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SHI: YEAR OF THE DRAGON
〜Comic−Conに行ったでし(その3)〜

  これで最後かと思わせつつ、実はとっておきのお気に入りを残してたりします(笑)。 この紹介は来週にでも。

……『〜Comic−Conに行ったでし(その2)〜』で、こんな風に結んでおきながら、完全に忘れていました。
な、なんたる無礼! なんたる屈辱!

す、済まぬっ!

☆償い

償いっ!

というわけで、Comic-Con の戦利品で一番のお気に入りの SHI: YEAR OF THE DRAGON のご紹介です。
SHIは『死』を指しているようです。 インターネットでの検索性に多少難があるタイトルですが……。

☆白美アメコミ

ご覧のとおり、日本を舞台にした サムライ・ニンジャ 系統のアメコミなのですが、特筆すべきはこの白色の美しさ!
従来のアメコミが主に赤青オレンジなどの原色を多用しているのとはことなり、この作品の色使いはあくまで白、白、白です。
この白のために、2番目に多く使われている日の丸レッドがとても引き立っています。
"DIRTY PAIR" の紙面と比べてみてください。 いかに色使いが異なるかがよくわかります。

☆これはこれで美しい

で、買っちゃいました。
しかも ART(作画)担当の BILLY TUCCI -san の購入時直筆のサイン入りですっ!

☆サイン本なり

と、買ったブツの自慢ばかりしていてもしょうがないので、登場人物の紹介ですっ!

☆主人公と親友

主人公の ANA (左側の長髪娘:戦闘力3) と 親友の YOKO AZUMI (右側のセミロン娘:戦闘力0)。
戦闘力は5段階評価で適当に付けてみました。
主人公はナイスバディでかつ くのいち のような体術も会得していて、なかなか強いです。得意技はライダーキック(笑)のような飛び蹴り。
孫子や五輪の書に精通し、怒ると「浦安鉄筋家族」の仁ママそっくりに変化します(笑)。
親友の YOKO は、親友の王道として悲惨な運命を辿ります。 怪傑ズバットにおけるアスカのような役回り。 要は主人公の悲しみを怒りに変えるための起爆剤です。

☆剛三ちゃん

主人公の恋人 兼 親友の仇(かたき)、 GOZO YASHIDA(?) 君(戦闘力2)です。
主人公と親友を二股かけたり、親友を薬漬けにしたり、主人公の怒りの矛先を兄貴の YAKUZA 組織に向けてしまったりと、YEAR OF THE DRAGON 編で起こった事件のほとんどはコイツが原因です。
しかし最後はいい格好をして責任を全うする 憎みきれない困ったちゃん。
暴走族を率いていますが(族のメンバーは戦闘力1)、主人公よりは弱いことが判明しています。 単なるナンパ野郎かもしれません。

☆怪物オヤジ

主人公の祖父 YOSHITORA (左側のガウンのオヤジ:戦闘力5) とYOKO の父親の ITO AZUMI (右側の悲しそうなオヤジ←どっちが姓なのかわからないところが魅力:戦闘力0)。
主人公の祖父は SOHEI(僧兵) を率いていたり SENSEI(先生) と呼ばれたりしているようですが、正体ははっきりしません。
ただ一ついえることは、陸奥かラオウくらいめちゃくちゃ強いということです。
YOKO の父は出番は少しだけ。 主人公の祖父に YAKUZA に薬漬けにされた娘を助けてくれるように頼みにいくのですが、SOHEI(僧兵)はクリスチャンを助けてはならないという掟のためにあっさり拒否されてしまいます。

☆悪者

GOZO YASHIDA の兄貴、GORO YASHIDA (戦闘力:4)。 YAKUZA ですが、弟がとんでもない一家(つまり主人公の家族)の怒りを買ったためにブチのめされてしまう可愛そうな悪役です。 直接対決から 主人公よりは強く、主人公の祖父には瞬殺される程度の実力と判明しています。

☆サイン本なり

主人公の心のイメージが描き出す DAEMON(悪魔:戦闘力∞)です。 精神的に弱った主人公の心に襲い掛かります。
今回は親友を失った主人公に対して、祖父の姿と重なって主人公を追い詰めます。 その後、主人公は YOKO の祖母に心の助けを求めるのですが……。

☆ゲイシャガール

主人公の親友 YOKO の祖母、KIMISUZU(戦闘力4&軍師能力+1)。 かつては GEISYA(ゲイシャ)だったという経歴ですが、アメリカのサブカルチャーにおけるゲイシャというのはマスター クノイチに近い意味合いをもっているので注意が必要です。
本編では、精神的に追い詰められた主人公を優しく迎えるかと思いつつ、睡眠薬を飲ませたり部屋に監禁したりカタナを差入れて自害を薦めたりと、かなりのスパルタぶりを発揮します。
主人公が立ち直ってからは軍師の役割を果たします。 恐るべしゲイシャ。

☆謎の大ボス

MASAHIRO ARASHI(戦闘力不明)。 悪の組織の大ボスらしいのですが、THE YEAR OF THE DRAGON 編を読んだだけでははっきりわかりません。 ゲームセンターあらし とは何の関係もなさそうですが。
かなりイカしてます。

そして日本文化についての描写もあなどることができません。 新旧おりまぜて、絶妙のコントラストを放っています。
※「アメリカ的 変な日本の描写」がかなりあるのですが、現在の描写などはよくできているものもあり、また看板の日本語も結構正しいので、どこまで本気でどこまで確信犯で描いているのかわかりません。

☆暴走族

GOZO 君が率いる暴走族です。 アメリカでは暴走族ってほとんど見ないので、この描写があるということは日本を勉強していることを示しているといえます。
暴走族に旭日旗は付きものですしね。

☆体操服

おおっ、素晴らしい! 体操服とブルマです。 これもアメリカには無いです。 ポイント高しっ!

☆スケベオヤジ

ナイススケベ親父! 写真には載せていませんが、オヤジの膝元で薬漬けにされた主人公の親友が調教済奴隷となって半裸で寝そべっています。

☆お葬式

お葬式です。 尽山下 とは山下公園でしょうか? 参列者が唐傘をもっているところなど、誠に礼を尽くした風景描写です。

☆看板

ネオン看板です。 正しい日本語が使われています。 看板の内容は教育的に正しくないかもしれませんが。 どうやら舞台は新宿らしいです。

☆ショーダウン

祖父と娘の喧嘩です。 お互いに拳を交えた後に分かり合うというのは、まさに日本文化の真髄です。
ちなみに、この直後に娘は瞬殺されています(笑)。

☆剣舞

精神的に参ったときは、カタナを手にとり舞いながら五輪の書を暗誦して心を静めるのが、正しい日本人のあり方です。

☆女体盛り

おおっ、女体盛りっ!
女体盛りの正しいあり方は、女体の上にまな板を置いて、その上に寿司を盛るのだということを初めて学びました。
エロゲーでよくある『まちがって違うお豆をつまんじゃった』ネタができないような気がしますが、冷静に考えるとこの まな板方式 のほうが実用的で正しいと思います。

☆褌

女体盛りは崇高な儀式ですから、食するほうも正装(フンドシ姿)で臨む必要があります。 実に正しい。 というかこのマンガの特徴の白の美しさが遺憾無く発揮されている描写です。



最後に Web サイトのご紹介です。 SHI を出版しているクルセード・コミックス様っ!
Crusade Comics
SHI はシリーズ展開されているようです。 YEAR OF THE DRAGON 以外にも Way of Warrior とか Invades Europe(←そそるタイトルですね) とか。 いっぱいありすぎてどれから読めばいいのかよくわからないくらいです。
※多分、アメリカのオタクがガンダムについて調べたら同じような感想を抱くことでしょう。
ちょっとチャージがかかりますが、インターナショナル通販もやっているようなので、是非 SHI にトライしてみてはいかがでしょうか。 本自体は安いですので、それほどお金はかからないと思います。
COMIC-CON でサインをしていらした BILLY TUCCI -san はお若かったですので、まだまだこのシリーズは期待できますよんっ!






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