電気と磁気

・電気
  プラスとマイナスの電荷がある。
  プラス電荷の粒子から電気力線が出て、
  マイナス電荷の粒子へ電気力線が入る。

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・同じ電荷同士は反発し、違う電荷同士は引き合う

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・磁気
  N極とS極の磁極がある。
  N極から磁力線が出て、
  S極へ磁力線が入る。

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・同じ磁極同士は反発し、違う磁極同士は引き合う

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・電場と磁場
  ・場とは
    ・離れた物質同士の力を及ぼす仕組み。
    ・物質は場と接することで力を伝える。
    ・電気力を伝える場は電場、
     磁力を伝える場は磁場。
    ・場は波動で力を伝える。
  ・力線
    ・場で生じる力は力線で記述される。
    ・力線は長さを縮めようとし、引力を生じる。
    ・隣合う力線は反発する。

・電磁石
  ・導線に電流を流すと、導線の周りに磁力線が発生する。
   発生する磁力線の向きは、電流の方向を後ろから見て、
   右回り(時計回り)である。
   右ねじを右回りに回と先に進むことになぞらえて、
   「右ねじの法則」という。
  ・コイルなどの円状の導線に電流を流すと、
   磁石のような磁力線が出て、電磁石になる。
   磁石、または他のコイルと力を及ぼし合う。

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・力の発生
  ・磁石にはさまれた中で導線に電気を流すと導線が動く。
  ・フレミングの左手の法則。
   中指、人さし指、親指のそれぞれを直角にして、
   中指=電流の向き、人さし指=磁力線の向き、
   親指=力の向き
  ・2本の導線に平行に電気を流すと、導線同士がくっつく。
   平行の2本の導線に反対方向に電気を流すと、導線同士が反発する。
  ・これらは力線の法則に合うように動く。
    ・同じ向きの並列する力線は反発する。
    ・同じ向きの直列する力線は引き合う。
    ・反対向きの並列する力線は打ち消し合う。
  ・下の図では、分り易くするため、正方形で描いた。

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・電磁誘導
  ・電流は磁力線を作るが、磁力線は電流を作らない。
   磁力線の変化が電流を作る。
  ・コイルに向けて磁石を動かすと、磁石の磁力線に抵抗するように、
   コイルに電気が流れる。
  ・コイルに電圧をかけると、徐々に電流が流れ始め、
   電圧をなくすと、徐々に電流がとまる。
   発生する磁力線と抵抗する磁力線を自分自身で作ろうとするため。

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・磁気スピン
  ・電子などの粒子は磁石的な性質を持つ。スピンという。
   スピンは上向きと下向きがある。向きの方向はS極に相当する。
  ・β崩壊に出る電子は下向きのみ。
   崩壊前の粒子のスピンの向きと逆方向にのみ飛び出す。

・電気と磁気の関係
  ・空間に静止させた電荷qの荷電粒子が、
   F=qEで表される力を受けるとき、
   ベクトルEを電場と呼ぶ。
   荷電粒子が電場から受ける力を、クーロン力という。
  ・速度vで運動する電荷qの荷電粒子が、
   F=qv×Bで表される力を受けるとき、
   ベクトルBを磁場(磁束密度)と呼ぶ。
   荷電粒子が磁場から受ける力をローレンツ力という。
   磁場とは運動する荷電粒子に力を及ぼす場と言ってもいい。
  ・荷電粒子が運動しているかしていないかに関わらず、
   荷電粒子は電場から力を受ける。
  ・荷電粒子が運動しているときにのみ、
   荷電粒子は磁場から力を受ける。
  ・電荷は電場を生む。
  ・電荷の運動は磁場を生む。
  ・磁場の時間的変化は電場を生む。
   (電磁誘導の法則)
  ・電場の時間的変化は磁場を生む。
   (アンペール・マクスウェルの法則)
  ・電場の起源
    ・電荷(固有電場)
    ・変動する磁場(誘導電場)
  ・磁場の起源
    ・電子のスピン(固有磁場)
    ・変動する電場(磁場)

・電気と磁気の相対性
  ・電子同士は反発するが、平行して動く電子同士は引き合う。
   電子と同じ速度で動く観測者から見ると単に静止している。
   静止している電子同士が引き合うように見えるのか?
  ・アインシュタインの論文「動いている物体の電気力学」では、
   電荷に対して静止した観測者から見れば電荷は止まって見え、
   動いている観測者から見れば電荷は電流に見える。
   静止した観測者からは電場に見えていたものが、
   動いている観測者から見れば磁場に見える。
   電場と磁場は単に見え方の違いであって、本質的には同じもの。
   特殊相対性理論は、物体の動きだけではなく、
   電磁気学を含んだものになっている。
   電磁気学では電場と磁場が一緒に扱われる。
  ・磁場とは運動する電荷の作る電場の歪みである。

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