5.ヒーターケースを組み立てる

ヒーターケース

今まで組み立ててきたヒーターケース内部をヒーターケースの中に収めます。今回はヒーターケースを筆者の信頼できる筋にお願いしてヒーターのケースとその他同じ色に塗るべき部品をすべて再塗装にだしています。写真では過分に青色が強く出ているように見えますが、肉眼で見ると元の色に忠実に塗られています。今回はケースの塗装や清掃が終了した時点からはじめます。

まず最初に、ヒーター内部とヒーターケースが接する部分を空研ぎペーパーで磨き、地金を出します。接する部分はヒーターケース内部で跡になっていますので、そこを研ぎます。跡がない場合は、それぞれを見比べて接すると思われる部分を大きく研いでおきましょう。ヒーターケースと内部が接する部分は6箇所あります。できればそのすべてを研いでください。
ケース組み立てその1 最初に楕円形に穴が開いているケースにヒーター内部を入れます。このケースはヒーター内部が入るぎりぎりの寸法になっていますので、入れてから大幅に位置をずらすことはできません。、ヒーターケースのくぼみに合わせて排気口とグロープラグの入り口を合わせてヒーター内部を差し込みます。
ケース組み立てその2 ヒーターケースの左右を留める部品を写真のようにくぼみに合わせて挿入します。挿入した後は、ブロアモーターを留めたビスとスプリングワッシャーでケースを留めます。留めるときは均等に締めていくことを忘れないようにしてください。
グロメット 同じ要領でもう一方のヒーターケースを取り付けます。取り付ける際に忘れてはならないことが二つあります。ひとつは画像のように、ブロアモーターの吸気口のところにグロメットをいれておくことです。ケースに内部を入れてからでもできないことはありませんが、この時点で入れておく方がきれいに仕事ができます。
それともうひとつ忘れてはいけないのは、ブロアモーターのハーネスを穴に通すことです。ケースにビスを通す穴よりも少し大きい穴がありますので、そこからハーネスを通して出しておきます。
ブロアモーターのステーにあるねじ穴とヒーターケースに空いている穴を求めてヒーター内部を動かして微調整します。調整後は同じビスで締めます。このときこそ、均等に締めていくことを忘れないでください。そうしないとファンがヒーターケースと干渉する場合があります。
組み立て途中 ヒーター中央部のみ組みあがった状態です。この際にファンを手で軽く回してみてください。ヒーターケースに当って音が出るようであればもう一度やり直しです。
研磨 ヒーター本体を車体に留めるステーが四箇所あります。このひとつを画像のように空研ぎペーパーで磨いて地金を出します。この研いだ部分とブロアモーターからのハーネスにテスターを当てます。導通を確認できたら組み立ては完了です。もし、できるなら導通を確認した後、バッテリーに繋いでファンがケースに干渉することなく回ることを確認してください。
とりあえず完成 ヒーターケースの両端を取り付けます。ファンのあるほうに網状の部品を、燃焼炉のおしりが見えている側にロッドなどのステーがある部品を取り付けます。取り付けには取り外してとっておいた鉄板ビスを使います。取り付けにはビスを2つずつ使用します。部品は付くようにしか付かないようになっていますのでステーのあるケースの部品の位置は気にせずに取り付けられます。

グロメット ブロアモーターのハーネスが通る穴にはグロメットが入っているのですが、大抵はぼろぼろになっていて再使用できない状態だと思います。そこで、ここに使えそうな汎用のグロメットを探してきました。画像は渋谷の東急ハンズで見つけたグロメットです。一個20円でした。こんなものはなくともヒーターは機能しますが、ここは個人的な趣味で綺麗に収めてみました。