翌朝、外は素晴らしい程の晴れ模様であった。心地よい日の光を浴びながらK´は寝ていた。そして、朝食の匂いを嗅ぎ、起きる。 マキシマ「遅いぞ、K´。何時だと思ってる。」 相変わらずK´の保護者っぷりを見せるマキシマ。 K´「けっ、ったくお袋くせえんだよな、マキシマは。朝食も毎日お前が作るし・・・。」 マキシマ「ああ、今日の朝食は俺は作ってないぞ。」 その言葉に耳を疑うK´。では一体誰が・・・。K´が目を開けるとそこには料理をしているクーラの姿があった。 K´「なんだ、これは。悪い冗談か?」 クーラ「違うわよ。今日からここでお世話になるのよ。だからせめて料理くらいはやろうと思って・・・。これでもフォクシー達に教えてもらったんだから。」 K´が椅子に座る。ご飯と味噌汁と卵焼き。典型的な和食である。 K´「お前、何人だよ。」 クーラ「いいから食べてみて。」 渋々食べるK´。だが食べてみると、これが結構美味かったりする。 ウィップ「驚いたでしょう?K´。もしかしたら私より料理の腕は上じゃないかな、と思うんだけど・・・。」 K´「さあな。お前より下手な料理人を探せるもんなら探してみたいぜ。」 ウィップ「ちょっと、何ですって!?」 食事も早々に切り上げ、食器を片付けるK´。 クーラ「あ、いいよ。洗っておくから。」 K´「あ、そうか。」 その時のクーラの顔に一瞬胸がときめくK´。だが、すぐに自分の部屋に閉じこもってしまった。 K´(馬鹿な。何でよりにもよって敵のあいつに惚れなければならない)
食事も一段落。クーラがK´の元に詰め寄る。 K´「何のようだ。」 クーラ「うん。今日さ、遊園地一緒に行こうかなと思って。近くにあるからさ。」 K´「遊園地・・・だぁ!?」 思わず大声を上げるK´。 クーラ「私、前から一度行ってみたかったの。みんな楽しそうな表情で帰ってくるからどんな所かなぁと思って・・・。」 K´「あのなぁ、俺らは遊びでここに来てるんじゃ・・・。」 クーラ「お願い・・・。」 クーラが真面目に頼む。 K´「チッ、お前、そうやって今まで奴らに物ねだってきたな。まあいいさ。そんなに行きたいなら連れてってやってもいいぜ。」 クーラ「本当?ワーイ!!」 クーラの喜ぶ表情。それにK´はまた惹かれるのだった。
マキシマ「ダメだ!俺達は暇じゃないんだ!」 クーラに頼まれた後、マキシマにクーラの世話を頼むK´。だが、それはあっさり断られてしまった。 K´「何言ってんだ!俺一人であいつの面倒見ろってのか?」 マキシマ「仕方ないだろう。お前にそう頼んできたんだから。」 K´「お前はどうなんだ。」 今度はウィップに聞く。 ウィップ「あら、お二人さんってとってもお似合いのカップルだと思うけど・・・。」 全く取り合ってくれない。結局、マキシマとウィップは調査に、K´はクーラと共に遊園地に行った。
遊園地。クーラは思い切りアトラクションを楽しんでいた。対するK´はげんなりしていた。早くこの瞬間が去らないかと切に願っていた。だが、彼のもう一つの心は、クーラの笑顔に確実にとりこになっていくのだった。そしてそれは段々大きくなっていくのだった。 ある時、クーラが話し掛ける。 クーラ「ねえねえ、そろそろお昼にしない?」 時計は正午を回っていた。 K´「ああ、いいんじゃねえ。」 適当に昼を過ごす二人。その時、クーラがある店を発見する。 クーラ「ねえ、あそこで何か買っていかない?」 K´は渋々付き合う。そして彼は思う。 K´(俺は、何やってんだろう・・・。) クーラがK´を呼んだ。 K´「何だ?」 クーラ「これ買おうよ。」 それはキーホルダーだった。しかもそれぞれハートの半分をかたどったものが。 K´「お前・・・」 次の瞬間、クーラはレジのまん前にいた。 K´(早っ!!) その後もクーラは楽しみ、K´も段々慣れてきて、辺りは夜になった。 クーラ「ねぇ、あれ乗らない?」 クーラが指したのは巨大な観覧車だった。 K´「ああ、乗るか。」 二人は観覧車に乗った。 それを密かに目撃した者がいた。ネスツの兵士であった。 兵士「ダイアナ様、フォクシー様、クーラお嬢様を発見しました。あのK´も一緒です。」 無線でその連絡を聞く二人。 ダイアナ「わかったわ。あなたはそのまま二人の様子を見続けて。至急そちらに向かうから。」 無線を切るダイアナ。 ダイアナ「ククク、あの子がなぜK´といるかわからないけど、これは奴を倒すまたとない機会だわ。」 ダイアナが不敵な笑みを見せる。 ダイアナ「それでは行きましょうか。例の遊園地へ。」 ダイアナとフォクシー、その他大勢の兵士達が遊園地に向かう。 K´とクーラはその事はまだ知らない・・・。
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