44年式の主な改造ポイントである灯火関係とシート。このページで定義した44年式スポーツ800はラインオフ時から全て以下のようになっています。

灯火関係

ポジションランプの点き方が違う

ライトオン ライトスイッチを一段引くとフロントターンシグナルランプがポジションランプとして点灯するのまでは全年式共通。しかし2段引いてヘッドライトを点灯すると、44年式以前はフロントターンシグナルランプが消えて、ヘッドライトのみ点灯。それに対して44年式はヘッドライトが点灯してもフロントターンシグナルランプはそのまま点灯しています。法令による明確な規定が今のところ見当たらないのですが、視認性の向上策の一環と思われます。現在法令の細部を研究中。

ハザードランプが点く

ダッシュボード 後付けのハザードスイッチ(スイッチにはエマージェンシーフラッシャーと書いてある)ではなく、ロールアウト時から専用のスイッチがダッシュボード向って左下に付きます。手前に引くとフロントターンシグナルランプ、サイドマーカー、テールのターンシグナルが点灯します。44年式以前の車両には加工なしでの取り付けは不可能です。法令によって新設された規定です。

パーキングランプが点く

パーキング スポーツ800ファンのみならず、オーナーでも意外と知らないのがこのパーキングランプの存在です。スモールランプ点灯をしなくてもテールランプ、フロントターンシグナルランプがパーキングランプとして点灯し、しかも片方のみ点灯したり、全部点灯したりと自在に出来ます。点灯の仕方は簡単。ライトスイッチを一番押し込んだ(ライトを一切点灯していない)状態で捻ります。ただし、この点灯の仕方を司るライトスイッチが2種類あり。これによって点灯の仕方が2種類に別れます。(詳細は後述)法令によって新設された規定です。

点滅するスピードが違う

 法令によって改定された規定です。ターンシグナルランプの点滅する回数が毎分50回以上120回以下だったものが法令によって60回以上120回以下と改定されました。44年式に限って言えば、ハザードランプもこの規定の対象となっています。

サイドマーカーの備え付け義務化

 サイドマーカーの備え付けは昭和37年運輸省令第50号によって新設されましたが、この時点では「備えることが出来る」という、些か消極的な表現でした。昭和43年7月の法令で備え付けが義務化しています。しかし、そのためにわざわざデザインし直しているのは恐れ入ります。何かに流用した、或いは何かから流用したという話は今のところありません。

発煙筒の備え付け義務化

 法令によって新設された規定です。非常信号用具として赤色発煙筒を常備することが義務化されました。それにともなって、スポーツ800では、グローブボックスの蓋の内側に発煙筒をとめておくステーを新設しました。