去る2月、福井県に出張した帰りに、東尋坊に寄ってきた。 東尋坊は、日本海に面した断崖で、『自殺の名所』として有名なところだ。 東尋坊の断崖から、日本海を見下ろすと、命が吸い込まれていくような気がすると言う。 実際に見る東尋坊は、すっかり観光地になっていたが、それでも特に柵も手すりもなく、 自由に断崖の端まで行けてしまう。。・゚゚・(>_<)・゚゚・。 おそるおそるのぞき込んだ日本海は、確かに遙か遠くに見えた…。 風は北向き 心の中じゃ 朝も 夜中も いつだって吹雪 だけど 死ぬまで 春の服を着るよ そうさ 寒いと みんな逃げてしまうものね みんな そうさ 誰だって、心に寒い風が吹く時があるね。 大切なものをなくした時、大切な人を失った時、可愛がっていたペットを失った時、 試験に落ちた時、仕事に失敗した時、恋が終わった時、愛が終わった時…。 そんな時、自分の気持ちをひとりで押さえ込むのはつらいから、つい他人に話したくなって しまうことはないだろうか。けっして、みんなから同情をもらいたいわけではない。 ただ、自分以外の誰かに、自分の気持ちを聴いてもらえることがうれしいからだ。 それだけで、心は救われるのだ。 走り続けていなけりゃ 倒れちまう 自転車みたいな この命 転がして 息はきれぎれ それでも走れ 走りやめたら ガラクタと呼ぶだけだ この世では 大切なことは、自分の気持ちを聞いてもらったら、いつまでもそれに甘えていてはいけない。 断崖から飛び降りて、自分を終わらせるつもりならともかく、新しい自分を見つける勇気が あるのなら、心を切り替えよう。心の休憩を終えたら、もう一度走り出そう。 生きる手だては あざないものと 手を振りながら 呼んでる声が聞こえる 死んでしまえと ののしっておくれ 窓の中 笑い出す声を聞かすくらいなら ねえ お前だけは… この『断崖』という曲、シングル『浅い眠り』のCW曲になっているが、その時には、 『断崖』ではなく、サブタイトルの『親愛なる者へ』というタイトルに変更されている。 自分の心のつらさや痛みを、聴いてくれる人…それが『親愛なる者』。 そういう人がひとりでもいれば、人は前に向かって、歩いていくことができる。 今、あなたには、『親愛なる者』がいますか? |