主の友
1.トマス・ア・ケンピス
1.トマス・ア・ケンピス
トマス・ア・ケンピス/キリストに倣いて/3・50・4
主を愛するためにこの世で苦しみ悩むのは、たといいくたびであろうとも、まただれによってであろうとも、みな主のお許可(ゆる)しがあってそうなるのであって、これは主の友に対するお恩恵(めぐみ)なのであります。
主のご計画とみ摂理とがなく、原因なくして地上に行われることは一つもありません。
「ああ主よ、主がわたしを恥ずかしめくじきたもうのはよいことであります。それによって私は主のみ掟を学ぶことができ」(詩篇118・71)、また心のあらゆる高慢と僭越とをなげうつことができるからであります。
「恥ずかしさに顔をかくす」(詩篇43・15)のは私のためになります。それによって私は人からよりもむしろ主から、自分の慰めを求めるようになるからであります。