アメリカの真空管(多極出力管)

MajesticのG-47です。247同等の直熱5極管です。

ARCTURUSのPZ(刻印)です。特有のブルーバルブで247同等の直熱5極管です。

ARCTURUSの46(刻印)です。特有のブルーバルブでデュアルグリッドパワー管です。ST管の46は良く見かけますが、この46は極めて希少な真空管です。B級PP用と箱に書いてありますが、私はこの真空管でその使い方をする根性がありません。A級シングルで1W程度の出力管としての使用例もあるので、そちらで使ってみようと思っています。

ナショナルユニオンの46(刻印)です。珍しい初期のナス管です。電極構造は、同社の45にとてもよく似ています。ARCTURUSの46と並べてみました。色の有無でこんなに感じが異なります。甲乙つけ難し!

ナショナルユニオンとカニンガムの46(ST管)です。良く見かけるタイプです。46は、B級出力管として83と併用して20Wの音声出力を得ていました。今でも比較的安価に入手できるので、良質の入力トランスと組み合わせてB級PPのアンプを作ってみたいです。

フィルコとレイセオンの41です。42より一回り小型の5極管です。後にGT管の6K6になりました。ベースは異なりますが、WE349Aとほぼ同様の特性です。

シルバニアの初期型42です。珍しいナス管で、CROSLEY-SYLVANIAの刻印があります。トップの葉っぱデカールも特徴的です。

左からGEの6F6(VT-66、初期型)とRCAの6F6(VT-66、後期型)、最後期GT管(袴なし)の6F6、高信頼管の1611です。この袴なしGT管はあまり人気がないようですぐに消えてしまいました。6F6の原型は、2A5(ヒーター:2.5V)で後にヒーターが6.3Vの42になりました。その後メタル管の発売に合わせて6F6が登場しました。初期型は頭のところが絞ってあり、すぐに後期型になったため、あまりお目にかかりません。この他に、オクタルベースの6F6Gや6F6GTなどそのバリエーションは、とてもたくさんあります。

6AD7も6F6の仲間です。電圧増幅部を持つ複合管で、上部の小さな電極が76に該当するのですが、その形状は76には程遠いです。

6L6の耐震型、6L6Yです。隣は比較のための6F6です。6L6はアメリカを代表するビーム管で、メタル管からST管(G管)になって後期にはGT管(太管)になりました。型番も6L6G、6L6GA、6L6GB、6L6GC・・・とバリエーションが多く、高信頼管も作られました。トッププレート管に807があります。

ヒーターを2.5Vで直熱とした1619(KEN-RAD製)です。オーディオアンプを作製するなら、2A3用のトランスがピッタリです。

シルバニアの6L6高信頼管、5932(初期型)です。6V6クラスの電極が2個、内部で並列に接続されています。右の画像は比較用に手持ちの6L6族を並べてみました。左から、6L6Y(RCA),6L6G(東芝),5932(シルバニア),6L6GC(NEC)です。

RCAの初期の6550で独特のST管です。英国のKT88と同特性です。最近は、中国製やロシア製などが多く出回っています。6550には、プレートに穴のないものとあるもの、灰色と黒いもの、そしてゲッターがトップ1個所のみのものと画像のような3個所のものなどのバリエーションがあります。また、後期にストレート管になり、改良管の6550A(太管)もあります。メーカーは初期のST管はタングソルとRCAとウエスチングハウス、後期のストレート管はGEとシルバニアとアンペックスなどがあります。

シルバニアの307A(VT225)です。ウエスタンの307Aと同特性の直熱5極管です。プレート損失は15Wです。フィラメントが5.5Vと中途半端な値で使いにくい感もありますが、欧州管に負けないすばらしい作りの真空管です。

JANのCNU807(ナショナルユニオン)とRCAの807です。上部マイカの形状と管壁への固定の方法が異なっていますが、電極はほとんど同じです。セラミックスペーサーを組み合わせるなど、丁寧な造りです。

大型カラーTVの偏向出力管の6JS6C(GE製)です。アマチュア無線の終段にも良く使われ、最近ではそちらのほうで有名です。12ピンのコンパクトロンです。オーディオでもスクリーン電圧を安定化させてやるとPPで50W以上の出力が得られます。

GEの8068です。工業用の高圧電源のレギュレーターに入っていたビーム管です。