LOVE
〜DESTINY〜

AFTER 


 アリオスはアンジェリークの手を引いて、駅の裏の駐輪場へ連れて行く。
「悪ィな。今日はバイクで来た。スカートだけど、大丈夫か?」
「うん・・・、大丈夫」
「そっか」
 アリオスはコインロッカーからヘルメットを二つ取り出し、ひとつを彼女に投げた。
「ツーリングにでも連れて行こうと思ってたんだが、おまえがその格好だったからな…。
 で、メットは二つ持ってた」
 彼女は頷きながら、渡されたヘルメットを大事そうに抱きしめる。
 その眼差しはどこかしら、切なくて…。
「行こう」
「うん」
 再び手を握られて、二人は駐輪場へと入って行く。
 アリオスは、ハーレーダビッドソンの前に立ち止まると、ヘルメットをつけ、それにまたがった。

 ハーレーか・・・。
 アリオスのイメージよね…。

「おい、メット被って乗れよ?」
「うん」
 彼がエンジンを掛けている間、彼女はタンデムシートに跨り、ヘルメットを被る。

 なんだか意識してしまう…。
 これからのことを考えたら、こんなこと何ともないのに…

 彼女は彼の身体にしっかりと腕を巻きつけて、離れないようにする。
 精悍な背中の温かさを頬で感じながら、深く瞳を閉じた。

 愛してる…。
 誰よりもすき…。
 だから・・・、だから・・・
 たとえ今夜だけでも側にいたい・・・

 アリオスもまた、背中で彼女のぬくもりを感じながら、胸の奥が苦しくなる。

 アンジェリーク…。
 おまえが欲しいと…。
 おまえの心が欲しいと…。
 ずっと。
 思っていた…

 バイクはゆっくりと、駐輪場を出てゆく。
 道路にでると疾風のように夜の街を駆け抜け始めた----
 春の風が心に痛い----
 切ない思いを噛み締めながら、二人は夜に溶けていった----

                -------------------------------

 アンジェリークが連れて行かれた場所は、駅からバイクで15分ほどのところだった。
 そこは彼がかつて教師時代に住んでいたマンションだった。
「ここは明日引越しするから、もう最低限の荷物しか残っちゃいねえが…」

 いよいよアリオスは遠くに行っちゃうのか…

 そう決して彼女の手の届かない場所に行ってしまうのだ、彼は…。
 中に招き入れられると、底にはもう本当に何もなかった。
 男性の一人暮らしにしては広すぎる、ファミリー向けのマンション。
 底はがらんとしていて、寂しい。
 鍵が掛かる音がして、彼女は身体をびくりとすくませた。
 その行為が、これから起こることを全て象徴しているような気がする。
「今夜は…、離さねえ・・・」
「うん・・・」
 そのままアリオスはアンジェリークを抱き上げ、寝室へと連れて行った。
 そこには、すでに、フローリングの上には、大きなふかふかのマットレス型のベットしかない。
 彼女はそこにそっと寝かされた。
 
 アリオスの香りがする…
 私が魅了されて止まない香りが…

「アリオス…」
 不安げに揺れる彼女の眼差しに、彼は愛しさがこみ上げてくるのを感じた。
「怖くねえからな? 俺がついてる…」
「うん・・・」
 ベットの上で無防備な彼女の上に覆い被さると、アリオスは激しく唇を重ねた。
「…ん…っ!」
 彼女の全てを奪い尽くしてしまうかのような、情熱的な口付け。
 その口付けに、頭の新が痺れてゆくような樹さえ、アンジェリークはした。
 やがて彼の舌が、彼女の口腔内に侵入し、余すことなく味わい尽くし始める。
 もう何も考えられなくて、彼女はめまいを覚える。
 唇を奪っている間、アリオスの繊細な手は彼女の身体を這い始めた。
 華奢な背中が浮かされてワンピースのファスナーが外され、するりと絹ずれの音がする。
 露になった白い肌を、彼の優しい指が這いまわる。
「・・・んっ・・・」
 彼の唇に溺れながら、その優しい手の感触に、彼女はうっとりとする。
 何度も深い口付けを受けた後、ようやく彼の形のよい唇が離され、彼女の唇からは甘い吐息が漏れた。
 欲望に煙り、僅かに色濃くなった彼の不思議な瞳にまじまじと全身を見つめられて、アンジェリークは恥ずかしくなり、思わず身を捩った。
「アリオス…、恥ずかしい…女の裸がこんなに綺麗だと思ったのは、おまえが初めてだ。
----だから、見せてくれ…」
 欲望に曇った声で囁かれて、彼女は意思とは関係なく、思わず頷いてしまう。
 彼は満足そうに笑うと、かのじょの身体に纏ってある、全ての布を取り去り、生まれたままの姿にした。
「最高だ…アンジェ…」
 想像以上に豊かだった彼女の胸がふるりと揺れるのを見つめたまま、彼は眼差しを外そうとはしない。
「アリオス・・・、あなたもきっと綺麗でしょう…」
 彼女も彼の胸にそっと手を伸ばす。
「ああ。見せてやる」
 彼はゆっくりと彼女から身体を離し、Tシャツやジーンズも脱ぎ捨てて、生まれたままの姿になる。
 現れた、彼の肢体は、とても美しく、まるで芸術品のようだと、彼女は思った。
 無駄な肉は一切なく、しなやかな筋肉で鍛えられている。
 隙のない肉体だ。
「アリオス…」
 アンジェリークは潤んだ瞳をアリオスに向け、そのまま震える指先を彼の胸に伸ばし、指先でなぞってみる。
「あなたもとても綺麗…」
「アンジェ…」
 その仕草は、アリオスはいやがおうでも昂まってゆく。
 らしくなく、彼の鼓動は早くなり、彼女の奥深くまで欲しくて堪らなくなる。
 再び、貪るように唇を奪い、唇を離すと、彼女の唇はふっくらと僅かに腫れあがった。
 それもつかの間、今度は彼の濡れた舌が彼女の白く透き通る首筋を辿り始めた。
「あ…っ」
 彼女の声がいつもに増して甘さを含み、彼を昂まらせる。
 舌は容赦なく彼女の肌を我が物のように彷徨い始めた。
 慈しむように、宝物を扱うかのように、繊細に彼女の肌に押し付けられる。
「…や…ん!!」
 首筋、鎖骨、それらにアリオスは赤い証をつけてゆく。
 彼女は彼のものだというう愛の証を----
 赤い花びらが散るたび、アンジェリークの息は上がり、鼓動は速くなっていった。
 彼の唇はゆっくりと降りてゆき、豊かな双丘の頂に辿り着いた。
「アリオス…!!」
 甘い吐息が混じりながら、彼女は彼の名前を呼ぶ。
 自分を呼ぶ声がもっと聞きたくて、甘いと息をもっと聞きたくて、彼の唇を待って震えていた頂に口づける。
「ああ・・・!!」
 彼女は首を仰け反らせながら、もっと彼に触れて欲しくて、自然と頂を彼の唇に押し付けた。もっと強く吸い上げて欲しかった。
 唇を受けていない丘は円を描くように優しく包まれ、揉みこまれる。
「直に頂を口に含まれ、舌で転がされ、嬲られる。
 触れていない手は何度も彼女の豊かな丘を包み込んで離さない。
「アリオスっ!!」
 自分の声とは思えないほどの甘く激しい声が漏れて、不思議な感じがした。
 体の奥が熱くなり、何かを求めているのがわかる。
 だが、彼女にはそれがどういうことなのか、具体的にはわからない。
 彼への熱が高まった証拠に、彼女の奥から蜜がとめどなく溶け出し、流れ始めた。
 その勢いは止まることを知らず、流れを作り、それはシーツをも濡らす。
「アリオス…なんだか…、シーツ汚してるみたい…。ごめんね…」
「何言いやがる、おまえが俺に感じた証拠だぜ?」
「きゃあ!」 
 アリオスの手がアンジェリークのすんなりとした足に伸びる。
 二度、三度と撫でられるだけで、足の力が抜ける。
 それがチャンスとばかりに、彼の指が秘所へと侵入した。
「あっ!! ダメ…ん…!!」
 秘所を直に触れられて、彼女はどうしようもないほどに全身が粟立ち、身を捩じらせる。
「力、抜け」
「いやああ」
 彼女は何度も首を振り、瞳を強く閉じる。
 しょうがないとばかりに、彼は宥めるように足を何度も撫でて、再び彼女の力を抜かせた。
「いいこだぜ? アンジェ」
 アリオスは力で足首を掴んで、大きく足を開かせ、彼女の秘所を曝した。
「いや!!」
「可愛いぜ? アンジェ」
 いつもより低くて、けれども魅力的な声で囁かれると、彼女は全身から力が抜けてしまうのが判る。
 彼の指が、無防備になったそこに触れる。
 途端に、ひどく淫らな水音が響き渡り、彼女の全身が震えたった。
「鳴けよ? 俺のアンジェ」
「あ、アリオス…!!」
 足の付け根に温かな息を感じたかと思うと、彼の舌が太腿から順に、彼女の蜜を辿り、中心へと動いてゆく。
「いやっ!! だめっ!! ああ…」
 気が遠くなるほどの恥ずかしさに彼女は身を捩り、泣きながら懇願するが、彼は許してはくれない。
 舌は、彼女の秘所にゆっくりと侵入し、蜜を舐めとり宝石を探し当てる。
「やあん!!」
 甘く可愛らしい吐息が、彼を更に突き動かす。
 宝石に辿り着くと、そこを愛でるように口づけたり、葉を当てたりして軽く噛む。
「ああ・・・!!!!!」
 全身に震えが走り、瞼の奥がちかちかとする。
「アリオス…!!」
 彼女は全身を痙攣させ、仰け反らせて、ぐったりとした。

「アンジェ…」
 名前を囁かれて、
アンジェリークはゆっくりと瞳を開いた。
 その瞬間、彼は彼女の胎内にその身を埋め始める。
「アリオスっ!! 痛いわっ!! ああ!!」
 今までに知らなかった全身を貫かれる痛みに、アンジェリークは顔を顰め、目をキツく閉じた。
 背中に回された彼女の手の強さが、その衝撃の強さを彼に伝える。
 爪が立てられ、彼女が必死に耐え抜いているのが判る。
 だが、彼にはもう止めることは出来ない。
 彼女の体の力が抜かれるようにと、顔中にキスの雨を降らせ、甘くその名前を囁き、宥める。
「愛してる…、アンジェ…。
 ホントに愛してる…」
 その間に彼女の力はようやく抜かれていった。
 甘い言葉。
 その言葉が嬉しくて、彼女の頬に涙が伝う…。

 今夜…。
 頭の先から髪の先まで…、彼を刻みつけよう。
 魂が彼のことを忘れないように…。
 深く…、激しく…

 それを身体で感じ、彼は今度は彼女の奥深くまで自身を押し進める。
「あっ!! ああ…」
 ようやく、苦痛を伝える声ではなく、悦びを彼に伝え始めている。
 ゆっくりと、アリオスは動き始めた。
 それに誘われるようにアンジェリークもゆっくりと動く。
 無意識に、二人は最高のコンビネーションでダンスを踊り始めた。
「ああ、ああっ!! アリオス!!」
 どんどん甘く、弾む息。
 快楽を深く産むリズム。
 「だめっ、もう…、ああ…・・・!!」
 愛するものと、誰よりも欲していた相手と結ばれる喜びが、彼を更に高まらせ、彼女を何度も突き上げる。
 彼女もまた意識が朦朧とし、もう何も考えられない。
 ただ、彼だけを放さないように何度も締め付ける。
 それは、彼のために存在するかのような締め付けだった。
 これほどぴったりとした相手はなかったと、彼のここ理が今最高に満たされる。
「アンジェ…!!」
 二人の息が早くなり、天国への扉をノックする。
「ああああああ!!」
 感極まった彼女は大きな嬌声を上げ、それと同時に意識がふいに消えた
 
                 --------------------------

 その後も二人は何度か愛し合って、しっかりと眠りに落ちた。

 ----朝、アンジェリークは静かにベットから抜け出し身支度を始めた。
 時計は朝五時を少しまわったぐらいだ。
 彼を起こさないように細心の注意を払いながら、全ての準備を終えた。
「アリオス…、有難う…」
 そっと囁いて、彼女は愛しげに彼を見つめる。
 彼の寝顔をその魂に刻みとめるために。
 そっと口付けをすると、彼女はキッチンで手紙を書いて、マンションを後にする。
 今からだったら、充分に始発に間に合うだろう。

 有難うアリオス・・・。
 魔法は解けました…。
 お幸せに…

 これだけを書き残して、彼女は去っていった-----

                -------------------------------

 再び、いつもの生活が始まった。
 余り寝ていなかったが、その日、アンジェリークは学校へいき、いつものように授業を受けた。

 きっと…、当分辛いだろうな…

 学校の校門をくぐろうとして、生徒たちが騒がしいのに気がついた。
「うそ〜、アリオス」先生よ!! どうしたのかしら!? 先生学校を退職されたのに…」
 その声にはっとして、彼女が顔を上げたときだった。
 そこには、リムジンに凭れたスーツ姿のアリオスが、白い薔薇の花束を持って立っている。
「アリオス…」
 再び逢えたのが嬉しかったから。
 彼の捨てr期ナス方にくらくらしたから。
 彼女は足がすくんで歩くことも出来ず、そのまま呆然と彼の姿を見詰めた。
「アンジェ!!」
「どうして…」
 動けない彼女に、彼は賭けより、花を持ったまま抱きしめる。
 その途端、周りの女生徒たちから歓声が漏れる。
「アリオス…、苦しい・・・!!」
「ダメだ! 離さねえぜ? 
あんな手紙の越して消えやがって。俺がどれほどあせったか…」
「アリオス…」
「離さない。プロポーズに来たんだからな?」
 その言葉に彼女は驚愕し、膝頭が震える。
 もう立ってなんかいられない。
「どうして…、アリオスは婚約者がいるんじゃ…」
「んなもん、デマにきまってんだろ? いまどき、親が決めた婚約者だなんて古臭い」
「…じゃあ…、私、勘違いしてたの!?」
 嬉しさに声が震えてしまう。
「そうだ。
 それに、俺は、ずっとおまえが気になっていた…。
 おまえから誘われなかったら、俺から誘うつもりだった。
 あの日…」
「アリオス」
 二人はしっかりと情熱的に抱き合い、お互いのぬくもりを確かめ合う。
「さてと、ラヴシーンはこれぐらいにして、行くぜ? 俺の家に。おまえをしょうかいしにな?」
「・・・はい・・・」 
 身体を離された後、彼は彼女に花束を差し出す。
 それに顔を埋めながら、アンジェリークは暫く泣いていた----

 神様有難う…

 

THE END


コメント

23456番を踏まれた沙羅様のリクエストで、「ラブ通Vol9」のイラストを元にした創作です。
いつもへぼくて申し訳ないです。
もう二つ考えていたSTORYがあり、これは、アリオスに助けられて誘惑されるのと
アイドルのアンジェが偶然であったアリオスと恋に落ちるというのが…
沙羅様申し訳ないです。
ゼロブレイクしてください。
俺か再チャレンジします…。