1.サディズムとマゾヒズム
2.ホモやレズにも市民権が・・・
3.服装倒錯者の昼と夜
4.ロリータ・コンプレックス
性倒錯

1.サディズムとマゾヒズム
性倒錯の代表、サディズムとマゾヒズムは、正常なセックス処理に自信が
持てない人に起きる。
 サディズムとは サディズムは、他人に苦痛や屈辱を加えることによっ
て、性的満足を得る性的倒錯で、フランスの作家、サドに由来する言葉です。
 一般に、男性なら自分の男性性、女性なら自分の女性性に確信が持てず、正
常なやり方で男女の関係を処理する自信のない人にみられます。それは、サデ
ィストの対象とする相手が、ふつう、子供とか無防備な人たちにかぎられるこ
と、あるいは、相手を無防備にして初めて行動できる、ということからも理解
できます。
 マゾヒズムとは マゾヒズムは、逆に、苦痛を加えられることによっ
て、性的満足が得られる場合をいい、オーストリアの作家、マゾッホの描いた
人物にちなんでいます。サディズムとマゾヒズムは一人の人間に同時に見られ
ることも多く、根は同じところにあると考えられます。
 いずれも、恐怖や不安によって引き起こされる緊張が性的な興奮を生み出す
わけですが、不安が、ある人では心臓の神経を刺激し、他の人では消火器の神
経を刺激するように、これらの人々では、それが性器の神経を刺激していると
いうことができます。
 また、サディストの場合は、他人を無防備にし、苦痛を加えることで、支配
感が得られ、それによって初めて自分に自信を持つことができるわけだし、マ
ゾヒストの場合にも、自分からすすんでマゾヒズムの状況を設定し、自分への
苦痛の加え方を相手に指示しているという点で、むしろ、支配的な立場を確保
しているということができます。
 フェティシズムとは この場合も同様で、相手の手足や頭髪、下着など
に、自らの性的対象を限定することによって、全人間的な男女関係を避け、い
わば、弱められたかたちでの関係に、甘んじているということができます。
2.ホモやレズにも市民権が・・・
「薔薇族」「百合族」と、社会的にも有名になった同性愛者。
同性愛にも三つの種類が・・・・・。
 ホモとレズ 同性愛とは、文字どおり、性欲の対象が同性である場合を
いいます。男同士の同性愛である<ホモ>と、女同士の同性愛である<レズ>
がありますが、最近では、”ホモにも市民権を”というようなデモが大規模に
行われるなど(アメリカの例)、社会的な活動も活発化しているようです。
 ホモには、大きく分けると、三つのタイプがあります。
 真性同性愛 性対象はつねに同性にかぎられ、異性にはまったく関心がな
く、時には、嫌悪感すら覚えるという場合です。
 機会的同性愛 異性と接することができない状況、たとえば、刑務所、修
道院、兵営、寄宿舎などで生ずるものです。これは特殊な状況においてのみ、
同性を異性の代償とするもので、その状況がなくなれば、通常の異性愛へもど
るものです。
 両性的同性愛 ふつうの異性愛と同性愛の中間にあるもので、異性も同性
もともに性欲の対象となる場合です。
 これは、一般に「両刀使い」と呼ばれているものです。両性的同性愛者は、
時には異性との性交渉を楽しみ、時には同性との性交渉を楽しむというもので、
本人自身悩むことはありません。
 対面上の結婚 同性愛でいちばん問題となるのは、真性同性愛ですが、こ
の場合、結婚なども悲劇に終わることが多く、だいたいは男性側の、社会的な
対面を保つための結婚ということになります。
 したがって、犠牲者はつねに女性であって、離婚にいたることも少なくあり
ません。あるいは、結婚して何年にもなるが、性交渉はほとんどなく、結局、
男の方が同性愛者だったということもあります。
 事前に、相手が同性愛者だとわかれば、結婚は避けるべきでしょう。
3.服装倒錯者の昼と夜
昼は男、夜は女装の麗人。
昼と夜とを使い分けて、心の平衡を保つ服装倒錯者の心理とは?
 服装倒錯とは 女装や男装には、たんなる趣味やストレス解消といったレ
ベルのものもあるでしょうが、日常生活のかなりの部分を、異性の服装で過ごす
ような場合は、服装倒錯と呼んでいいでしょう。
 服装倒錯とは、異性の装身具を身につけることによって、性的興奮が得られ、
また興奮を得るためには、そうしなければならないという場合のことです。
 また、服装倒錯者の場合は、一般に、同性愛的な傾向はみられず、同性愛とは
区別されます。
 女装のハウツー 男性の服装倒錯者は、女装するため、洋服はもちろん、
カツラから、女性の下着、その他、必要なものすべてを買いそろえ、ふだんか
ら、そういうものに強い関心をもっています。
 女装者のための専門誌さえ出ていて、女装のしかたから、女性的な魅力の出し
方まで、詳しく説明されています。また、女装者だけの会員制クラブがあって、
相互の交流がはかられているほどです。
 昼間の顔と夜の顔 服装倒錯者の男性は、同性愛の場合と異なり、自分の
男性としての認識に障害はなく、昼間は、ふつうの男性として、仕事など、特別
な問題もなく、こなしていることが多いようです。
 会社がひけた後とか、夜暗くなってから、女装して外出したりします。また、
結婚して、子供がいる場合も珍しくありません。
4.ロリータ・コンプレックス
成熟した女性を避け、少女たちへ愛を向けるロリコン・ブーム。
頼りない男がふえたのか・・・・・。
 ロリコン・ブーム 近ごろの男子大学生が愛読する雑誌には、しばしば中
学生や小学生くらいの年齢の未成熟な女性が、大の大人の恋愛の対象として登場
してきます。
 また、少女の裸を売り物にした写真集が人気を集め、”少女マンガ”が男性の
間にもブームを呼んでいます。
 妹のようなアイドル・タレントに熱中しているヤング男性も多く、これらの現
象はロリコン。ブームといわれています。
 ロリコンとは、ロリータ・コンプレックスの略されたもので、ロシア人のアメ
リカ作家ナボコフの、年齢にも相当の開きのある美少女に恋する中年男を描いた
小説『ロリータ』からきています。
 成熟した女性への恐れ こうしたブームの背景には、男の子に、大きくな
ってからも何かと干渉したがる母親に対するコンプレックスを指摘する声があり
ます。
 また、同年齢では、女性の方が早く大人びてくるものですが、そうした”手強
い”女性への恐れも影響していることでしょう。
 性行動においても、成熟の早い女の子に、男子の方は圧倒されつつあるので
す。