Lovers Secret

後編


 アンジェリークは、生唾を飲み込みながら、アリオスの猛々しいものに唇を寄せた。
 それが包まれているものは、マジックテープになっており、それを口で銜えて1枚ずつはがしていく。
 まるでバナナの皮をむくように、唇で布を銜えては剥がす。
 彼のそれが傷ついてはいけないと、本当に慎重になって剥がした。
 その行為の淫らさに、彼女は息を乱してしまう。
 丁寧に”バナナの皮”を剥がしていくと、アリオスの猛々しいものが現れてくる。
 すっかり勃ちあがり、固くなっているそれはアンジェリークを誘っているように見えた。
 彼女はそれを手で包み込んでマッサージをすると、アリオスの息が乱れる。
 それが嬉しくて、彼女はアリオスをさらに優しく包み込んでやった。
「おい、食えよ…?」
「アリオス…」
 恥ずかしそうにコクリと頷くと、アンジェリークはアリオスの固いものを口に含んだ。
 最初は軽く飲み込み優しく吸い上げて、今度はアイスキャンディを舐めあげるように、根元まで舌先で丹念の舐めてやる。
 益々熱くなり、大きく固くなっていくので、アリオスのそれが感じているのが判った。
 アンジェリークにとってはそれが嬉しくて堪らない。
「…アンジェ…」
 彼が栗色の髪に綺麗な指先をさしいれてくる。
 掠れた声を聞けば、アンジェリークが今度は興奮して来た。
「もっと、もっと感じさせてあげる…」
「アンジェ…」
 彼女は、アリオスの熱を帯びた亀頭に舌先を這わせて転がしていく。
「-----アンジェ…っ!」
 アリオスには珍しく艶を滲ませた声に、アンジェリークの興奮も頂点に達した。
 彼をもっともっと歓ばせたい------
 いつも本当に最高に歓ばせてくれる彼だからこそ、その感謝を込めて歓ばせてあげたかった。
「んん、んんっ…」
 深いところまで飲み込んでやり、アリオスを満たしていく。

 やべえ…

 アリオスはもう堪らなくなっていた。
 初々しいアンジェリークに舌使いが、欲望を満たしていってくれる。
 このまま行きたいのは山々だが、熱は彼女の胎内で激しく噴射したかった。
「------アンジェ、サンキュ。今度はおまえの番だ…」
 息を乱してアリオスは言うと、アンジェリークの頭を掌で優しく撫でて合図を送る。
 それもまた彼女にとってはとても心地の良いことだった。
「アリオス…」
 ゆっくりと彼女が唇を離すと、その周りは唾液でいっぱいになっている。
「アンジェ…」
 アクアマリンの濡れた艶やかな眼差しが可愛くて、アリオスは深い微笑を浮かべた後、ご褒美の甘い甘いキスを与えた。
「…んんっ」
 甘いキスの後、アリオスは優しく彼女の口の周りの唾液を拭ってくれる。
「おまえの番だ…」
 彼は艶やけに宣言し、アンジェリークをベッドに押し倒した。
「あっ! ああんっ!」
 布越しに中心を触られる。
「すげえ濡れてるぜ?」
「-----いやあんっ!」
 顔から火か出るようなことをアリオスに言われて、アンジェリークは羞恥の余りに隠れたい気分になっていた。
 布越しに肉芽をまさぐられる。
 そこは既に熱く固くなっていて、ほんの少しの刺激が官能を生む。
「アリ…、アリオスっ!」
 快楽の余りに身を捩ってしまうものの、アリオスの指は許してくれそうにない。
 布がその部分に張り付いてしまい、更なる刺激となって、アンジェリークに快楽を齎した。
「はあっ!」
「さっきのお礼だからな、直でしねえとな? おまえみてえに…」
「アリオス…っ!」
 白い砦を、アリオスはアンジェリークから簡単に抜きとると、彼女の足を大きく開かせる。
「ああっ、アリオス」
「そんな恥ずかしそうな声出すなよ? さっきおまえも俺を見ただろ? だからお返しだ…」
「はあんっ…!!」
 大きく開かされて、彼の眼差しにさらされた肉芽は、それだけで快楽にひくついていた。
 彼はそれを見て意地悪に微笑むと、襞の周りを先ずは丁寧に舐め始める。
「…んんっ! ああ…」
 肝心の中心を捕らえず襞の内側ばかり舐められるせいか、アンジェリークは悩ましげな声を何度となくあげた。
「…お願い…」
 華奢な腰が揺れて、彼を誘っている。
 アリオスの唇に、肉芽を押し付けようと、無意識に腰を浮かせると、彼がようやくそこを舌で舐めまわしてくれた。
「はあ…」
 アンジェリークの唇から、満足げな吐息が漏れる。
 肉芽を丁寧に舌先で転がした後、彼はそこを吸い上げ始めた。
「あっ! いやんっ!!」
 そこをわざと音を立てられて蜜を座れて、アンジェリークは身悶える。
 息を肩ですることしか出来ない。
 快楽の余りに頭の奥底が蕩けてしまいそうな感覚に捕らえられた。
「アリオス…っ!!」
 彼の舌が、ゆっくりと泉の入り口にたどり着き、その入り口を綺麗に舐め始める。
「ああ…、アリオス」
 少し腰を浮かせると、彼の舌が入ってきた。
「はあ、あああんっ!!」
 もう彼が欲しくて堪らない。
 全身がアリオスを求め疼いていた。
「アリオス…お願い…っ!」
 華奢な躰をまっすぐとのけぞらせ、腰を振って彼に懇願する。
「-----俺が欲しいのか?」
「-----うん、アリオスが…、欲しいっ!!」
 魂の奥底から聞こえるアンジェリークの声に、彼は満足げな笑みを浮かべた。
 アンジェリークの細い足を自分の腰に巻きつかせて、限界までに熱く高まったものを、同じ熱を持った場所に宛がう-----
「------アリオスっ!」
 空洞を感じていて堪らなかった場所に、待望の彼が挿ってきてくれる。
 その満足感に、アンジェリークは嬌声を上げた。
「------ああああっ!!!」
 彼の熱をもっと感じたくて、アンジェリークは容赦なくアリオスを締め付けていく。
「…アンジェ…」
 彼女の締め付けはやはり天国。
 アリオスは息を乱しながら、腰を更に奥に進めた。
 ここまでくれば、いつもコントロール出来る理性が、アリオスですら壊れる。
 彼が理性を本当に壊すことが出来るのは、アンジェリークを相手にしたときだけ------
「…やっぱり、おまえのこれは最高だぜ・・・」
 アリオスは息を摘めながら、優しく動き始めた。
「ああっ、あああんっ!」
 アンジェリークは夢中になって彼を受け入れ、腰を淫らに揺らす。
 していることは淫らかもしれない------
 だが天使性を彼女は失うことはなく、清らかなままだった。
「ああっ…!!!」
 ゆれる彼女の豊かな胸に、アリオスは吸い寄せられるかのように掌を這わす。
「はあ、あああんっ!!」
 彼が動くたびに、彼女の視界は揺らぎ、もはや熱を帯びて何も見えなくなっていた。
「ああっ! あああんっ!!」
「アンジェ…っ!!」
 アリオスの視界もにわかに曇り始める。
 彼の腰の動きが活発になり、アンジェリークも激しく締め付けた。
「あああっ!!!」
 彼が奥を懇親で突き上げた瞬間、アンジェリークの躰はベッドから跳ね上がる。
 もう何もいらない------
「アンジェ…!!!!」
「アリオスっ!!!」
 二人はしっかりと抱き合いひとつになる。
 アリオスが熱いものを彼女の胎内に勢い良く注いだ瞬間、世界が楽園になった------


 暫くして、愛し合った余韻を思い出しながら、二人はベッドの中でゆったりしていた。
「アンジェ…。今年も宜しくな?」
「アリオス…、こちらこそ宜しくね?」
 ふたりは、お互いにしか判らない甘い微笑を浮かべると、再び官能の世界に墜ちていく--------

コメント

2003新春初書きは、やはり『姫初め』を(笑)
完結編です。
自分でも、またアホなことを書いていると思いつつ、がんばっております。
次回はもっと『エロ』っぽく攻めてみたいと思いますので、
皆様、引かないで下さい(笑)
久しぶりにエロを書くと、やっぱりいいな〜なんて思ってしまいます。

2003年も、『異間人館』『Sexy Gardians』を宜しくお願いいたします。



マエ モドル