IT HAPPENED ONE NIGHT

3


 アリオスさんとこうなるとは思わなかった・・・。
 ずっと好きであこがれていたけれど・・・。

 アンジェリークは不思議な幸福感に包まれながら、アリオスにその身を委ねる。
「あっ・・・!」
 愛しげに、アリオスは躰中をしっかりと愛してくれる。
「おまえ・・・、本当に綺麗な躰をしてるな」
 称賛されながら肌にキスをしてもらうのは、なんて嬉しいもの何だろうか。
 アリオスが白い肌に紅い花を咲かせていく。
「・・・見える部分には付けないでください・・・」
 切なく甘い声に、アリオスは甘く笑う。
「見えない部分はいいのか?」
 アンジェリークがそっと頷いたので、アリオスは含み笑いを浮かべる。
「見える部分も俺しか見ないぜ?」
「やっ・・・」
 首筋を思い切り吸い上げられ、アンジェリークは艶やかな声を上げずにはいられない。
「これはもう、おまえが俺の女だっていう証しだ」
 少しくすぐったいが、それは悪くない響きだと思った。
「やっ、あっ・・・!!」
 アリオスにうつぶせにされると、今度はお尻をまんべんなく愛撫される。
 ぷくんと揺れる二つの丘はもちろんのこと、間の溝に丁寧に舌をはわされた。
「んっ・・・、ああっ!!!」
 溝の小さな皺ひとつひとつにまで、舌は蠢いて愛撫してくる。
「あっ!!」
 濡れた熱い場所に指が延ばされ、全身に甘い痺れが駆け抜けた。
「・・・すげえ濡れてる・・・」
 低い声で囁かれながら、胎内に指を挿入される。
 アリオスの巧みな指捌きに、腰に力が入らなくなった。
「最高の濡れっぷりだぜ?」
「やっ・・・!」
 指を抜かれた衝撃で、アンジェリークの華奢な躰が揺れた。
「アンジェ、俺を触ってみろよ。ちゃんと触れられたら、舐めてやるよ、ここ」
「やんっ」
 一瞬だけ濡れた場所を舐められる。
 ぺろりと一回だけのせいか、アンジェリークは物足りなくてしょうがなかった。
「ほら触れてみろ」
 アリオスに彼の熱いものを差し出され、アンジェリークはおずおずと握り締める。
 触れると悪くなかった。
 それどころか、愛しさが込み上げてきた。
「俺のはどうだ?」
「・・・熱いです・・・」
「他に?」
「・・・硬くて、大きい・・・」
 最後の声は恥ずかしさの余り小さくなって、聞き取れない。
「サンキュ。俺がどうやったら気持ち良いか、やってみろよ?」
「・・・あ、うん」
 初めてでどうしたらいいかが判らない。
 ただの耳年増で、聞いたことを実践してみた。
 柔らかな手で熱い場所を優しく撫でてみる。
「んっ・・・!!」
 アリオスの息が少し上がったことで、彼が感じていることをしてあげる。
 次はキス。
 アリオスがしてくれてたように舌を這わせると、精悍な躰が震えた。
 アリオスが喜んでくれるのが嬉しくてしょうがない。
 アンジェリークは、自分の心が命じるままに一生懸命頑張ってみた。
「クッ・・・、アンジェ・・・、もういい・・・」
 快楽に煙る声が響き、栗色の髪を指先で梳かれた。
「アリオス・・・」
 顔を上げるとアリオスと目が合う。
 非常に恥ずかしかった。
「アンジェ、すげえ可愛いな」
「アリオスさん・・・」
「ご褒美だ」
「きゃっ!!!」
 いきなり脚を大きく開かれ、その間に再び顔を埋められる。
「やんっ!!」
 濡れて溢れた場所を、アリオスは舌先で丹念に拭った。
 綺麗に舐められて、アンジェリークの躰が震える。
「あっ、やんっ!!」
 快楽で躰がおかしくなりそうになるぐらい痺れた。
 頭の芯がじんじんと痛む。
 体の奥がアリオスを激しく求めてしょうがないくらいだ。
 その証拠に腰がゆらゆらと淫らに揺れる。
「アンジェ、すげえな」
「なんか変なんです・・・っ! 狂いそうなぐらいっ・・・!!!」
「アンジェ・・・」
 アリオスは顔を上げると、アンジェリークをそのまま抱き締める。
「その狂いそうな気分を取ってやるよ・・・」
「ホント?」
「ああ」
 アリオスはアンジェリークの脚の間に躰を入れ込む。
「・・・痛かったら、俺の肩や背中に爪を立てていいから」
「うん・・・」
 腕を優しく首に回してもらった後、アリオスの熱いものが濡れた場所にあてがわれる。
 次の瞬間、ぴりりとした痛みを覚えた。
「いやあっ!」
 生身を引き裂かれる痛みに、アンジェリークは泣いて叫んだ。
 だが、もう止めることなど出来やしない。
「大丈夫だ、アンジェ・・・。怖くて、痛かったら俺に掴まれ」
「ひやんっ!!」
 胎内を突き進んでくるアリオスに、アンジェリークは痛みに堪えて受け入れる。
 先程触れたあの熱いものが胎内にすべりこんだ。
 息ができない。
 少女の痛みを取り除いてやるために、優しく体を進めてやった。
「やっ、くっんっ!!!?」
 ようやく完全に胎内に入り切ると、アリオスが甘いキスをくれた。
「動いた時に少し痛いかもしれねえが、がまんしてくれ」
「うん・・・」
「うっ!!」
 アリオスがこの上なく優しく動き始めたが痛みはまだある。
「アリオスっ…!!」
 痛みの余りアンジェリークの全身に力が入る。
 アリオスの肩にも爪が食い込んだ。
「…アンジェ…」
 どれだけ衝撃があるか、アリオスもそれで理解する。
 痛みを取ってやるように、何度もキスをしてやった。
 甘く、そして深く。
「んんっ!」
 何度かキスをして貰うと、痛みは少しは和らいでいるような気がする。
「アンジェ…」
「アリオスさんっ!」
「…動くから、おまえも少しずつ腰を動かせ…」
「いやんっ」
 アリオスがゆっくりと動いてくる。
 最初は痛くて、アリオスにしがみついていたが、徐々に痛みが和らいでいく。
「…すげえ、いいぜ…、おまえ…。動いてみてくれ…」
「んんっ!」
 甘い声を上げてアリオスにしがみつくだけで、アンジェリークにはまだそんな余裕はない。
「…判らない…」
 息を弾ませながら呟くと、アリオスは苦笑する。
「こうやって動けばいい…」
「やっ! あああん!」
 アリオスに腰を掴まれてゆっくりと腰を動かされる。
 何とも言えない心地よさが躰中にさざ波のように溢れて、アンジェリークは初めて嬌声を上げた。
「…ああっ!」
 その甘くて可愛らしい声に、アリオスも思わず興奮してしまう。
「アンジェ…、すげえ可愛いぜ…。この調子で動け」
「ああっ! ああああんっ!!!」
 無意識に腰を動かしながら、アンジェリークはアリオスが与えてくれる快楽に思わず溺れずにはいられない。
「はあ、ああ、ああっ!!」
 感じすぎてどうしていいのか判らない。
 アンジェリークはアリオスにしがみつき、痛みから快楽に変わった感覚にtpまどいなが裸、腰を無意識に動かした。
「…ああっ!!!」
 最奥を突き上げられる。
「やああん!!!」
 爆発するような快楽が押し寄せ、総てが無になる。
「…アリオスっ!」
「アンジェリーク…っ!」
 後は二人して快楽に溺れればいい…。


「あ…」
 目を開けると、アリオスと目があった。
 どうも快楽の余り失神したようで、それが恥ずかしくてしょうがなかった。
「初めてにしては上出来だぜ?」
「アリオスさん…」
 ぎゅっと抱きしめられて非常に恥ずかしい。
「…さんはなしだ、アンジェ」
「…アリオス…」
「これからは週末は、いつもここで残業しようぜ?」
 アンジェリークはその意味を読み、真っ赤になってアリオスを見る。
「俺、すげえおまえが気に入ったぜ…。最高だ」
「アリオス…」
「おまえが好きって事だぜ?」
 にやりと憎らしい微笑みを浮かべられての告白に、アンジェリークは胸がいっぱいになる。
 ずっと好きだった男性。
 アンジェリークは精一杯微笑むと、アリオスにしがみついて言葉よりも雄弁に気持ちを伝えた。
「アリオス!!!」
  
コメント

アリコレの新しいえろです。
次回で甘いエロは完結。
最近頭がえろエロで困っています(笑)
タイトルは「或る夜の出来事」です。
映画のようにロマンティックとはいきませんが、宜しくお願いします。

また続きを書きたいです、このふたりで(笑)
とりあえずこのお話はおしまい。






back top