よいことは皆、神より出る

 

天から与えられなければ、人は何も受けることができない(ヨハネ3・27)

 

 

 

マリア・ワルトルタ/聖母マリアの詩上P40

 

それほどの、神のみ業の贈り物に対し人生は感謝して生きるに値する。また生きるものであることを感謝すべきである。

 

世の終わりにならなければ、あがなわれなかったにしても、その感謝を表すべきであった。なぜならあなたたちの最初の人間から始まって、今に至るまで個々の人は違反者で、傲慢で、淫乱で人殺しであるにもかかわらず、神は宇宙の美しさ、宇宙の恵みで楽しむことを今でもゆるしてくれるばかりか、あなたたちがよい子供たちであるかのように、生活をより楽しくするために、すべてを与える。

 

あなたたちが知っていることのすべては、神の光による。発見することも神の指定による。

よいことは皆、神より出る。悪の場合は、そのしるしをもっている他の知識、発見あるいは発明が、最高の悪であるサタンからくるのである。すべてご存知の、いとも高き知恵は、人間が存在する前から、人間は泥棒と人殺しになるだろうと知っていた。

 

 

 

マリア・ワルトルタ/イエズス―たそがれの日々/P196

 

「主よ、なぜそのように徹夜なさったのですか。体を壊しますよ」

「この世の現象は人の子に害を与えません。神が造られたものはよいものだけ・・・“人間”を憎んでいるものは人間です」

 

 

 

トマス・ア・ケンピス/キリストに倣いて/1・7・2

 

 あなたの技量(うでまえ)や才能(はたらき)を鼻にかけて、神のおん怒りを招くな。あなたの生まれつき持っているよい所は、みな神から出たものだからである。

 

 

 

トマス・ア・ケンピス/キリストに倣いて/3・9・2−3

 

 だから一つの物もあなたに帰せず、一つの徳も人間に帰してはならぬ。ただいっさいを神に帰せよ、神がなければ人間は何ももつことができないからである。

 わたしはいっさいを与えた。ゆえにいっさいがわたしに帰することを望む。そしてそれに対してきわめてきびしく感謝を要求する。

これこそ真理であって、これによってすべての虚栄は駆逐される。

 もし天からの恩恵と、ほんとうの愛とが心に宿るなら、嫉妬も、悩みも、自我の愛もはいる余地がない。