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 マナーの虎  2004/06/06

 ねえ、お姉さん。

 なあに? バンクくん。

 この前のコンベンションで、自分の卓のゲーム終了後に、他の卓を見学していたんだけど・・・・

 それで、どうかしたの?

 「マナーが悪い」って言われて、注意されたんだ。

 あら、そうだったの?

 今まで考えもしなかったけれど、参加者以外の人に卓外からプレイを見られることで、集中できないプレイヤーもいるんだ・・・って、初めて知ったんだ。

 ええ、自分にとって常識的な行為でも、嫌がる人がいるかも知れないし、ところによっては、マナー違反になるかも知れない・・・・それは、TRPGに限った話ではないわ。

 常に自分の行動を客観視し、点検をおこたらない。そして、そのコミュニティー内での常識を察する、あるいは確認するという行為は、いわば社会の常識なのよ。バンクくんも、以後は気をつけることね。

 僕達のサークルのように、卓外からの観戦がマナー違反にならない環境もあるし、観戦してもよいけれど、外野からの発言を禁じているサークルもあるよね。

 そう、そのようにマナーはコミュニティーによってそれぞれ異なるから、サークル内での常識をコンベンションに持ち込むと、トラブルのもとになるのよ。

 例えば極端な例だけど、仲間内でゲームをする時に 「キャラクターがゲーム世界内に登場していない場合は、GMの話を聞かずに漫画を読んでいてもOK」 という環境にいた人が、コンベンションでそれを行ってトラブルになったという話を聞いたことがあるわ。

 仲間内でのプレイが染みついていると、何が常識なのか分からなくなってくるよ。その話にしても、僕の卓観戦と同じように、その人にとっては、当たり前のことだったのだろうし・・・・齟齬を埋めるよい方法はないのかな?

 TRPGコンベンションにおけるマナーについて、一度周囲のTRPGユーザーと話し合ってみることが一番だと思うわ。いろいろと書き出して検討してみてはいかがかしら?

 例えば 「昨晩寝ていない」 という発言は不快に思う人がいるからマナー違反だとか、「プレイ中に油っぽいお菓子をつまむ」と借りたルールブックを汚すからマナー違反、なんていう話をよく聞くわね。

 コンベンション会場で絶叫したり、悲鳴をあげたりするのもマナー違反だって聞いたけど、よく叫んでいる人を見かけるよ。

 あ〜、それはでも、システムやGMの方針によって、ある程度プレイスタイルとして認められる場合もあるわね。もちろん、大きな声が迷惑になるような会場でやってはいけないだろうし・・・・基本は 「他人に迷惑をかけない」 ことだと思う。

 基本的には 「他人に迷惑をかけない」 ことを念頭におけば良いのだろうけど、 「他人に迷惑をかけない」 行為でありながら、しきたりや、慣習として、マナー違反に問われるケースもあるんじゃない?

 例えば、どんなこと?

 コスプレや、奇抜な服装。他人に迷惑をかけているわけじゃなくても、それはマナー違反だって聞いたよ。風紀を乱すという理由から禁止するらしいけど、風紀って、道徳が絡むでしょ? 道徳が絡むと、難しい話になっちゃうんじゃないかな?

 う〜ん、風紀と言ってしまうと、確かに難しい問題になってしまうでしょうねぇ。でも例えば、公の会場を借りた場合、その奇抜な出で立ちを管理人に訝しがられて継続の障害になるようなら、それは他人に迷惑をかけることになるでしょうし・・・・見るに耐えない、と思う人が沢山いると想定される服装でわざわざコンベンションに来るようなら、やはりマナー違反だと思うわ。昔、ぴよぷー生活でそんな話題なかったかしら?

 あったあった。確かに僕も、前者のようにコンベンション継続の障害になるようなら、マナー違反だと思うんだ。でも後者は認めるよ。後者は実害の無い、単なるプレイヤー間の価値観の相違だと思う。だって例えば、昔は男が長髪でいるだけで 「迷惑だ」 と言っている人がいたでしょ?

 見苦しい、と感じる人が多いからといって、それを禁じてしまってよいのかな? 多数が少数を押さえ込むことを認めてしまうなら、それは服装にかぎらず、TRPGのプレイスタイルを対象としても起こり得る差別や偏見に繋がるんじゃない?

 見苦しい、と感じている人に配慮する気持ちは必要だと思うわ。

 しきたりや、慣習としてのマナーは、問題の本質を見失った否定を生む可能性があるんじゃないか?っていう話だよ。もちろん配慮は必要だと思うけど、マナーは多数派が決めるものではないと思うんだ。

 それは正しい意見ね。だからこそ、現場で多数派の意見に流されないように、きちんとした話し合いが必要なの。郷に入りては郷に従え、という言葉もあるけれど、ゲームを楽しむためには、譲り合い、折り合いが必要なのよ。

 うん、今度 皆とマナーについて話し合ってみるよ。

 そうしなさい。






コンテンツ update
マナーの虎 04.06.06
初心者取り扱い注意 03.06.13
信用されるNPCを出す方法 03.06.30
交渉判定のロールプレイ事情 03.05.11
TRPGサイトを探そう 03.04.11
はぐれPC純情派 03.04.04
推理シナリオを作ろう! 03.04.01
RPGamerは買いですか? 03.03.28
ダイス操作は良い?悪い? 03.03.26
カッコイイ行為は絶対成功する!? 03.03.24
女性キャラクターの演じ方 03.03.21
初心者勧誘のススメ 03.03.20




 初心者取り扱い注意  2003/06/13

 ねえ、お姉さん。

 なあに? バンクくん。

 この前、いつものメンバーに、TRPG初心者の友達を加えて ゲームをやったんだ。

 え? もしかして、初心者勧誘のススメ の時の?

 そうなんだけど、実は・・・・

 あまり、好評ではなかった?

 うん。 いろいろ教えてあげながら、やってみたけど駄目だった。 横から口出ししすぎて、逆に窮屈だったみたいなんだ。 でも、もう一度 次のセッションでゲームに参加するからさ、お姉さんに アドバイスして貰いたいんだ。

 でも 反省点はすでに見えているようね。 初心者に助言してあげるのも良いけれど、慣れていない その初心者の人は、言われた事に従うだけになって、押し付けられた意見のまま行動する ツマラナイ時間を過ごしてしまうかも知れないわね。

 うん。 こっちは助言しているつもりだったんだけれども、後から考えてみれば、その初心者の友達は ゲームをしている気がしなかったんじゃないかな〜 と思って。

 そういう失敗は、ありがちなのよ。 初心者だからといって、特別あつかいし過ぎると 疎外感を感じてしまうでしょうね。 皆で楽しむのが ゲームをする目的なんだから、相手が初心者であっても、皆と対等にあつかう事で、楽しさを共有しよう という姿勢を忘れないこと。 これが大切なの。

 でも、さじ加減が難しいよね。

 話をふってあげたり、ルールを教えてあげたり、今できる事や選択肢を明確にしめしてあげることは大事。 だから 「こうした方が良い」 とか 「普通はこうするよ」 なんて言って、選択の幅を狭めたりしないで 「こういう事もできるよ」 と 選択の幅を広げるアイディアを沢山提示して、答えを引き出してあげるのよ。

 初心者の人自身が 「こうしたい!」 と自発的に答えを導きだせるように手伝ってあげるの。 その上で、その選択の 成功時のメリットや 失敗時のデメリットを説明してあげればベストね。

 なるほど。 押し付けるんじゃなくて、引き出すんだね。

 そう。 経験者は、目前のトラブル解決のために 以前の経験を生かして 得てして効率の良い解決方法のみを選んでしまいがちだけれど、初めてTRPGをプレイした時って、自分で考えて、自分で行動したものでしょう? それが楽しかったし、それが TRPGに傾倒する最初の理由になった人達だっているのよ。

  「上手くシナリオを解けるように、効率の良い答えを教えてあげる」 という善意が、逆に ゲームの大切な部分を、初心者から奪っていることにもなりかねないの。

 うんうん。 何となく分かってきた。

 一方で、初心者が参加していることを意識しないで、仲間内でしか通用しない内輪ネタや、ハウスルールを いつものように適用していると 問題が生じる場合もあるから、その点は気をつけてね。 むしろ、こっちの問題の方が TRPGの初心者離れを 引きおこしがちなんじゃないかな?

 え?  どうして?

 「友達だから」 という安心感がクセモノなの。 初心者を除いた他の仲間内でしか通用しない、過去のセッション話や、内輪NPCについての話で盛り上がったり。 あるいは、折角ルールを覚えたのに、よく分からない理由でハウスルールを押し付けられて、行動を阻害される・・・また ハウスルールを覚えなおす・・・といった問題が発生しやすいのよ。

 なるほど。 それは考えていなかったなぁ。 友達同士の会話だから、つい盛り上がってしまうけれど、その疎外感の積み重ねが、初心者のゲーム時間を割いていることになるんだね。

 経験をつむと、初心者の人の気持ちが 分からなくなってしまうのは当然のことよ。 でも、分かろうと努力する・・・少しでも考える。 私は、そういうバンク君のような姿勢こそが 大切なんだと思うな。

 うん 分かったよ! ありがとう お姉さん!



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 信用されるNPCを出す方法  2003/06/30

 ねえ、お姉さん。

 なあに? バンクくん。

 ゲームマスター(GM)が、プレイヤー・キャラクターの行動をフォローしたり、シナリオの進行を誘導するために ノンプレイヤー・キャラクター(NPC)を登場させることって あるよね。

 ええ あるわね。

 でも、普段 僕がGMをする時に出すNPCは、プレイヤーに信用されなくて、巧く シナリオ進行を誘導できないんだ。

 え?  プレイヤー・キャラクター(PC)では無くて プレイヤーに信用されないの?

 うん。 特に挙動不審なキャラを出すわけじゃないんだ。 だから、PCが 僕のNPC疑う理由は無いんだよ。  だけど、僕がGMをした 以前のセッションで、PCに信用されていたNPCを 突然裏切らせて、友達のPCを殺したことがあったんだ・・・・だから、プレイヤーが疑い深くなったんだよ。 GM自身が、信用されなくなったようなものなんだ。

 あ〜、なるほど。 それは辛いね。

 信用されるNPCを出すには、どうすれば 良いのかな?

 いくつか 方法があるわ。

 どんな?

 GMの意図とは関係なしに、シナリオの都合上 信用してほしいNPCを、PCや プレイヤーが 逆に疑ったりすることは、よくある事なの。 その原因は 場合によって様々だけれど、それら全ての状況に共通して通じる予防策はあるのよ。

 例えば、オフィシャル・シナリオや、ルールブックで紹介されている著名なキャラクターなら、ある程度 背景や、ゲーム世界内における立ち位置が保証されているでしょう? そういったキャラクターを使う という手があるわ。

 皆の共通理解、公式設定、パブリック・イメージといったものがあるから、それらを逸脱した行為は行わないだろうと思われ、信用され易くなるの。

 なるほど。

 あるいは、以前のシナリオで登場させたキャラクターで、キャンペーン等を通じて既に信頼を得ている 既存のNPCを使ったり・・・・。 何だったら、皆が他のシナリオで使用していたPCを、NPCとして登場させても良いでしょうね。 要は 「信用されるための演出を行う」 手間を省いて、初めから信用度の高いNPCを用意してしまうの。

 うん。 それなら プレイヤー達も、心をゆるし易いだろうね。 愛着のあるキャラクターだったなら なおさら、喜ばれるだろうし。

 ええ。 既存の愛着あるキャラクターが登場するのは、キャンペーン等の醍醐味のひとつだし、それなら、これを巧く利用しない手はないでしょう?

 それでも プレイヤーが あまりに疑い深くなっているようなら、GMとして 「この人物は信用できます」 と言い切ってしまっても良いと思う。 疑うという選択を楽しんでいるわけでも無く、ただ単に ゲームの進行を阻害しているようならね。

 あ、でも それは実際に そのNPCが信用できる善い人物だった場合だよね。 GMとして 「信用できる」 と言った後に、まさか かつてプレイヤー自身が使っていたキャラクターに 背後から襲わせるわけにも いかないし。

 ん?  でも、信頼されるべきNPCが、信用されないという状況を打開するための話をしているんだよね?

 そうだけど・・・・僕はもう一度 信用したNPCに騙されて殺されるPCが見たいだけだよ?

 ・・・・・また 騙す気だったわけね。

 今 教えてもらった方法は、善い人だと思わせて PCに油断させる効果はあるよね。 でも、僕は そこで裏切ったり、PCと殺し合いをしたり したいわけだから、公式キャラクターとか 他人のPCを使うのは さすがに気が引けるんだ。

 そうでしょうね〜。

 他に良い方法は ないかな?

 う〜ん、と。 じゃあ、そのNPCが 善人だろうと悪人だろうと、兎に角、信用され易くなる方法なら良いわけね?

 うん。

 だったら、心中の描写を増やすこと。

 心中の描写?

 そうよ。 思うに、プレイヤーが心を許しやすいNPCは、感情をさらけ出した者であり、その意味では発言よりも、心中の描写が重要であると言えるのではないかしら? 心は嘘をつかない、という概念は、色々使えそうね。

 あ! そうか、つまり NPCが心の中で思っていることを、GMが台詞や言葉にすることによって、そのNPCの考えている事や、行動の理念みたいなものを、プレイヤーに把握したと思わせるんだね!?

 そういうこと。 そして、把握したと思っていた行動理念を外れるような言動や、抜け道的な行為をさせた時には、意外性が生まれてくるでしょうね。ミスリーディングよ。 やり方によっては、ミスディレクションだって使えるわ。

 凄いや お姉さん! ありがとう、やってみるよ!

 ただ、裏をかく時には、その後 後遺症として、プレイヤーの疑い深さが足かせとなってしまわない程度に ほどほどにね。 GMとしての信用を失わないように、皆さんも気をつけてください。



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 交渉判定のロールプレイ事情  2003/05/11

 ねえ、お姉さん。

 なあに? バンクくん。

 この前のゲームで、技能も無いのに 交渉をロールプレイだけで成功させようとするプレイヤーがいたんだけれど、それって どうなのかな?

 プレイヤーの口の巧さと、キャラクターの交渉術に関係があるのかどうか という話ね? それは もちろん、交渉技能とロールプレイの関係がシステムで規定されていない場合の話よね?

 うん。 僕は 巧いロールプレイだったなら、判定の内容に影響しても良いと思ったんだ。 だけど、交渉技能を持っている他のプレイヤーの意見で、交渉のための技能がルールにある以上、プレイヤーの能力だけで切り抜けてしまうのはズルイんじゃないか っていう話になって・・・。

 ええ。 初心者が悩み易い問題よね。 分かるわ。

 どうすれば良いのかな?

 交渉のための 技能と方法がルールで決まっているのなら、もちろん それに従うべきよ。 で、問題は 良いロールプレイ、あるいは悪いロールプレイというものが どれだけ判定の成否に影響を与えるのか という点だけれど・・・

 結論から言うと 私は ロールプレイを、交渉の結果を左右する 直接の要因とは考えない。 ロールプレイは 交渉に臨む態度と、具体的条件を提示することによって、 判定成功・失敗時に発生しうる状況、及び 成否の難易度を設定 (あるいは確認)するための 予備交渉だと考えているの。

 え〜と・・・そうすると 予備交渉という点では、簡潔に条件を述べることと、ロールプレイで遠まわしに条件を述べることに、まったく違いは無いんだね?

 ええ。 この考え方だと 口の巧い人と 条件提示の巧い人は同列に考えられていて、プレイヤーの能力が、キャラクターの能力を補助することに変わりは無いけれど、技能に関係なく 判定もせずに交渉をロールプレイのみで解決しようとするプレイは 排除されるでしょうね。

 交渉判定の必要が絶対にある ということだからだね。 でも、予備交渉で提示した条件しだいでは、ロールプレイのみで 特に判定するまでもない交渉とみなされて それが成功する場合もあるんじゃないの?

 ええ。 だから もし、巧い条件提示、あるいは 巧いロールプレイというプレイヤーの能力と キャラクターの能力を、どうしても切り離して考えたいなら まず判定をして、その結果のみをロールプレイすればよいでしょうね。

 あ、そうか。 それはシンプルだけど、完璧な方法かもね。

 でもね、ロールプレイの流れの中で、交渉の成否に関わるキーワードを発してしまうことは 絶対にあると思うの。 だから、GMはゲーム開始前に 交渉判定の裁定に関する明確な態度を示した上で、あとは 個別の状況におおじて 柔軟に対処してほしいと思う。

 そうだね。 ロールプレイばかりで ゲーム性が損なわれるのは嫌だけど、ロールプレイをゲーム的な選択のひとつとしてとらえれば それはまた、深みが増してくるだろうし。

 TRPGをやるなら、誰でも当たり前に こなしている交渉だけれど、その解決に関する考え方や方法は様々なの。 これを機に、一度 友達と一緒に考えてみてはどうかしら?

 うん 分かったよ! ありがとう お姉さん!



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 TRPGサイトを探そう  2003/04/11

 ねえ、お姉さん。

 なあに? バンクくん。

 お姉さんは ふだん TRPG系サイトを見て回る時って、どういう経路で ネットサーフィンをしているの?

 私の場合は、TRPGサーチエンジンを使うことが多いけど・・・バンクくんは?

 僕は、あまり TRPGサイトを探すのが得意じゃないんだ。

 あら  そうだったの?

  友達から、ネットには面白いサイトが沢山あるって聞いたんだけど、どうやって探せば良いのか わからなくて・・・。 自分でも、いまいち効率が悪いような気がしていたんだ。

 それなら、お姉さんが普段利用している経路を 教えてあげるわね。

 うん。 ありがとう。 あと、TRPGサーチエンジンって 何?

 じゃあ、そこから説明しましょう。 TRPGサーチエンジン というのは、UHWLTRPGingという二大サイト。 あるいは、新進のアシAのホームページ簡易版トップページ兼TRPGリンク第3版TRPGちゃんねるなど、TRPG専用の検索機能を持ったサイトのことよ。

 リプレイや システムごとで カテゴリー別に分かれていたりするから、自分の探したいジャンルのモノが見つけ易い という利点があるの。 とても便利なのよ。

 へぇ〜 便利だね。  ・・・・・・あ! でも このリンク先のページは・・・

 どれ? ・・・・・・ああ、それね。  ええ 中には、産み落とされたまま放置されたような 何のコンテンツも無いサイトや、 登録後に サイト内容がTRPG以外のものになっていたり、閉鎖していたりする場合もあるのよ。

 まあ、ネット上のものだから仕様が無いよね? 面白いサイトを探すには、実際に 自分の目で見て確かめなきゃいけないわけだし・・・

 そうね。 もうひとつ 他の方法をとるならば、自分の好みに合ったサイトを見つけたい場合、一般の検索エンジンに キーワード を打ち込んですませるという方法もあるけど。 どうかな?

 そうか! それなら、常に検索ロボットが最新の情報を得てくるから・・・システム名と、リプレイやキャラクター紹介という見たいキーワードを併用すれば コンテンツを見つけ易いかもね!

 ええ  それに、TRPGサーチエンジンより、多少の手間はかかるけれど、Google等を使うことで 良質のコンテンツを見つけ易いのよ。 リンク数の多いサイトが上位に格付けされているわけだから・・・自分の好きなシステムを扱っていて、皆に認められているような 大手サイトも検索できるわ。 大手サイトに行けば、そのサイトのリンクを使って さらに同系統のシステムを扱ったサイトへ飛んでいける・・・・良いことばかりよね。

 でも、お姉さん・・・・ 「ダブルクロス」 で検索したら 「トーキョーN◎VAでダブルクロス」 っていう変なコンテンツが検索されちゃったよ?

 ・・・・・・まあ、そういうこともあるわね。

 あれ? でも 飛んでみたら ちゃんと「ダブルクロス」のコンテンツになってる・・・

 検索ロボットも 「はてなアンテナ」みたいに、毎日更新情報をキャッチしているわけではないから、絶対ということはないのよ。 たとえ面白くて 有用なサイトだとしても、検索にかかったサイトは、初期のエネルギーを失って だんだん更新されなくなっているサイトかも知れないし・・・・・ 一方で、ちゃん更新されているサイトかも知れない・・・。

 だから、サイトの中身は 兎も角として、更新を頻繁に行っているサイトを探したいのなら、TRPG NEWSが一番ね。 サイトには、発生期〜成熟期〜後退・停滞期〜完成期という流れがあるの。 完成に至った優秀な大手サイトも、もちろん楽しいのだけれど 「最近ネットが面白くなくなってきた」 という人は要注意ね。 そういった 完成した後 一切の変化がないサイト しか見ていない人には この傾向があるのよ。

 キープは後退と同じ。 TRPGサイトを楽しみたいなら、どんどん開拓をしなきゃいけないわ。 有名サイトだって、一部を除けばみな停滞していくのは このウェブ世界の常識なのよ。 だから、こうしている今も 面白いTRPGサイトが日々、貴方の知らないところで生産・更新されている・・・・そのチャンスを逃さないようにすることね!

 ふ〜ん。 じゃあ、僕もTRPG NEWSはチェックするようにするよ。

 他にも、衝動のおもむくままにネットサーフィンしたい時には、総合情報系サイトであるTRPG.NETRPG日本を、 論考等に触れたい時は、馬場秀和ライブラリーScoopsRPGを足がかりにするのが定石よ。 もちろん、卓上ゲーム@2ch掲示板も忘れてはいけないわね。

 お姉さんが この前見ていた面白そうなページは?

 え? どのサイトの事かしら?

 なんか、渋めの オジサンのページ。 お姉さん、ファンだって言ってたじゃない。

 ああ  それはバーチャルRPGボーイ りういち3327歳のことね。 他にも VNIのサイトなら、ロール13歳 だいす6面体 ふぇい11歳 リコリスのお部屋 カラコラム13歳 があるわね。

 VNIって何? ちゆ12歳のパクリ?

 ・・・・・・あいかわらず ストレートな物言いね。

 ちゆ12歳が生み出したフォーマットは 素晴らしいものだよね。 それを真似するのは 別に悪いことでも、後ろめたいことでもないと思うよ? 実際、良質のコンテンツを備えているからこそ、お姉さんもりういち3327歳が好きなんでしょう?

 そうよ。 お姉さんも 昔はVNIになろうかと思っていたくらいなんだから。

 え!? そうだったの?

 でもね、キャッチ―な絵を書くのが面倒になって やめたの。

 挫折したんだね。 でも、良かったんじゃないかな。

 ひょっとして、独占したかったから だったりする? バンクくんだけの お姉さんでいてあげられる からかな〜? 

 いや、だって 年齢を伏せておけるじゃない。

 ・・・・・・あたしゃ まだ20代の設定なんよ、ほんとにさ



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 はぐれPC純情派  2003/04/04

 ねえ、お姉さん。

 なあに? バンクくん。

 この前 TRPGで ゲームマスター(GM)をしたんだけど・・・

 それで どうかしたの?

 プレイヤー・キャラクター(PC)達が どんどんシナリオから離れて行っちゃうんだ。

 それで セッションが崩壊したの?

 うん。 そのせいで、パーティーを組む予定が それぞれ単独での行動になっちゃって・・・結果的に巧くいかなかったんだ。

 もちろん、プレイヤーが初めから 悪意を持った暴走を したわけではないのよね?

 うん。 一人のプレイヤーは キャラクターの読みが外れて シナリオに設定していなかった方へと進んでいったし、もう一人は 話が進まないからか シナリオに関係のない酒場でずっと宴会をしていたよ。 プレイヤーも友達だし 初めから セッションを妨害する意思なんか無かったんだ。

 じゃあ、前者の例から 考えてみましょうか。

 どうすれば良かったのかな?

 これは、自分の力でシナリオを解決しようとするあまり、本編や 他のPC達との関わりが薄くなって どんどん孤独になっていくパターンよね。

 自分の突き進む方向に 自信があるらしいのだけれど・・・そのシナリオ展開の読みが 間違っているんだ。 でも、GMとして あからさまに 真相(シナリオ)から遠のいているよ なんて言えないし・・・困ってしまうよね。

 その場合はね こまめに場面転換して、他のPC達がいる 残りのパーティで本編を進めていけば良いと思うよ。

 え? でも それじゃあ、突き進んだPCは放置されてしまうんじゃない?

 いいえ。 他の場面でシナリオが進行していけば 自分の読みと実際の進行との間に ズレが生じるでしょう? だから、それとなく 「貴方が進んでいる道は 真相(シナリオ)から遠のいていますよ」 と教えてあげることになるの。 これは PCに情報を伝えるのではなく、プレイヤーに情報を伝えて 軌道修正を促がす方法なのよ。

 なるほど、それなら自らパーティに合流したくなるだろうね。 でも、合流する理由を PCとして 見つけることができなかったら? プレイヤーは見当違いの道に進んでいると気づいても PCとして パーティに合流するのが不自然に思える場合だってあるよね?

 そこは GMが助け舟を出してあげるべきところ ではないかしら? 巧いプレイヤーなら シナリオ解決の糸口を見つけた場合 それとなく 自らのPCを物語の本筋に誘導するすることなんて さして難しい事ではないの。 でも、まだTRPGに慣れていないプレイヤー達にとっては PCらしい行動と プレイヤーのとりたい行動との間で 矛盾を抱えて葛藤する事もあるのよ。

 うん 僕にもあるよ そういうこと。 プレイヤーが分っていても 自分のPCには 分らないだろうな、って思う場合は 動きがとり辛いよね。 確かに そこでGMが助けてくれると楽だなぁ。

 自分がプレイヤーの時に してもらいたい事を GMになった時に してあげられるようになると良いわね。

 そうだね。

 あとは、後者の酒場に入りびたるプレイヤーだけれど・・・

 これも 手詰まりになってしまっているから 酒場から動かないのであって、誘導さえしてあげれば 巧くいきそうだね。

 ええ  そのとおり。 でもね、シナリオとは関係の無い部分で 遊びたがる人もいるのよ。 それは、キャラクター表現の一環でもあるの。 だから、ゲームの進行が滞らないかぎり ある程度は付き合ってあげて GMも その場を楽しめば良いでしょうね。

 そういうものなの?

 そうよ。 そういった自己表現や 自己演出をしたがるプレイヤーに付き合うための時間を あらかじめシナリオに組み込んでセッション終了時間を見込んでおかなければいけないわ。 これは無駄なことではないの。 何故なら、ストーリーの進行に関係ないからといって 止めてしまったら 彼らはシナリオの自由度が低いと感じてしまうからなの。

 へぇ〜 自由度って ゲームを進めるための選択肢が豊富な場合だけ それを高いと呼べるんだって思っていたよ。

 そこが大きな認識の違いね。 自己表現や自己演出が 最大の楽しみであるプレイヤーもいる ということなのよ。 バンクくん の知らない楽しみ方を TRPGに求めている人達だっているの。 TRPGの楽しみ方は人それぞれで その事を分っていないと 自分と違うタイプのプレイヤーとは相容れない 偏狭なGMになってしまうかも知れないわね。

 そうだね。 GMだけが楽しんでいるTRPGなんて 何か変だし。 GMもプレイヤーも、両方が楽しめるようなゲームをしたいな。

 ええ 皆で楽しむ気持ちさえ忘れていなければ きっと 巧くGMができるようになるわよ。

 うん! ありがとう お姉さん。



                                                       ↑↑↑↑↑↑



 推理シナリオを作ろう!  2003/04/01

 ねえ、お姉さん。

 なあに? バンクくん。

今度 TRPGで、ミステリー仕立ての 推理シナリオを やろうと思うんだ。

 バンクくんが ゲームマスターなのね?

 うん。 だけど、TRPGでミステリーをやるのは 少し難しいかなって シナリオを作り始めてから思ったんだ。 何か良い方法は無いかな?

 じゃあ ミステリーにも いろいろな楽しみ方があるから、今回は プレイヤーに 「謎を解いた」 という充足感を与えるシナリオの作り方 について考えてみましょうか。

 え? 他にも ミステリーを再現するような 楽しみ方があるの?

 ええ そうよ。  ミステリーは奥が深いの。 例えば GMがトリックを仕掛け、プレイヤー(PL)が見破るゲームなのか、キャラクター(PC)が見破るゲームなのか・・・。 PLが 犯人のノンプレイヤー・キャラクター(NPC)と ゲーム・システムを利用して判定合戦をして事件を解くものなのか。 はたまた 単に ミステリー仕立てのストーリーを軸として展開する内容のシナリオなのか・・・

 そうかぁ  それは、考えていなかったよ。 一言で 「ミステリー仕立てのシナリオ」 と言っても 幅が広いんだね。

 ええ  だからこそ、工夫のしがいがあるの。

 じゃあさ  プレイヤーに 「謎を解いた」 という充足感を与えるのが目的の 「推理シナリオ」 をやるなら、ミステリー小説や 推理ドラマを参考にして そのトリックを 「プレイヤー(PL)が見破るゲーム」 にすれば良いんだね?

 でもね 単純に、ミステリー小説片手に ストーリーを順に追ってヒントを出していくだけでは TRPGシナリオとして不完全なものにしかならないのよ。

 どうして?

 だって プレイヤーは名探偵ではないのよ?

 !!  そうだった、僕が悩んでいるのは そこだったんだよ!

 そうだと思ったわ。 つまり、推理小説のように わずかなヒントを頼りに謎を解くなんて 普通の一般市民であるプレイヤーにとっては 難しいことなの。 一方で わかり易いヒントばかりを出して シナリオを誘導しても それは「謎を解いた」 という充足感には程遠いものになるでしょうね。

 どうすれば良いと思う?

 判定をおりまぜれば バランスは調整できるんじゃないかな? 難しいヒントであれば、判定をしてもらって それに成功することで わかり易いヒント に噛み砕いて伝えてあげるの。 逆に、わかり易いヒントであれば、判定をしてもらって それに成功することで 初めて そのヒントを出して知らせたり 「キャラクターがプレイヤーの思考に追いつく」 という作業を行えるようにするのよ。

 それなら キャラクターの判定という行為 によって ゲーム性とキャラクター性を引き出し、同時に プレイヤーがヒントをもとに考える ことによって プレイヤー自身がパズルを解いて あたかも 自分自身が次なる捜査の選択肢を導き出したかのように錯覚し 充足感を得る・・・という二つの効果を確り得られるでしょう?

 そうか! プレイヤーの思考だけに頼るゲーム進行ではなくて、キャラクターが物語の進行をサポートしつつ、同時にキャラクターらしさ を出していくんだね! それなら、「知力が1」 しか無いキャラクターが プレイヤーの冴えだけで頭脳派キャラクターになってしまうような事も無いだろうし・・・。

 そう。 TRPGは プレイヤーの思考を、キャラクターや背景世界というフィルターを通して表現するゲームだから、そこを利用してしまうのよ。

 でも、もし判定が失敗してしまったり、プレイヤーの思考が それでも追いついていかない場合はどうなるの? そこで、ゲーム・オーバーかな?

 失敗した時のために保険をかける方法は いろいろあるわ。 ・・・とりあえず、ヒントは小出しにすること。 ひとりの行為や ひとつのヒントをもとにした思考によって 解決されるような「謎」は 薄っぺらなものと思われるでしょうし、ヒントが一つ二つくらい得られなくても、他のヒントを得ていれば補完することができるからよ。

 シナリオを成功へ導きたいのなら たくさん保険をかければ良いんだね!

 そうよ。 同じように、特殊な技能判定や PLのズバ抜けた探偵並みの思考能力 あるいは 元ネタのトリックを以前経験している・・・・等の要因によって シナリオ序盤で容易に「謎」が解決される可能性がある場合・・・もちろん それでは困るとGMが思う場合に限るけれど・・・解くべき「謎」を二つや三つ用意しておくのも有効的な手段ね。

 目的解決(シナリオ・クリア)の条件を 誰が? 何故? いつ? どうやって? という複数の謎を解かなければいけないようにするの。 多重構造の事件とか・・・。 逆に それなら、何も解けない完全な失敗も防ぎやすいと思うしね。

 キャラクターを個別に それぞれの「謎」に近づけていければ それだけでパーティ・プレイを誘発できるね。

 凄いじゃない バンクくん。 そういうテクニックも良いと思うよ! あとは、「謎」に自動解決機能を持たせておく方法もあるわ。 PLやPCに解けなかった難問を 多少のデメリットや罰をかす換りに 時間が解決してくれるというものよ。 警察や鑑識などを通して 少々遅れて真実を知る・・・・これなら、重要な情報の取りこぼしは無くなるでしょうね。

 なんだか 僕にもGMができそうに思えてきたよ!

 ええ  あとは シーンや時間(ターン・ラウンド等)の管理によって 制限時間などを設けたり 舞台を雪山の山荘にしたりして それらしい雰囲気を出せば大丈夫! 初めてなんだから 難しく考えたり 凝ったシナリオなんか無くても良いの。 シンプルなものを心がければ バンクくんなら 絶対できるわよ!

 うん やってみるよ! ありがとう お姉さん!



                                                       ↑↑↑↑↑↑



 RPGamerは買いですか?  2003/03/28

 ねえ、お姉さん。

 なあに? バンクくん。

 ホビーショップに RPGamer(ロールプレイング・ゲーマー) というTRPG専門誌の創刊号があったんだ。

 それで どうかしたの?

 買った方が良いかな?

 ・・・・・・質問が ストレート過ぎよ。

 え? なに?

 まあ いいわ。 私も買ったから 少しだけ内容を教えてあげる。

 うん。

 さすが創刊号! というだけあって 「リプレイ」や「コラム」が満載 まさにTRPGプレイヤー必見の専門誌よ。 

 へぇ〜 凄そうだね。

 「ローズ トゥ ロード」 「トラベラー」 「ダンジョンズ&ドラゴンズ」 「ソードワールド・カードRPG」等など 扱っているシステムも多岐にわたるし 巻末のTRPG発売カレンダーなんて 「今年は どんなシステムを買おうかなぁ〜」 って検討するときに便利よね。 あとはね、付録だって付いてきちゃうのよ? アステロイドという名作ボードゲーム! これ一冊あれば、皆で遊べるわ。 本来は二人用のゲームだから 友達の少ない バンクくんでも全然OK!

 いや 友達少ないのは どうでも良いからさ・・・・。 つまり、買いってことなのかな?

 それはねぇ、やっぱり その人が実際に読んで見ないと 買って良かったかどうかなんて 他人には判断つかないでしょう? 買うべきかどうかなんて 言えないけれど 私は楽しめたわ。

 結局は そうなんだよね。 でも 定価の3150円は 僕にとっては大金だからさ・・・考えてしまうんだよ。

 そうよね。 バンクくんには 馴染みの無いシステムも多いし、迷うのもわかるわ。 いろんな意味で濃い内容 そして 100ページ以下のボリュームというのは 購買意欲がそがれる要因かも知れないわね。  ただ 「ローズ トゥ ロード」の リプレイなんかは プレイヤー達が20年ぶりくらいに集まったから 当時のキャラクター達を20歳ぶん年をとらせてプレイするの。 私も自分自身の青春時代と照らし合わせて読めて、本当に楽しかった。 昔からのゲーマーには 特に読んでもらいたいと思うわ。

 僕みたいな初心者には わからないよね。

 いえ、たぶん そこが この専門誌の誤解され易い部分だと思うのだけれど RPGamer(ロールプレイング・ゲーマー)は 昔のTRPGを懐かしむだけの雑誌ではないのよ。

 昔のゲームも含めて これから国際通信社から出す 最新のTRPGシステムや 現行のシステムも合わせた 総合的な記事を掲載しているの。 だから、TRPGの新たな未来を切り開く雑誌のひとつだと思ってほしいな。 ベテランのゲーマー達だけが買って、昔を懐かしむだけの雑誌ではなく、ベテランも TRPG初心者も ともに楽しめるような懐の深いゲーム雑誌なのよ。

 これから出るゲームにも 触れているんだ? 知らなかったよ。

 ええ 公式サイト もあるから そこもチェックすると良いわ。 自分で見て 自分で判断することね。

 でもさ 「ローズ トゥ ロード」 が懐かしいって・・・お姉さん いったい 今いくつなの?

 17歳の乙女よ。

 ・・・・ へぇ〜 そうなんだ・・・・



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 ダイス操作は良い?悪い?  2003/03/26

 ねえ、お姉さん。

 なあに? バンクくん。

 この前のコンベンションで 隣の卓のゲームマスターが マスター・スクリーンの裏でふったダイスの目を誤魔化して 嘘をついていたんだ・・・。

 あら 隣の卓の見物でもしていたの?

 うん。 でも、その事に気がついて ゲームの後に話を聞いてみたんだ。 そしたら それはTRPGでは あたりまえの事だって そのゲームマスターは言っていたんだけれど・・・それは本当のことなの?

 あたりまえ では無いけれど、わりと 一般的に使われているテクニックよ。

 でも そんなのずるいよ!

 う〜ん。 それは、ちゃんと説明してもらえなかったら ずるいと感じてしまうでしょうね。 でもね、このダイス操作は 使い方さえ間違っていなければ TRPGを面白くしてくれる重要な要素でもあるのよ。

 どうして? ルールを守らないのは 悪いことでしょ?

 バンクくんは クローズ・ダイスって 知っている?

 知っているよ。 GMが マスター・スクリーンの裏とか 見えないところでダイスをふるんだよね? でもさ、ズルをするためにやっているとは 今まで思っていなかったよ。

 いいえ、それは ズルするための行為では無いのよ。 隠れてふるのは 決してGMが望む結果を導くためではなく、プレイヤーに緊張感を与えるためなの。
 
 なぜなら、隠れた脅威が忍び寄ってきていたり・・・そうね、例えば 罠があるかどうかの判定とか、敵キャラクターが奇襲をしかけてこようとしていた場合だけれど・・・オープンで振ってしまえば、その出目から成功か否かがなんとなくわかってしまうでしょ?

 これがオープン・ダイスだった(皆の目の前でダイスをふった)場合 キャラクターが知っているはずの無い情報を プレイヤーが知ることになるわ。

 そうかぁ・・・緊張感を得るための方法でもあるんだね。 でもさ、戦闘の時の判定には 関係ないんじゃない? それに、僕の言っているGMは ズルをするために マスター・スクリーンを利用していたんだよ?

 ええ。 だから、システムでルールが決められている行為判定で・・・特に、公平でなければゲーム性が損なわれてしまうような キャラクターが自覚できるはずの対抗判定などは 判定をする互いが ちゃんとルールのもとに決着をつけたのだと知らせるために オープン・ダイスで振るべきよね。

 でも、そのGMは そのような対抗判定でも クローズ・ダイスだったのね?

 そうなんだよ。 僕の納得いかないのは、そこ。

 だったら、簡単なことよ。 クローズ・ダイスでふる必要の無い判定を クローズ・ダイスで判定したのだから、場合によっては ダイス目を操作しますよ? という意思が そこから汲み取れるでしょう? プレイヤーも それは承知だったんじゃないかな?

 !!  そういえば、皆 GMが隠れてダイスを振っているのに 何の疑問も抱いていなかったよ!

 そうよ。 GMの出目の良さは PCの出目の良さを殺してしまうの。 だから、ドラマチックで 成功した方が より盛り上がるとGMが判断した行為判定は ダイス操作によって GMが成功にしたり、逆に 失敗にしたり、物語の進行によっては成否自体を変えてしまうのよ。

 それに、ダイス操作を使ったなら どんなに急なトラブルが発生しても GMが適切にゲームバランスを調整して対応することができるわ。 初心者GMには重宝されるかもね。 システム自体で ダイス目を変えても良いと明記しているルールだってあるのよ。

 皆 GMがダイス操作することを 納得していたんだ・・・。 でも、それってゲームとして ツマラナイよ。

 でも それで納得する人達もいるし、盛り上がるなら GMのダイス操作を認めるという人は 多く居るのよ。

 じゃあさ、操作するならするって、ゲーム開始前に宣言してほしいな! 対抗判定の時にクローズだから、場合によっては操作しますよ なんて暗黙の了解じゃ僕みたいな初心者には わからない事だってあるでしょう?

 そうね。 ただまあ、それだと興ざめすると言う人もいるし。 そもそも クローズでふった時点で ようは信用問題なのよ。 対抗判定以外だって、ダイスを操作されているかも知れないでしょう? 真実は闇の中。 クローズである時点で、ダイス操作はされている可能性があるし、確かめることもできない。 絶対に ダイス操作を認めたくないなら、クローズでは振らないGMにつくことね。

 うん。 そうするよ。

 でもね。 多少の御都合は TRPGに つきものでは ないかしら? だって、そもそもGMがシナリオ自体を操作していたって プレイヤーには わからないのですもの。 判定の目標値をプレイヤーに教えずに ダイス目を見てから決めるのはズルになる? プレイヤーの判断がもとで キャラクター達が決まっていたシナリオ上のストーリーから外れていくのを GMがそれとなく修正するのは ズルと言える?

 うぅ〜 考えると 頭が痛くなってきた・・・ TRPGって難しい事だらけだね。

 ただね、自分が守っていることや 信じていたことを、同じように 他の参加者が守ったり信じていたりするとは 限らないの。 そして、互いの価値観や判断基準の相違が存在するということ・・・それだけは、知っていなければならないと思うわ。

 うん。 ダイス操作を認めて それを楽しく利用している人達もいれば、僕みたいに 無意識でいる人もいる・・・。それに、ゲーム性を損なうと思って 絶対に賛成しない人達だって いるんだね。

 一度 普段ゲームをしている友達と一緒に 考えてみると良いんじゃないかな?

 うん! わかったよ お姉さん。 考えてみる。



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 カッコイイ行為は絶対成功する!?  2003/03/24

 ねえ、お姉さん。

 なあに? バンクくん。

 この前 TRPGで ゲームマスターをしたんだけど・・・

 それで どうかしたの?

 物語のクライマックスで 高笑いと共に建物の屋根の上から さっそうと登場したプレイヤー・キャラクターが いたんだ。

 カッコイイじゃない!

 いや、その後 着地の判定に失敗して落下死したんだけどね・・・

 !!

 でも、プレイヤーには不満だったみたいなんだ。 後の話し合いで分かった事なんだけれど プレイヤーごとに 「キャラクターが できること」 のイメージが違っていることに気がついたんだ。

 プレイヤーが、宣言だけで 成功すると思っていた事柄を

 GMには キャラクターの判定が必要で リスクをともなうモノであると判断されてしまったわけね。

 うん。 そう判断した。

 それはね〜  その場のノリで判断した方が良いという人もいるだろうけれど、私なら そのプレイヤーに判定の難易度と 失敗時にともなうリスクを事前に説明するわ。 しなかったでしょう?

 うん。 でも普段は 判定のたびに 失敗した時を想定した事前の説明なんか したりしないでしょう?

 判定に失敗することによって、その後の展開に悪影響を与えるのであれば 可能な限り事前に説明するべきではないかしら? その方がプレイヤーも 判定行為に熱が入るし、何より理不尽だと思われないわ。

 プレイヤーというのは面白いもので、たとえ同じ行為 同じ確率であろうと、GMのふったダイスの結果 不幸が訪れた場合は理不尽だと感じるものなの。
 でも、自分でふったダイスの結果の不幸であれば納得するのよ。 ダイス目が悪いのは、自分のせいですものね。 そして それが自分の選択した判定行為であったなら、なおさらよ。

 なるほど。 「失敗したら死ぬ」 と知っていれば その判定行為をするかどうかの決断を プレイヤー自身がくだすし、たとえ判定に失敗したとしても GMに対する文句は出てこないんだ。

 ただ、これは予防策であって完全ではないわ。 何故なら バンクくんが言ったとおり 判定のたびに 「失敗した時の事前の説明をする」 ということは徹底できないのよ。

 だって、予期せぬトラブルを演出したいなら 「失敗しても何でもない行為」 と思わせておいて 失敗してからトラブルに直面させた方が効果的だもの。 シナリオの都合上、判定の失敗が 何故不幸につながるのか という因果関係を明かせない場合だってあるわよね。

 へぇ〜  でも僕には そんな高度なテクニック まだ使えないなぁ

 今回の件の 根本的な問題は 宣言だけで 成功する 行為の判断基準が 曖昧だという点よね。 たしかに カッコイイ演出なら それだけで判定の成功を認めるGMだっているわ。 システム上 GMの判断が基本ルールをも覆せるケースだってあるし・・・

 そう・・・そこなんだよね。 悩んでいるところはさ。

 これは GMが システムのゲーム性を重視したセッション運営を行うのか、それとも その場の雰囲気でカッコイイと判断された行為であれば、積極的に成功させるという芸術性&ノリ重視のセッション運営を行うのかを、ゲーム開始前に宣言するところから始めなければ 回避できない問題だと思うわ。

 その上で、宣言だけで 成功するかどうかの判断は 人によって基準が曖昧なわけだから 皆の意見を一通り聞いて参考にした上で GMが判断をくだすこと。 もちろん、GMが一度判断をくだしたなら、それに従って楽しくゲームを進行させること。 意見は良いけど、GMの判断に文句をいっても 価値観や判断基準の相違を短時間で修正することなんて、できやしないんだから 興奮しては駄目よ?

 もちろん! 僕の友達も 文句なんか言わなかったよ。

 バンクくんは 良い友達に恵まれているわね。 それは とても正しいし、効率的な対応だと思う。TRPGの行為判定ルールは曖昧なものが多いから、ケースバイケース、常識で判断しようとしがちなのよ。でも、その常識というのが曲者。 自分にとっての常識が、他人にとっての常識とは限らないの。 自分の判断を他人に押し付けようとせずに、大人の対応をするように心がけましょうね。

 うん! わかったよ お姉さん。 ありがとう!



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 女性キャラクターの演じ方  2003/03/21

 ねえ、お姉さん。

 なあに? バンクくん。

 今度 TRPGで女性のキャラクターを使うことになったんだけど・・・

 それで どうかしたの?

 巧く演じられそうに無いんだ。女性らしい言葉使いって、難しいし、恥ずかしいんだよ。

 え? バンクくん、女性キャラクターを使うのは初めてなの?

 うん。

 そっかぁ。 男性プレイヤーが女性キャラクターを演じるのって難しいし、慣れないうちは、恥ずかしいと思う人も多いみたいだよね。

 どうすれば良いかな?

 女性らしい仕草や物腰を急に演じるのは難しいだろうから、とりあえず、台詞の問題から解決していきましょう。

 うん。

 まず、簡単なのは 「ですます調」 でしゃべる方法。 丁寧語は男性も女性も共通で使えるから、とても便利なの。

 そうか〜 それなら僕にもできそうだよ。

 ただ、丁寧語も完璧ではないわ。何故なら男性と女性では、発音に微妙な違いがあるものなの。だから、多少 高めの声を出すという手もあるけれど、場合によっては周りの人が気持ち悪がるかも・・・

 あ〜 僕の友達にもいるよ。無理して高い声をだす奴が。

 だから、いっそのこと男性っぽい女性という設定にする方法もあるよね。 「ボーイッシュ」 とか 「男まさり」 というやつ。

 あ それは便利だね。 使えそう。

 あとはね〜 「自分が女性言葉でしゃべること」 が恥ずかしさを感じる要因であれば、その要因を取り外せば問題ないと思う。例えば 「〜〜と言うよ」 とか 「〜〜と言った」 を、話言葉の最後に付ければ、恥ずかしくないんじゃないかな?

 !! そういえば、その方法を使っているGMがいたよ!

 いなおって、暴走するという手もあるよ? まあ、バンクくんには一番苦手そうな方法だけどね。

 巧いGMになると、自分で女性言葉を使うことに恥ずかしさを感じていない様子だよね。 だから、こっちも聞いていて恥ずかしいなんてことは思わないし。躊躇無く演じられるようになったら、僕も その方法を使ってみるよ。

 まあ、習うより慣れろってことね。 大丈夫! 段階をふんで、ゆっくり演じていけば、バンクくんにも きっと できるようになるわよ!

 でも お姉さんは何で、そんなに男性プレイヤーの悩みに詳しいの?

 歴代の彼氏が皆、何故かTRPG初心者だったのよ

 男運ないね〜



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 初心者勧誘のススメ  2003/03/20
 
 ねえ、お姉さん。

 なあに? バンクくん。

 今度、TRPGをやった事の無い友達と、ゲームをすることになったんだけど・・・ 「TRPGって どういうゲーム?」って聞かれたんだ。 

 教えてあげたの?

 その時は、なんて答えていいのかわからなくて、とりあえず 「ソードワールド」 のシステムについて教えてあげたんだけど・・・

 よくわかってもらえなかったのね?

 そうなんだよ。 う〜ん、どうやって説明したら良いのかなぁ?

 その友達は初めてなんだから、バンクくんの説明だけでTRPGの仕組みを理解してもらう事なんて、できないと思う。 それよりも、むしろ、どんな ところが楽しいのか、何が面白いのか・・・。そういうことが知りたかったんじゃないかな?

 そうだったのかな?

 そうよ。

 じゃあ、TRPGの面白さについて、教えてあげれば良いんだね。

 でもね、説明するのって、凄く難しいことよ?

 えっ? 何で?

 それは、やっぱり 「TRPGの楽しみ方」 が多種多様だから・・・。普通、ゲームでは「相手に勝つ」といった目的がハッキリしているの。

 でも、TRPGは 「キャラを演じる」 「成長させる」 「トリックを解く」 「変身願望を満たす」 「コミュニケーションする」 「戦略を練る」 「物語を楽しむ」 「世界観を楽しむ」 「ギャグを楽しむ」 「スリルを楽しむ」

 ・・・・・その他もろもろ、勝ち負けの感覚が曖昧なぶん、楽しみ方が多種多様なの。

 そうかぁ。 僕が楽しいと感じていることを、友達が同じように楽しく感じるとは限らないんだね〜。

 だから、初めての人には、その人が「面白い」と思いそうなモノや、趣味趣向を理解してあげることが、TRPGを理解してもらうための近道だと思うの。 初めての人が、自分なりの楽しさを見つけられるように、サポートしてあげることで「TRPGの面白さ」を知ってもらうのよ。

 初心者の友達には その友達の趣味趣向にあわせて返答 をすれば良かったんだね。 なるほど。考えてなかったよ。

 これはね、TRPG経験者にも言えることなの。 たとえば、キャラクターに 「好きなもの」 や 「苦手なもの」 を設定してあるプレイヤーには、その 「好きなもの」 や 「苦手なもの」 をゲーム中に出して欲しいという 隠れた演出欲求があらわれている可能性が高いわ。 そうやって、その「プレイヤーが望んでいる楽しみ方」を知ることで、ゲームをより盛り上げることができるのよ。

 わかったよ! お姉さん ありがとう!




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