2004年 編集後記
編集後記 「珠音へ」 2004年4月15日
あななたが居なくなって18年が経ちました。
今年は花たちが早々と咲きました。西公園のさくらは満開です。クリニックに程近い、誰も住んでいない
家の白い木蓮も、ほのかな香りを放っています。
ヤマセが来る前にいそいで花を咲かせたようにも思えます。 朝の散歩の途中で写真を撮りますが、その時
ランランはじっと待っています。 朝のこんなゆったりした時間が、あなたと持てなかった。
今本当に申し訳ないと思っています。あなたはいつも我慢をして私を気遣っていたのでしょう。
ランランは毎朝私の出勤時刻に「お母さん行かないで!」と大騒ぎをします。ワンワン吠え立ててぐるぐる
回ります。帰宅したときは人形のプリモちゃんが「サミシカッタヨー」と言って迎えます。このことも、あなた
は一度も言いませんでした。ママは疲れているから、ママはいそがしいから、……。 あなたは何も不満を言わ
ないまま逝ってしまいました。ごめんなさいね。
これから私はどうしたら良いのでしょうか。 毎日がゆったりと過ごせる人になりたい。、どんな事でも
遠慮せずに話しかけられる優しい人になりたい、そのように思います。
今日はあなたのためにいくつかのお花が届けられました。ピンクや赤や白や、まるでお花畑にいるようです。
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