フェヒナー(G.T.Fechner)の法則と音階の話1

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       その1.激辛カレーの思い出  <目次> <NEXT>

 大学時代に、池袋にある激辛カレー屋にハマったことがあります。ここでは、1〜8倍という、

8段階の辛さのカレーが用意してありました。まず、1倍が単位である(単位カレーと呼ぼう)。

一般にn倍カレーは、この単位カレーの辛味香辛料がn倍入っているという。つまり、このカレ

ーの辛味の量は、等差数列的に増加しているのであります。

 さて、このカレー、激辛でなかなか食べられないのですが、私は1倍から始まって、8倍まで食

べた(でも途中で挫折したことも多し)と思います。

 このときの印象ですが、倍数が1,2,3・・・と増加するにつれ、それに対する辛〜いという感

覚は、等差数列的ではなかったということです。1倍→2倍や、2倍→3倍、のときは、「急に辛

くなった」と思うのですが、6倍→7倍や、7倍→8倍になると、そんなに急に辛くなったとは思わな

かったのです。ときには、どちらもあまり変わらないという印象さえ抱いたものです。

 このことを自分なりに考えてみたのですが、たぶんある程度を越すと、辛味を分析する能力

が限界になるからではないかということです。つまり、辛味が緩やかなときはそれを分析する

能力はあるので、敏感に反応するが、辛味の程度を越すと、いわゆる「麻痺」してしまうのでは

ないかということなのです。

 香辛料という「刺激」と、それに対する辛いという「感覚」はともなって変わる2つの変量です

ね。つまり、感覚(y)は刺激(x)の関数です。この関数は直線的でなく、刺激が大きくなる

につれ、変化量が小さくなる関数です。私はこのとき、これは対数関数に近いのではないか

と思ったものです(当時のカレー屋の落書き帳にこのようなことを書いた記憶がある)。

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