Skypeのノイズを減らす方法

2007/04/22

概要

Skypeで通話する際に聞こえるノイズを可能な限り抑える方法を紹介します。

ノイズについて

安価なPCIサウンドカードやマザーボード上のサウンド機能の場合、
PC内部のノイズの影響で「ジー」、「ザー」、「サー」、「ジリジリ」、「ブーン」
といった本来再生されるべきでないノイズがヘッドセットから聞こえたり、
あるいは相手にこれらのノイズが聞こえる可能性があります。
一口にノイズと言ってもその発生原因はいくつかあり、
原因に応じた対策が必要になります。

動作環境(PCの性能など)

PCの性能不足が原因でノイズや音飛びが発生する場合があります。
システム要件の項目をチェックしてみましょう。 以下にSkype3.1のシステム要件を示します。

システム要件

2007年3月時点でこの要件を満たさないPCは非常に希だと思いますが、
ノイズを減らすためには、私個人の経験から次の要件を満たして欲しいと感じています。

2002,3年以降のPCならクリアしているのではないかと思います。
また、ゲームをしながらSkypeをする場合や、多人数でSkype会議をする場合はよりCPUの性能が必要になります。
最近のCore2DuoやAthlon64 X2といったデュアルコアCPUを搭載したPCが快適に使用できると思います。
会社や学校などの施設内のネットワークからSkypeを利用する場合、ネットワークの混雑がCPU負荷を高めたり、
通話品質を落としてしまうことがあります。これは個人レベルで回避するのは不可能です。

USBオーディオアダプタ

PCの性能が十分でも、PC内部の電磁波等の影響でノイズが発生します。
おそらく多くのPCで発生しているノイズはこのタイプのノイズである場合が多いです。
この問題を安く手軽に解決するにはUSBオーディオアダプタの増設が効果的です。
USBオーディオアダプタは音声を扱う回路がPCの外部に露出するため、PC内部のノイズの影響を受けにくいという特徴があります。
また多くの場合、買ってきたらUSBコネクタにつなぐだけで使えるという手軽さも魅力です。
価格も安いものでは3000円程度と、PCパーツの中では安価な部類に入ります。
不良品でない限りUSBオーディオアダプタはSkype等のボイスチャットに十分な音質・性能を持っています。
私個人の意見では、このUSBオーディオアダプタの使用を強く勧めます。
自分で高価なサウンドカードを搭載した記憶がない方のほとんどにこの増設は効果があるからです。
また、USBオーディオアダプタはボイスチャット向けに作られており、音が入りづらいという心配もまずありません。

ヘッドセット

Skypeをはじめとしてボイスチャットに便利な機器がヘッドセットです。
これはイヤホン、またはヘッドホンとマイクを一緒にしたものですが、
これがあるのとないのでは通話品質に大きく差が出ます。
スピーカーとスタンドマイクを併用する場合、スピーカーの音は自分の耳に届くと同時にマイクにも入ってしまいます。
すると、相手がしゃべった声が自分のマイクに入り、相手に返っていきますので相手に迷惑をかけることになります。
ヘッドセットの場合、音は自分の耳周辺に聞こえる程度の音しか出ないので、口元のマイクに音を拾われることはまずありません。
また、音を聞き取りやすいのと同時に、マイクが口元にあるので、顔をマイクに近づけるという動作が不要になります。
ヘッドセットを選ぶときの注意点は、接続がイヤホンと同じ3.5mmステレオミニプラグのものか、USBタイプか確認する必要があります。
もし、USBオーディオアダプタを持っていない場合はUSB接続できるヘッドセットをお勧めします。
自分でサウンドカードを選びたい場合やヘッドセットを複数試してみたい方はステレオミニプラグ型を選びましょう。
ちなみにUSB接続できるヘッドセットは、USBオーディオアダプタとヘッドセットを一つにまとめたものなので、
別々に購入しても損はありませんが、PCに詳しくない方は面倒のないUSB接続のヘッドセットが便利です。
次のリンクを参考にしてみるといいかもしれません。
使いやすいヘッドセット選び(2007年4月版)

マイクの位置

スタンドマイクでもヘッドセットのマイクでも、次のことに注意しましょう。
まず、マイクに息がかからないように気をつけます。
息がかかると「ブオー」、「ズゴォー」という酷く大きな音が相手に聞こえます。
ヘッドセットでマイク位置が調整出来るものの場合、マイク部に指を当て、深呼吸してみます。
このとき、指に風を感じる場合は場所の調整が必要です。
お勧めは下唇の左右どちらかの位置です。
この位置なら口から吐く息と鼻の息の両方を回避でき、なおかつ口に近いので声も拾ってくれます。
また、スポンジの付いたタイプは、スポンジに触れると酷い音が相手に聞こえるので、
スポンジに触れないように注意しましょう。
このスポンジは息がかかった場合のノイズを低減するものですが、おもむろに息がかかるとやはりノイズがします。

入力レベル

マイク入力は、入力レベルを調節出来るようになっています。
入力が小さすぎると相手に聞こえず、大きすぎると音割れします。
Skypeの音声テストサービスに発信し、いつも話している程度の声でしゃべってみて、
自分に返ってくる声が聞き取りやすい音量になっていれば大丈夫です。

対策パターン

Skype等のノイズ対策のポイントは複数ありますが、実際の対策方法をまとめたいと思います。

No 内容 特徴 手間 費用 効果
1 USBタイプのヘッドセットを購入 購入するものや設定が少ないため、初心者でも簡単にアップグレードできる
2 USBオーディオアダプタと
ステレオミニプラグのヘッドセットを購入
ヘッドセット部分を自分の好みに合わせて買い替えることが可能
3 USBオーディオアダプタを購入し、
既存のスピーカーとスタンドマイクを使用
ノイズを抑えることは可能だが、相手に迷惑をかける可能性が高い
4 ステレオミニプラグのヘッドセットを購入し、
サウンドカードは本体内蔵のものを使用
相手に迷惑をかける心配は減るが、ノイズ低減効果はあまりない
 手軽さの記号について
◎:初心者でも超簡単
○:初心者にも簡単だが配線の接続が必要
△:ノートPCなど、本体のスピーカーから音を鳴らす場合は設定が必要

まとめ

ボイスチャットの通話品質を手軽に上げたいという方はUSBタイプのヘッドセットを購入をお勧めします。
USBコネクタに差し込むだけで使えるようになります。
ヘッドセットをいろいろ交換したりするかもしれない・・・という方はUSBオーディオアダプタとヘッドセットを別々に購入する方法をお勧めします。
USBオーディオアダプタをUSBコネクタに差し込み、ヘッドセットをそれに差し込むだけで使えるようになります。


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