アメリカの真空管(RAYTHON 4piller tube)
4本の支柱で電極を支える特有の「4ピラー」構造を持ったレイセオン特有の真空管です。
4ピラー管、ER-245(刻印)です。レイセオンがまだエバレディーレイセオンと名乗っていた頃に発売された希少な真空管です。ボックス型で「RAYTHEON]のエンボスが特徴のプレートと4ピラー構造のとても丁寧な造りの真空管です。次に示すようなエンボスのないタイプもあります。
形状がST管になった直後の4ピラータイプの45です。プレートはボックスタイプですが、「RAYTHEON]のエンボスはなくなっています。
プレートが通常タイプになった頃の4ピラー管です。以降、通常のタイプになります。
50です。大変丁寧で堅牢に作られていたす。ガラスも厚めで他社の50よりも重いです。
12A(4ピラー、刻印)です。アメリカの12Aは日本の12Aと違いST14型の45サイズです。小型の出力管ですが、レイセオン独特の4ピラー構造など丁寧な作りの真空管です。RCAの112Aと同等です。
ユナイテッドエレクトロンのVT52ですが、中身はレイセオンの4ピラーです。OEMで作らせたものだと思います。
汎用電圧増幅管として重宝する76です。小型ですが、きっちりと4ピラー構造になっています。
76の前の汎用増幅管の27です。これも小型ですが、きっちりと4ピラー構造になっています。
直熱5極管のER-247(初期型)です。これもボックスプレートで他社のものとは見た目が大きく異なります。プレートには「RAYTHEON]のエンボスが入っています。
プレートの「RAYTHEON]のエンボスがなくなった後期のER-247です。電極の構造は、初期型と同じです。
小型直熱5極管、6A4です。ニッケルプレートのきれいな真空管です。
ビーム管の6L6Gです。刻印ベースの初期の物で、丁寧な造りです。4ピラーのシールが貼ってありますが、ステムは通常タイプです。プレートが4方向からマイカに固定されていることで、4ピラーに分類されています。
小型出力管で42の弟分の41です。76と同じ大きさの可愛らしいST管ですが、出力は3W以上取れます。後にメタル(GT)管の6K6(GT)になりました。WEの349Aや336Aが類似特性です。
初期型、刻印の42です。42は最も一般的な傍熱5極管ですが、タイプは希少です。カソードが2本入っていて、内部で並列接続してあります。
後期型、刻印の42です。ステムは通常タイプでカソードは1本になっています。プレートの支柱が4本であることから、このタイプも4ピラーに分類されています。
初期型のER-280です。「RAYTHEON]のエンボスプレートが特徴で、非常に頑丈に作られています。心なしか、ガラスの厚みも厚いように思います。
後期型のER-280です。プレートの「RAYTHON」のロゴはなくなってボックスタイプに変更されています。
ST管時代の4ピラーの80です。一見すると普通の80のようにも見えますが、プレートに凹凸を設けて強度を増しています。この後、通常ステムになりました。