「よけいなお世話だよ」 「ほっといてくれよ」 自分の心がつらい時って、周りの人のやさしさも見えなくなってしまうね。 自分に向けられる慈しみ・やさしさが、すべて安っぽい同情、そして好奇 のまなざしに見えてしまう。心がすさんでゆくのが、自分でもわかる。 でも、時間が経てば、絡んだ心の糸も、必ずほぐれてくる。 すると初めて、今まで自分に向けられていたのが、みんなの優しさだった ことに気がつくものだ。そして、なぜか涙が…。 体が成長するように、心だって、いつかは、おとなになる。 自分だけが全てだった子ども時代と違い、人の心の機微がわかるよう になる。そうなった時、人は、初めて後悔を覚えるんだね。 「遅すぎなければ(→『傷だらけの翼』)」 「もしも想い出せないなら、わたし、いつでもあなたに言う(→『誕生』)」 「もう一度、誓いなおすことができるなら(→『HALF』)」 「心は変わる…もっと好きになれ(→『最後の女神』)」 中島みゆきの歌には、今の自分を取り巻く環境に流され、無力になって しまうような弱さはない。最後の最後まで、あきらめない強さを感じる。 逆境を逆手にとり、運命を切り開いていこうとするエネルギーを感じる。 1975年第3回ポプコン入賞曲:『傷ついた翼』。 第4回ポプコングランプリ曲:『時代』よりも、先に世に出た、名曲である。 |