池上線を走る車両

東急池上線を走る車両は、今回登場した新7000系の他に、1000系、7600系、7700系があり、東急多摩川線と共通運用となっています。

1000系(3両13編成)

1000系は1988年より、日比谷線直通用として東横線に8両8編成が投入されましたが池上線には1992年に3両5編成が入線しました。これらの車両は1991年に製造された車両で池上線に入線する前までは目蒲線で4両編成で活躍していました。1993年に先頭車10両を増備し3両11編成体制となりました。2000年には東横線(目蒲線)から3両2編成が転属となり、3両13編成となりました。池上線用の1000系はワンマン化対応となっていて、運転台にはモニターが設置されています。(7700系、7600系も同じ)VVVFインバータを搭載し、最高速度は120Km/hとなっています。



池上線の主力車である1000系。池上・多摩川線用には1012F〜1024Fがある。このうち、1024Fは3両とも池上線に新製配置された編成である。

7700系(3両12編成)

7700系は1961年から製造された日本初のオールステンレスカーである7000系を1987年よりVVVFインバータ制御化改造と冷房化改造を行いました。池上線への入線は1994年からであり2000年8月6日の目蒲線系統分割によって、旧目蒲線で活躍していた7700系の多くが継続して使用される事から池上線でも頻繁に見られるようになりました。最高速度は120Km/hです。



1994年に池上線に転属した7700系。この時、転属してきた編成は3編成であり、歌舞伎色となっている。



2000年に旧目蒲線から転属してきた7700系。こちらの方が割合が多いが、車両側面には行き先を表示する装置が無い。



1996年に7712F、7713F、7714Fの池上線転属によって余剰となった中間付随車サハ7950型(サハ7962、サハ7963、サハ7964)を改造して登場した7700系7915F編成。他の7700系とは異なりシングルアームパンタグラフなどを搭載している。

7600系(3両3編成)

7600系は1967年〜1972年にかけて製造された7200系を1984年〜1991年に冷房化・VVVFインバータ制御化に改造しました。改造後は大井町線で活躍していましたがその後、池上線へ転属されました。
1994年から1995年にかけてワンマン化工事、室内更新工事を受け現在のスタイルとなっています。最高速度は110Km/hです。また、2007年1月には7603Fのパンタグラフがシングルアームパンタグラフに交換されました。




7600系7603F編成。3両3編成のみの在籍。

過去に走った車両

旧3000系

長らく、池上線で活躍してきた車両で、7200系の転属によって1989年3月で引退しました。1925年〜1942年頃まで製造された緑一色の車体で、非冷房車でした。引退後は、十和田観光電鉄などへ譲渡されました。



十和田観光電鉄へ譲渡された旧3000形。2002年引退。

※旧3000系の画像は「東急旧3000系」で検索サイトに入力すると、見る事が出来ます。

7200系

7200系は1967年から1972年にかけて53両が製造され、当初は田園都市線、東横線、大井町線で用いられました。池上線への入線は1984年で、全車両が1987年までに冷房化され、池上線初の冷房車となりました。しかし、1993年には10両が上田交通(現:上田電鉄)に譲渡され、1995年に旧目蒲線から転属した7700系によって置き換えられ、7200系は旧目蒲線へ転属しました。
旧目蒲線は2000年8月6日に、目黒線と多摩川線に分割され、7200系は2000年8月4日限りで引退し、豊橋鉄道へ譲渡されました。また、2000年11月には前面赤帯を撤去して、池上線・多摩川線でさよなら運転が行われました。



池上線初の冷房車となった7200系。晩年は目蒲線で4両編成として活躍した。写真は目蒲線でのもの。



2000年11月に池上線・多摩川線にて行われた7200系さよなら運転。



上田交通(現:上田電鉄)へ譲渡された7200系。2005年に上田交通の完全子会社として分社化された上田電鉄発足の際、塗色変更が行われた他、リバイバル車両も登場した。



塗色変更された7200系と“丸窓電車”の愛称で親しまれた上田電鉄5250形。





塗色変更された上田電鉄7200系。許可を得て撮影。



現在は消滅した上田交通色。



豊橋鉄道へ譲渡された7200系は1800系として活躍している。

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