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家の前の山口川には多い時で100羽以上のカモが居ます。
勿論川もきれいですが、近所のお豆腐やさんが数十年にわたって朝に夕に餌をやって
います。7月のある日気が付きました。小さいカモをお母さんが世話をしています。
子育ての季節だったのですね。4羽を育てているお母さん、7羽を連れているお母さん。
特に8羽を育てているお母さんは体も大きく羽根の色もつやつやしていて威厳があります。
まるでワルツを踊り始めるときのポーズのように頚をすーっと伸ばしています。何とか撮り
たいと思いました。でもかすかなカメラ音にお母さんは子供たちを丈の高い草の陰に追
いやります。ついにその一家は撮れませんでした。
今日は8月20日、久しぶりに雲ひとつない青空です。宮古にしては珍しい、一ヶ月ぶりの
夏の日になりました。ランラン（愛犬）に起こされて、川に沿って歩き出したのは6時半ごろ
でしょうか。昨日までのヤマセはどこに行ったのでしょう。ふと仰ぐとなんと4羽のコガモと
お母さんが飛んでいるではありませんか。 どうして解るかって？ だって毎日毎日会って
いるのですもの解るのです。あー練習しているんだなー。えらいなー。と思いました。
北東に飛んで旋回して戻ってきます。南西に飛んで再び戻ってきます。カメラを向けるの
ですが、すごいスピードでなかなかキャッチできません。3回、4回と円を描いて戻ってきま
した。殆ど羽根を動かさずにグライダーのような飛び方をしています。あっと気が付いたら
20羽か30羽の群れになっています。“あっ今日が旅だちの日だ。今日撮らないと二度と会
えない”と思いました。夢中でシャッターを切りました。たった2枚しか撮れません。
その1枚に1列に並んだカモが6羽だけ写っていました。バンザイ！ かれらの旅立ちの日の
選び方に驚きました。翌日は台風がやってきたのです。この1日だけが恵まれた日でした。 |
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