フミカちゃんは4才です。 3ヶ月健診以来クリニックのおなじみさん
です。クリニックに来る時はお父さんかおばあちゃんと一緒です。
去年まではいつもいつも泣いていました。今はニコニコして入って
きます。 昨日はお咳とゼロゼロがあったのでお薬を出しました。
又今日も来ています。そんなに悪そうでもないのにどうしたので
しょう。
「どこかが痛いそうです。」とおばあちゃんがおっしゃるのですが、
どこも昨日と変わった変化は無いのです。頭から、胸も、背中も、手
も足も見ましたが、悪くなったように思えません。どうしたのでしょう。
「なんか持ってきたのでしょう。早く先生に見せなさい。」と又おばあ
ちゃんが促しました。フミカちゃんが20センチ四方くらいの白い箱を
そっと開けました。 黄色や、緑や、青や、赤紫の折り紙が入って
いました。
「先生にあげる。」とようやくフミカちゃんが言いました。「じゃあこれ
をください。」と赤紫のをもらいました。「お雛さまらしい」とのおばあ
ちゃんの言葉でした。このプレゼントのためにきちんと診察の順番を
待っていたらしいのでした。本当にありがたい事でした。
優しいフミカちゃんの心に熱いものを感じました。
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