山口小学校6年1組・2組の皆様へ

先日は楽しい授業をさせていただきました。
「脳と心を育てる……..自分で育てる…..」という題でした。

人生の終わりに近い年令になりますと、「何かやり残している事がないか」
と考えるようになります。これだけは伝えておきたい、と考えている事を
お話しいたしました。授業の間も、皆様はお返事をしてくださいました。
とても反応を感じました。何よりもびっくりしましたのは、1組・2組の皆
様全員が感想文を書いて、本にして届けてくださった事でした。「良かった。
私の気持ちが、私の考えていた以上に、届いている」と思いました。
若々しい皆さんの頭脳が、スポンジが水を吸い込むように、ぐんぐん吸収し
ていくのだな、と感じました。

キーワードは四つです。
「扁桃体・海馬・前頭前野・側頭葉」この単語だけ覚えていただくと、これ
からTVを見たり、新聞を読んだり、本を読んだりしたときに、この単語が
きっと目に飛び込んでくるでしょう。それから先は皆さんで取り込んでくだ
さい。 チャンスは見つけて、取り込むものです。
若いうちに、実際の体験をしてください。いろんな分野の体験をしてください。
五感で感じる事が、脳全体を働かせてくれます。一つの事だけに集中するのは
まだ先で良いと考えます。脳全体を柔軟にしておきますと、何かに出会った時
に「あ、これだ!」と気付くでしょう。
それから皆さんが思うよりも、おとなは親切です。質問があった時は、おとな
に話しかけてください。対話の体験も大事です。今後の財産になるでしょう。

小児科のお仕事は責任もありますが、とても楽しいです。  
朝起きた時に「今日はどんな良い事があるだろう」と期待します。するときっと
一つ以上良い事があります。クリニックをたずねる子どもたちが、楽しい事を
運んでくるのです。小児科医の仕事を選んで本当に良かった、と思っています。

いよいよ雪がちらつく季節になりました。
「食事・睡眠・運動・休憩」のバランスを上手に取ってお過ごしください。
ではまたいつかどこかでお会いいたしましょう!

                                           平成20年11月 
                                           うちだ小児科クリニック  
                                                       内田 瑛子 

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