手出来なくなり、キプロス産のみになっていた。それでパイプタバコが以前よりうまくなくなった理由が分かった。バージニア系に替えれば済む事だが慣れというかやはりラタキアが良い。良質のラタキアが入手出来なくなった為に品質を保持出来ず廃業したメーカーの品をかなり買いだめているので余命と相談だが、オールドパーまでは行かないだろうと楽観的に考え、虎の子を消費していく事にした。

   久しぶりのパイプ復活で、悪くなっていた体調も元へ戻り、悪いところが無くなったのは有り難い。

   アルコールの方は日本酒から芋焼酎そしてウィスキーとアルコール度の強いものに替わったが、また元の日本酒に替えた。昼間から飲んでいたのに今更言うのは可笑しいが、アルコールは体に良くないと最近感じる様になった、やはり歳のせいで身体が少しの善悪にも敏感に反応する様になった様だ。

2020(2)/02/25

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