編集後記                   2001/4/15
  今日は娘の命日です。14才の春に亡くなりました。  今はもう15年が過ぎました。 我が子に寄り添えなかった私は、小児科医を止めようと思いました。 しばらく ひきこもっておりましたら、六ヶ月健診を試しにやってみませんか と大先輩に声をかけられました。 何ヶ月かためらった後にお引き受けしまし た。その部屋に入りますとワーンと部屋中に若いお母さん達と赤ちゃん達の 声が響き、おっぱいやらおしっこやらのにおいがたち込めていました。生き ている匂いです。それから再び立ち上がる気持ちになりました。そして開業 できました。決して私が子供達を治しているのではない。 子供達が自然に 治癒するのを脇からお手伝いしているだけなのだ。 むしろエネルギーをも らっているのは私のほうなのだ と気づきました。毎日やってくる沢山の小 さなお客様たちが、宝石のような言葉や仕草をプレゼントしてくれます。  「そうだ。この宝物を自分一人の物にしていてはもったいない。ぜひ沢山 の人におすそ分けしよう」と思いつきました。 それでホームページを開く事 になりました。 いつか終わりを迎える日まで、時々日記や今月のお客様、また今月の話題 のページを、はたを織るように少しずつ紡いでいこうと思っております。                             内田 瑛子。                    あとがき  のページにもどる