2/83N

62/83N

計算尺の王様、Faber Castell社の 2/83N (Nobo Biplex) と 62/83N (Nobo Duplex) のペアです。スケールは裏表合わせて 30種類です。この尺は "over range scale" と言って、1 の左、10 の右にも目盛りが打って有り、答えがちょっとスケールの端から外れたときにも読み取れる様にしてあります。

259D

149A

Hemmi の両面尺の純粋なペアは、肝心なお膝元の日本では残念ながらどうも出ていない様です。ここでは、ほぼ同じスケールセットと言う事で 259D と 149A を挙げておきます。表尺は完全に一致していますが、裏尺は 259D に対して、149A の方は三角関数が逆尺 (SI, TI) となっている事と、ST, DI 尺が無い事が違いです。

68-1100

68-1130

米国を代表するメーカ、 Keufffel & Esser 社はいくつか「ペア」を持っていました。 こでは K&E 社の後期に発売された、最も複雑な尺に属する "Deci-Lon" と呼ばれる計算尺の 10インチと 5インチのペアをご紹介します。両方ともオールプラスティック、同じスケール・セットで 26種のスケールを持っています。

4181-3

4181-1

一般用ではスケールの多い Log Log Duplex Decitrig と言うモデルのペアを紹介します。10吋尺、5吋尺共にプラスティックです。Decitrig と言うのは三角関数の度が10進法で目盛られている事に由来しています。21 種類のスケールを持っています。

4092-5

4092-3

これは 10インチと 20インチのペアです。20インチともなるとずいぶん細長くなるので、オフィスで、しかも専門家が使ったのでしょう。20インチ尺はそれで独立に使われていて、「ペア」と言う意識はほとんど無かったと思われます。

N3-ES

N3p-ES

これも米国を代表するメーカ、 Pickett 社は独自のアルミボディの計算尺を販売しました。N3 は "Power Log Exponential Log Log Duplex" と呼ばれ 32 種類のスケールを持って居ます。この 5インチ尺は高さが 10インチ尺と同じ、2インチ幅ですからずんぐりしたスタイルをしています。K&E 社の Deci-Lon と違ってカーソル、ブレースに同じ物を使って徹底して標準化しています。

N803-ES

N600-ES

Pickett 社は異なるスケールセットの 10/5 インチセットも "Dual Rule" として箱に入れて販売しました。その一例がこの N803 と N600 の組み合わせです。この場合は 5インチ尺はほぼ 1インチ幅ですから名実共に「ポケット尺」として使えた事と思います。

1460

1461

Post社は日本の Hemmi から OEM 供給を受けて販売していましたが、一番ポピュラーだった(今でも人気一番) No.1460 のポケット尺を販売しました。ポケット尺の方も竹の芯にセルロイドを張った構造です。23種のスケールを持っています。