神々

 

多神教

 

 

 

1.聖書

2.エロヒーム・・・神の多くの属性

3.天使たち

4.誤謬

5.ヴァッスーラ

6.マリア・ヴァルトルタ

 

 

 

 

1.聖書

 

 

創世記1・26

 

神は言われた。「我々にかたどり、我々に似せて、人を造ろう。そして海の魚、空の鳥、家畜、地の獣、地を這うものすべてを支配させよう。」

 

 

 

詩篇50

 

神々の神、主は、御言葉を発し

日の出るところから日の入るところまで

地を呼び集められる。

 

 

 

詩篇82・6

 

わたしは言った

「あなたたちは神々なのか

皆、いと高き方の子らなのか」と。

 

 

 

ヨハネ10・34−36

 

そこで、イエスは言われた。「あなたたちの律法に、『わたしは言う。あなたたちは神々である』と書いてあるではないか。神の言葉を受けた人たちが、『神々』と言われている。そして、聖書が廃れることはありえない。それなら、父から聖なる者とされて世に遣わされたわたしが、『わたしは神の子である』と言ったからとて、どうして『神を冒瀆している』と言うのか。」

 

 

 

ヨハネの手紙1・3・1

 

御父がどれほどわたしたちを愛してくださるか、考えなさい。それは、わたしたちが神の子と呼ばれるほどで、事実また、そのとおりです。

 

 

 

 

2.エロヒーム・・・神の多くの属性

 

 

天界の秘義6003

 

原語では、『神』は最初の所では単数で記されているが、第二の所では複数で記されており、すなわち、最初その名は『エル』であるが、次は『エロヒーム』である。その理由は最初の『エル』により一人の神が、ただ一人の神のみがおられることが意味され、次の『エロヒーム』により神は多くの属性を持たれていることが意味されているということである。かくて聖言のほとんど凡ゆる所に、『エロヒーム』または複数形の神が記されているのである。多くの属性が在って、古代教会は各々の属性に名前を与えたため、それでその子孫は―その者たちのもとではこのようなものについての知識が失われたため―多くの神々がおられると信じ、家族各々はその神としてその神々の中の一人を選んだのである―例えばアブラハムはシャッダイ神をえらび(1992、3667、5628番)、イサクは『パチャド』または『恐るべきもの』と呼ばれた神をえらんだのである。そして各々の者の神は神的な属性[神の属性]の一つであったため、それで主はアブラハムに、『わたしはシャッダイ神である』(創世記17・1)と言われ、ここではヤコブに、『わたしはあなたの父の神である』と言われたのである。

 

 

 

 

3.天使たち

 

 

天界の秘義50[1]

 

最古代教会は主の像[映像]により、筆舌で表現することのできない事柄を理解したのである。人間は天使と霊とを通して主によって支配されており、人間各々のもとには少なくとも二人の霊と二人の天使とがいることを人間は全く知っていない。霊により人間は霊たちの世界に連なり[交流しており]、天使により天界に連なっている。霊により霊達の世界に連なり、天使により天界に連なり、かくて天界を通して主に連なっていない限り、人間は全く生きることができないのである。すなわち人間の生命はこの連結に依存しており、もし霊と天使とが仮にも人間のもとから去ってしまうならば、人間は立ち所に死滅してしまうのである。

 

 

 

天界の秘義50[2]

 

人間は再生していない時は、再生している時とは全く異なった方法を以って支配されている。再生しない間は悪い霊がかれと共にいて、かれを支配しているため、天使たちは、その場にいるものの、かれが最低の悪に陥らないように単にかれを導いて、何かの善へ彼を向けさせてやること位しかできないのであり、―事実かれをかれ自身の欲念により善に向けさせ、感覚の迷妄により真理へ向けさせてやること位しかできないのである。かくてかれはかれと共にいる霊を通して霊達の世界と連なっているが、天界とはさほど連なってはいないが、それは悪霊がかれを支配しており、天使達は単にその支配を外らせているに過ぎないためである。

 

 

 

天界の秘義50[3]

 

然しその人間が再生すると、天使たちが支配し、凡ゆる善と凡ゆる真理をかれに吹き込み、また悪と誤謬に対する恐怖と畏怖の念とを吹き込むのである。実際天使達が導いているのは事実であるが、しかしそれは単に仕える者として導いているのである。なぜなら天使と霊とを通して人間を支配する者は主のみであられるからである。このことは天使たちが仕えることを通して行なわれるため、ここに初めて複数形で「わたしたちの像に従って人を作ろう」と言われているが、しかも主のみが支配し、処理されるため、次の節には、単数で、「神は神御自身の像をもって人を創造られた」と言われているのである。このことを主も亦イザヤ書に明白に宣べられている―

 

「あなたの贖い主、あなたを胎内から形作られた方、エホバはこのように言われる、わたしが、エホバがよろづの物を作り、ただわたしのみで天をのべ、わたし独りで地をひろげる、と」(イザヤ44・24)。

 

天使たち自身、更に自分たちの中には力は全く無く、ただ自分たちは主のみから行動していると告白しているのである。

 

 

 

天界の秘義7010

 

天使たちは主から得ている真理から「神々」と呼ばれている(4402,9160)

その対立した意義で「諸国民の神々」は誤謬を意味している。

 

 

 

天界の秘義7268〔2〕

 

 そして諸天界における神的な真理は旧契約聖書の聖言では『神』により意味されているため、原語では神は複数形でエロヒームと呼ばれ、諸天界にいる天使たちは神的な真理〔神の真理〕を受容する者であるため、天使たちもまた『神々』と呼ばれているのである、例えば以下の記事には―

 

 天界ではたれば自分自身をエホバに譬えよう、または神々の息子たちの間でたれがエホバに譬えられよう(詩篇89・6)。

 あゝ神々の息子たちよ、エホバに捧げよ、エホバに栄光と力とを捧げよ(詩篇29・1)。

 わたしは言った、あなたたちは神々である、あなたがたの凡ては至高者の息子たちである(詩篇82・6)。

 イエスは言われた、あなたらの律法には、あなたがたは神々であるとわたしは言ったと記されてはいませんか、聖言が臨んだ者たちをかれはそのように呼ばれたのである(ヨハネ10・34、35)。

 また主は神々の神、諸々の主の主と呼ばれている記事を参照されたい(創世記46・2、3、申命記10・17、民数記16・22、ダニエル11・36、詩篇136・2、3)。

 

 

 

真の基督教9

 

しかしプラトーやアリストートルのような後代の賢人は、これは分離した神々ではなく、一人の神の特性、性質、属性であり、それが神的なものである故、神々と呼ばれたのであると告白したのである。

 

 

 

 

4.誤謬

 

 

天界の秘義9284

 

「あなたらは他の神々の名を口にしてはならない」

誤謬の教義から考えてはならない。

 

「他の神々」・・・誤謬

「口にすること」・・・考えること

 

 

 

天界の秘義10399

 

「神々を作ること」・・・教義の誤謬を作ること。誤謬から教義を作ること。

 

 

 

 

5.ヴァッスーラ

 

 

ヴァッスーラ/神のうちの真のいのち/10巻P43

‘99・6・21

 

真に私です・・・私ども(*)は、母に抱かれた子どものように、私どもの腕の中で憩わせようと ずっとあなたを呼んでいた、私どもの救いの計画を分かち合うよう、恵みによる子どもとして、あなたは呼ばれてた、計画に与ってあなた方は皆神々となり 三位一体のいのちに分け入って 私どもと一緒に治めるよう招かれている。 実に 私はあなた方の霊魂にとっての君主、ああ、だが同時に、あなたを神化させることができる、なんと親密な友人でもあろう。

 

 

 

ヴァッスーラ/神のうちの真のいのち/10巻P45

‘99・6・30

 

私は悦びをもって この日々教えてきた、自らのうちに神なる私の愛が 流れ込むのを許してくれるなら いかに我が息子 娘たち皆が私に与って神々となれるかを。 彼らのうちに私の支配を拡大し 彼らを占有することを願っているが、同時に彼らも私を占有するよう願っている。

 

 

 

ヴァッスーラ/神のうちの真のいのち/10巻P132

‘00・10・16

 

私を拝領しに来る 地上すべての謙虚な人びとを救い 不滅のいのちを与えようと 自らを与えるために私はパンとなった。 そしてこの聖体拝領を通して 私を受けるすべての者たちを聖化し、私の肉からの肉、骨からの骨となるように 神性を授ける。 神なる私を、拝領するなら、あなたと私は一つの体となり、霊的に一致する。 私たちは血縁となろう、私に与らせ あなた方を神々に変えることが出来るゆえ。 我が神性を通して 私は人間を神にする・・・・

 

聞いたであろう、「あなた方は神々、みな、いと高き者の子(*1)」と。 今の私は人に裁かれている。 あなたを覆い、荘厳に装わせ、変貌をもたらし、あなた方を神にすることが出来る長衣(*2)は、我が神秘を理解できない教会に 拒まれている・・・・

 

今日もふたたび 天より叫ぶ、「兄弟たちよ、なぜ 私の神性を見くびるのか? 何が正しいかを知っているのは 自分たちだと主張するなら、ではどうしてあなたの霊は 我が教会を荒らしているのか? 私と共に君臨するようにと あなたを招いている、共に治めるようにと 招いている、私とミサ聖祭を挙げ 真に制定された通りのやり方で 神性な神秘に与るようにと あなた方を招いている。」

 

  1詩編82・6

  2キリストを表す 象徴的な名。

 

 

 

 

6.マリア・ヴァルトルタ 

 

 

マリア・ヴァルトルタ/私に啓示された福音/7卷中P88/463・4

 

おお、異邦の人びとよ! あなたがたは習慣によって、あなたがたの国の偉人を神々と公言してたたえます。そして、オリンポスの人びとが信じるために造り出した、たくさんの非現実的な神々に据えます。それというのも、人間には宗教が必要で、信仰がまさに必要ですから。(中略)

 

そしてあなたがたは、神々に数え上げた人びとを羨み、もっと神性に近づいた人びとを無視します。彼らは、受けた教えに従って有徳に生き、実践と教えによって神性に近づいたのですが、今こそ真に、あなたがたに言います。神々になることの意味を教えましょう。わたしが言うことを行い、わたしが教えることを信じる人は、真のオリンポスに昇り、神になるでしょう。の神的な息子になるでしょう。そこはもう堕落のない天で、そこにある掟はだけです。天において、わたしたちは霊的に愛し合います。そこでは、あなたがたの宗教にありがちな、住民を敵対させる感覚の罠や鈍感さはありません。