未だ謎の部分

 今までなんとか理由付けをしてきましたが、こればっかりは分からない。誰か教えてくれ!という部分です。

モノクロヨタハチ

謎1.どうしてアルミバンパーが多いの?

 トヨタスポーツ800を買う前にどんな車なのか勉強しました。その時の読み物に、前期はアルミのバンパー、後期は鉄にメッキのパンパーであると書いてありました。これを信じて車を買った時、がっかりしたのを覚えています。筆者のスポーツ800はアルミのバンパーなのです。まあ、それ以前にボディと同色に塗られてしまったバンパーをなんとかしたいところですが、これはこれで貴重だし…ということでそのままにしていました。しかし、調査を進めるにしたがって、同じく44年式なのにアルミのバンパーをつけている車が多いことが判明しています。
 一説によると、前期型の補給パーツとして取っておいたものを処分するために44年式に使ったとも言われていますが、真相はわかりません。

謎解明度 70%(2004年8月現在)

謎2.赤いシートは、ない?

 パーツリストを見ると、銀色のスポーツ800には赤いシートと赤いシートベルトが付くことになっていますが、実車でこの配色の車を一度も見たことがありません。これは44年式だけに見られる傾向ではないようで、43年式のものでも見たことがありません。一説には赤いシートは不評で、後期からはオプションになり、銀色のボディには黒のシートで赤のシートベルトである、というのを信じていましたが最近の調査では車体色が銀色でもシート、シートベルト共に黒というのが正解のようです。
 最近入手した44年式トヨタスポーツ800のサブカタログに写っている銀色の44年式をみると、黒のシートに黒のシートベルトとなっています。

謎解明度 70%(2004年8月現在)

謎3.ラジオはどんなの?

 年式によって微妙に変化しているのが、このラジオです。44年式で純正のラジオがついている車を一度だけしか見たことがありません。44年式でも11型のもので、43年式のパブリカと同じラジオでした。それ以降の44年式のラジオを見たことが無いので、手持ちのラジオ(43年後期)を使っていません。

謎解明度 85%(2003年4月現在)


4.ジャッキは20?30?
 
 スポーツ800のトランクを開けるとすぐ下にパンタグラフジャッキがあります。このアームの上面にジャッキアップポイントを示すコーションプレート(シールに近い)が貼ってあるのですが、ここに描かれているパブリカが44年式のスポーツ800だけ30のパブリカで、後の年式は全て20パブリカという話があるのですが、実際の所、どうなのでしょう?もう少し詳しくいうと、30パブリカ生産開始の4月以降は30パブリカになっているんでしょうか?6月生産の筆者の44年式は20パブリカです。肝心のパブリカで言うと、20には20、30には30のパブリカが描かれています。
 みるとあまり純正のパンタグラフジャッキを装備している車にお目にかかったことがないのと、仮にあったとしても、「あの、ジャッキ見せてもらえますか?」といわれたら、その人は筆者のことをどう思うだろうと考えると恥ずかしくていえない乙女心が働いてしまいます。ちなみに筆者のは20パブリカです。

謎解明度 30%(2003年4月現在)


謎5.工具袋は紺?緑?
 

 トランクを開けたついでに言うと、車載工具の袋はどうなっているでしょう?前期のスポーツ800には紺の縁取りがしてあってクリーム色、素材は綿系の布製だったと思うのですが、筆者の44年式には少し硬質のビニール製で縁取りは緑、本体はクリーム色の工具袋がついています。これについては、筆者のものが純正である確証もない(一応トヨタ自動車工業のネーム入りだが、ここでいう純正とは、工場を出たときのまま、という意味である。念のため)ので、どれが純正かも判らない状態です。しかし、調査によると年式的にはぎりぎりあっているような感じなのですが。識者の方、よろしくご教示ください。

謎解明度 20%(2003年4月現在)

謎6.44はショートストローク?

 これは解体した44年式についていたシフトレバーの細部を計ってみたところ、シャフトの長さ他諸元が前期の(比較対照となったのは42年式)物とは異なっていました。果して44年式だけがショートストロークだったのか、あるいは43年からの変更なのか今のところ不明です。

謎解明度 30%(2003年4月現在)

謎7.44のミッションはパブリカの?

 実際に44年式に乗った人の話によく出るのがこの話題。パブリカのトランスミッションと比較すると3速が少しハイギアードになっていて、4速とクロスしていることでトヨタスポーツ800は有名だ。が、なぜか44はそうではない車が多い。ワンオーナー車に乗っていないので確たるものはない。後年パブリカのミッションに積み替えられてしまっているだけなのかもしれないが。しかし、実際筆者の車のミッションもギア比はパブリカと同じだった。仮に載せ換えてあったとしても、スピードメータードライブギアくらい換えてもよさそうなもんだが、車検に受かる程度の速度では対した誤差はでないので、もしかするとオリジナルのミッションなのかなどとも思ってしまう。要研究な所である。

謎解明度 10%(2003年4月現在)

謎8.44のフェンダーミラーはカローラSL用

 44年式のトヨタスポーツ800には従来のフェンダーミラーではなく、10系カローラSL用のフェンダーミラーが純正の状態で使われているものがあります。
 44年式のスポーツ800のリーフレットには「フェンダーミラーも丸型の可動式」と、変更を示唆する内容となっています。一方、昭和48年7月運輸省令第23号によると、フェンダーミラーが歩行者に当ってもその衝撃を吸収できる構造にするようにとなっていて、それを具体化したものがこのカローラSL用のミラーの使用であるようです。法規によると、その施行は昭和48年12月1日から。直接44年式のスポーツ800には関係がありません。
 しかし、この当時のトヨタ車は法規の施行とは関係なく特に安全装備には力を入れています。法規の施行に先行して自主的に採用したものと思われます。
 その志はよしとしても、法的な強制力はないので従来どおりのミラーをつけたり、変更を受けた仕様であったりとその現れ方はまちまちであったようです。しかも、この対応には地域差があり、選択の余地無く従来のミラーが付く場合や、どちらか(あるいはその他から)選択できた地域、仕様変更後のミラーが選択の余地無くついた場合、デリバリされた後にオーナーによって変更されたり…など様々なケースがあるようです。ですので、車体番号が後の方がカローラSL用、前の方が従来のものという分け方も出来ないようです。
 もっとも、フェンダーミラーは後年オリジナルでない場合が多くなってしまう部品のひとつなので、こと44年式に関して言えば44年から前3年くらいのトヨタ車の部品で著しく雰囲気を損なうものでなければオリジナルとするべきなのでしょう。

謎解明度 50%(2006年12月現在)