何しろ、燃料が通るところには一切のガソリンを残さないことが肝心です。処置さえきちんとしていれば、この部分は電気系とは違って使わない限り悪くはなりません。それでは燃料系をいくつかに分けて解説していきましょう。

    フューエルレギュレータ

ノズルフューエルパイプを外し、ノズルの入っているユニオンボルト(写真)を外します

フューエルレギュレーター上部一方でオーバーフローパイプを留めているユニオンボルトを外して、フューエルレギュレータの上部を止めているネジを外し、上部(写真)だけを取り外しましょう。
ニードルバルブ上部内側にあるニードルバルブ(写真)を取り外す訳ですが、相手は真鍮で出来ているものなので、力加減に注意しましょう。ナメたら後はありませんので要注意です。このニードルバルブがこのヒーターの肝ともいえる部分なので大切にしましょう。外せたら、その下にあるアルミのガスケットも一緒に取り、外した部品はきちんと判るところに分けておいて置きましょう。特にこのアルミのガスケットは侮ってはいけません。発注しても補給打切と言われることが多い(ということは根気よく発注していれば出てくる時もある)ので、不本意ながら再使用しなければならないからです。
キャブクリ漬けニードルバルブとノズルの入ったユニオンボルトを小さなガラス瓶などに入れ、その中にキャブレタークリーナを吹きます。このとき部品が完全に没するまで、キャブレタークリーナーを出しておきます。キャブレタークリーナ漬けしたら、2日ほどそのまま置いておきます。
フロート外しフューエルレギュレータ下部には燃料たまりに黒いフロート(写真)が浮いています。このフロートが上下することにより、先ほど外したニードルバルブを動作させるので重要です。このフロートとフロートをレギュレータ本体に止めている棒を外します。

紙で吸わせる中に入っているガソリンはキッチンペーパーなどに吸わせて捨てる(写真)か、スポイドで取ってガソリンタンクに戻しておくかしましょう。それでも残留したガソリン分を蒸発させるなどしてフューエルレギュレータ内のガソリンを完全に取り去ります。
ノズル外した部品は全てひとつに纏めて、どこかわかるところに保管して次のシーズンに備えましょう。キャブレタークリーナ漬けにしたユニオンボルトとニードルバルブはガラス瓶などの容器から出し、ユニオンボルトは太陽にかざして中のノズル穴が開いているのを確認します。ニードルバルブはバルブ部分を水平に持ち、少しずつ下向きにします(写真)。この時、重力で勝手にバルブ部分が下に向く状態になっていたらバルブ内の汚れが完全に除去されています。綺麗ではないニードルバルブはピクリとも動きません。綺麗になったら外した部品とひとまとめにして置きます。
完成取りおきした部品以外で、フューエルレギュレーターを組み立てます。このときに、ノズルの入っていないユニオンボルトがあればそれを使ってフューエルパイプを組み上げてください。最近までこのユニオンボルトは補給されたのですが、今は出ないようです。このユニオンボルトを使えば外観は処置前と変わることがありません。なければ、今まで使っていたユニオンボルトを使っても一向に構いませんがシーズンインにキャブレタークリーナー漬けにする必要があります。