一貫した、打たれても負けない信頼

神権会のレッスン

2019年10月の総大会
「一貫した、打たれても負けない信頼」(バッジ長老)より


【導入】 ・今回のテーマは「主を信頼することによって、試練を克服する」 ・主を信頼することには主の時期を信頼することが含まれる。  人生の嵐をもちこたえるだけの忍耐と耐久力が求められる。   【注釈】   主に願ったとしても、すぐには解決しなかったり、   思っていたのとは違う方法で解決することもある。   望んでいたもの、望んでいた時期、望んでいた方法ではなく、   別のもの、別の時期、別の方法で、解決したときに、   自分が望んでいたものよりも、素晴らしいものを得たことに気づく。   この世でなく、あの世で得られることもある。
【お話のまとめ】 ・息子のダン   息子ダンはアフリカで伝道中に重い病気にかかり、入院した。息子は緊急治療室に   いるとき平安な気持ちだった。打たれても負けない幸福感を味わっていた。   息子が述べている幸福は単なる満足や高揚感ではなく、神に身をゆだね、すべてのこ   とに主を信頼するときにもたらされる平安と喜びである。   【注釈】   2020年2月号のリアホナのアジア北地域会長会のメッセージでは、   「永続する喜びを見出す」ことが強調されている。 ・堕落の意味   アダムとエバが堕落しなかったならば、不幸を知らないので喜びもなく、罪のない状   態にとどまっていた。アダムが堕落したのは人が存在するためであり、人が存在する   のは喜びを得るためである。   【注釈】   2ニーファイ2、モーセ5:10-11   堕落の持つ本当の意味は、モルモン書で明らかになった。モルモン書を知らないクリスチ   ャンは、アダムとエバは、とても悪いことをして、キリストがそのしりぬぐいをしたと思   っている。末日聖徒が理解しているのは、堕落が無かったら、人類は生じず、選択の自由   がなく、試練や苦難を通じて得られる成長もなかった。一見、失敗や挫折に見えることが、   実は必要なことだったことがある。 ・主を信頼するならば、苦難や悲しみは、わたしたちが喜びを経験する備えとなる。 ・救い主が用意してくださる喜びは絶えず、わたしたちの苦難は、つかの間にすぎず、  聖別されてわたしたちの益となる。 ・福音は、悲しみや艱難のない人生を約束しているわけではない。  目的や意義深い事柄で満ちた人生を約束している。  苦難を経験しないという意味ではなく、それらへの対処を可能にする観点が与えられる。  悲しみや苦難はキリストの喜びにのまれてしまう。  キリストにおける望みと結びついた悲しみには、永続する喜びの約束が伴う。 ・ヤレドの民の経験を、我々の人生に当てはめる。   ・ヤレドの民が、えり抜きの土地へ導かれたときの話。     【注釈】       モルモン書のエテル書   ・ヤレドの兄弟は主の指示のとおりに船を造っているとき、いろいろと懸念を募らせた。   ・船の中に光がないこと       【注釈】         石を光らせる方法で解決     我々の人生に当てはめると)     主が命じられるとおりに生きようと努力していても、義にかなった望みがかなえ     られないとき、暗闇の中でこの人生を歩まなければならないのだろうかと思う。   ・船の中にある空気だけでは呼吸ができなくなること       【注釈】         船は潜水艦のような空気の通る隙間のないみっちりとした構造。         船に穴を空け栓をすることで解決。     我々の人生に当てはめると)     人生における困難のために息が苦しくなったことや、どうやって一日を乗り切る     ことができるだろうか、天の家に戻ることができるだろうかと思う。   ・主はヤレドの兄弟とともに懸念を一つずつ解決していった。   ・主がともにいなければ、ヤレドの民は約束の地にたどり着けないことを主は示した。   ・こうした経験と、主から個人的に教えを受けることを通して、ヤレドの兄弟の信仰は    深まり、主への信頼が強められた。    ヤレドの兄弟の祈りが、質問や懸念から、信仰と信頼の表明へと変わった。   ・あらゆる疑いや恐れも主にゆだねて、船に乗り込んだ。   ・砕ける山のような波のために、何度も海の深みに沈められた。    風は一度もやむことなく約束の地に向かって吹き続けた。     我々の人生に当てはめると)     人生において向かい風が強く吹きつけ、海が荒れ狂うときに、神が絶えず天     の家に向かって吹く風をわたしたちに送ってくださっている。   ・海の怪物も鯨も船を害することができなかった。    海上、海中にあるときも、いつも光があった。     我々の人生に当てはめると)     死や肉体的、精神的な病、あらゆる種類の試練がある。それでも、キリスト     を信じる信仰を持ち、主を信頼することを選ぶとき、わたしたちにいつも光     がある。   ・波に翻弄されていた間、一日中主に感謝し、主をほめたたえた。   ・海上を344日間運ばれて行った。     我々の人生に当てはめると)     人生の嵐をもちこたえるだけの忍耐と耐久力が求められる。   ・ヤレドの民は約束の地の海岸に上陸した。    彼らは地の面にひれ伏して主の前にへりくだり、主が深い憐れみを豊かにかけ    てくださったことについて、主の前に喜びの涙を流した。     我々の人生に当てはめると)     交わした聖約に忠実であり続けるならば、いつの日か安全に家にたどり着く。     悲しみによってさらに多くの喜びを迎え入れる場所ができたことも含め、     人生において主が深い憐れみを豊かにかけてくださったことについて、     主の前にひれ伏して喜びの涙を流す。 ・人生において、自身を主にゆだねて、打たれても負けない信頼を寄せるとき、  主はわたしたちの心に確信と平安を与え、主によって解放される。   【注釈】   試練の克服の仕方には、いろいろなパターンがある。   ・苦難を受けている最中だが、平安や幸福、慰めを感じた。   ・苦難や悲しみを経験したが、結果、そのことから学びや成長を得た。   ・苦難に対して、解決するための導きや助けを得た。
【補足情報】 ・病者の祈りユタの開拓者たちの証 ・私の経験談   私はある教会員の家族の家を訪問しようとしていた。初めての訪問だったので、   住所と地図を書いた紙をもらっていた。しかし、最寄の駅で降りたあと、住所   と地図を書いた紙を家に置き忘れてきたのに気が付いた。家に取りに戻ってい   ては、約束の時間に間に合わない。相手の電話番号もわからないので、電話を   かけることもできない。どうにもならない状態になったので、その家族の家に   導いてくれるよう、神様にお願いした。歩き始めると、ある方向に行くべきと   いう思いが心に湧き、そちらに向かった。曲がり角では、行くべき方向が示さ   れた。それを繰り返しているうちに、目的の家にたどり着くことができた。   私は神様の導きに感謝した。

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