ラブレター
亜美「たしか・……このあたりなんだけど」
そうつぶやき、あたりをきょろきょろと見回す。
今日はレイと二人でまことの家に遊びに行くことになったのだ。
亜美「え〜と………・あ、ここだわ。ここの二階よ。」
そういって指差す向こうに、二階建ての白いアパートが見える。
カンカンカン…………
乾いた音を響かせながら、階段を上がっていく。
そして二人は一番端のドアの前で立ち止まった。
表札には可愛らしい字で「木野まこと」と書いてある。
亜美「予定よりずいぶん早く着いちゃったけど、どうしようかしら?」
レイ「ん〜……………そうねえ、ちょっと早いけど中に入れてもらいましょうよ!」
亜美「そうね、そうしましょう」
ガチャっ!
レイ「まこちゃん〜遊びに来たわよっ!!」
入った二人が見たのは、机の上で手紙を広げて整理していたまことの姿だった。
まこと「えっ!?二人とも、もう来ちゃったのっ?!」
わたわたとで慌てふためくまこと。
レイ「さすがに今の季節、外で待ってるのも寒くてさぁ〜上がっていい?」
まこと「あ、ああいいよ。上がって」
レイ、亜美「おじゃましま〜す」
そう言いながら、机の手紙をさりげなく片付けようとしているまことの行動を
レイの目は逃さなかった。
レイ「あ、なに?手紙なのこれ」
まことのスキをついて、机に広げてあった手紙のひとつをひょいと
拾い上げる。
まこと「あ!レイちゃんそれはダメっ!!」
レイ「え〜となになに・・………………」